TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025020418
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-12
出願番号
2024199488,2023507705
出願日
2024-11-15,2021-07-23
発明の名称
石によって装飾された黒色のコンポーネント及びその製造方法
出願人
オメガ・エス アー
代理人
個人
主分類
G04B
19/06 20060101AFI20250204BHJP(時計)
要約
【課題】黒色被覆され、石で装飾され、特に石とともにセッティングされるような、計時器又は宝飾品のコンポーネントを製造する方法を提供する。
【解決手段】計時器の内部部品ないしムーブメント又は宝飾品のコンポーネントに関し、前記コンポーネントは、部分的に黒色層3で被覆された基材2を含み、少なくとも1つの石4で装飾され、前記黒色層は、カーボンナノチューブ又は酸化アルミニウムを含み、前記基材には、少なくとも石に対向する部分において前記黒色層がない。さらに、この計時器又は宝飾品のコンポーネントを製造する方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
計時器の内部部品ないしムーブメント又は宝飾品のコンポーネントであって、
前記コンポーネントは、部分的に黒色層(3)で被覆された基材(2)を含み、少なく
とも1つの石(4)で装飾され、
前記石(4)は、前記基材(2)又は前記基材(2)上に位置する支持体(11)に設
けられたベッド(5)に配置され、
前記黒色層(3)は、カーボンナノチューブ又は酸化アルミニウムを含み、
前記基材(2)には、少なくとも前記ベッド(5)の面上において前記黒色層(3)が
ない
ことを特徴とするコンポーネント。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記黒色層(3)は、石のテーブル(4)と面一になるように存在する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンポーネント。
【請求項3】
前記石(4)は、セッティング要素(6)を用いて前記ベッド(5)の範囲内にセッテ
ィングされる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンポーネント。
【請求項4】
前記セッティング要素(6)は、さらに、前記黒色層(3)で被覆される
ことを特徴とする請求項3に記載のコンポーネント。
【請求項5】
前記コンポーネントは、複数の石(4)のアライメントを含み、
前記アライメントの間に前記黒色層(3)が配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のコンポーネント。
【請求項6】
前記黒色層(3)は、カーボンナノチューブを少なくとも1重量%、好ましくは少なく
とも10重量%、含むワニスであり、
前記カーボンナノチューブは、前記ワニスの範囲内にて配向がランダムである
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項7】
前記黒色層(3)は、前記基材(2)の平面に対して垂直に整列したカーボンナノチュ
ーブを少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくと
も80重量%、又は少なくとも90重量%、含み、
残りは他の形態の炭素を含む
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項8】
前記黒色層(3)は、前記基材(2)の平面に対して垂直に整列したカーボンナノチュ
ーブを100重量%含む
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項9】
カーボンナノチューブを含む前記黒色層(3)は、1~100μmの厚みを有する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項10】
前記黒色層(3)は、酸化アルミニウムを少なくとも90重量%、好ましくは100重
量%、含む
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のコンポーネント。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、計時器の内部部品ないしムーブメント又は宝飾品のために意図されたコンポ
ーネントに関する。本発明は、さらに、前記コンポーネントを製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
黒の「色」は、材料の塊に固有の色によって、又は材料に顔料又は染料を添加すること
によって、得ることができる。また、黒の「色」は、面においてのみ発生する。この面の
色は、多くの方法によって達成することができ、典型的には、金属基材の酸化/硫化/炭
化によって、又は基材上に酸化物/硫化物/炭化物を堆積させることによって、達成する
ことができる。このように、炭素は、面を黒くするためによく知られている元素である。
可視及び近赤外域において光吸収係数が99.96%に達する完全吸収性の黒体に似た材
料を、ナノチューブの形態で細長く形成することによって、得ることができる。この黒色
は、正面から見た物体の三次元の形をわからなくすることができるほどに完璧である。
【0003】
計時器業界において、黒色被覆を使用することは、よく知られている。欧州特許文献E
P3327517は、携行型時計の風防に対向する第1の基材が黒色のナノチューブ層で
被覆され、風防の反対側の面上の第2の基材が第1の基材に固定されているような表盤を
開示している。第1の基材には、インデックスを形成するように意図された窓としてはた
らく開口が形成される。第2の基材は、少なくとも開口に対向する領域において発光性の
被覆を含み、これによって、第1の基材において、黒色層と照らされたインデックスの間
にコントラストを発生させる。
【0004】
このように、異なる被覆を含む2つの基材を重ね合わせることによってコントラストを
発生させることができる。この重ね合わせのおかげで、両方の被覆を同じ面上に選択的に
堆積させて、特別に脆弱なナノチューブ層を必要以上に操作する必要性をなくすことがで
きる。それにもかかわらず、この重ね合わせには、2つの基材を製造する必要があって製
造コストを増加させてしまうという課題がある。
【0005】
スイス特許文献CH711141は、装飾、すなわち、インデックス、がカーボンブラ
ック被覆に取り付けられるような表盤を製造する方法を開示している。この装飾は、表盤
とは別に製造され、その後に単に表盤に付加される。このことによって、表盤の製造が非
常に容易になる。しかし、この製造技術は、装飾の下にある黒色が装飾の審美性及び/又
は輝きに悪影響を与えてしまうような特定のタイプの装飾には適さない。
【0006】
特に、この製造技術は、石、特にダイヤモンド、によって作られた装飾にはあまり適し
ていない。黒色層で被覆された表盤上に石をセッティングすることは難しい。その黒色層
は、石を完全に囲んで所望のコントラストを発生させつつ、石の位置において断絶してい
なければならず、そうでなければ石の輝きが低下してしまう。製造方法においては、カー
ボンナノチューブ層を損傷させないように特に配慮する必要がある。このカーボンナノチ
ューブ層は、面を損傷させることなく接触することがほぼ不可能であるほどに脆い。この
面を損傷させてしまうと、カーボンナノチューブの元の色に対してコントラストを発生さ
せてしまうような輝きのある小さな点や穴が発生してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、黒色被覆され、石で装飾され、特に石とともにセッティングされるような、
計時器又は宝飾品のコンポーネントを製造する方法を提供することを目的とする。この方
法は、石の位置において黒色層が断絶されつつ、黒色被覆が損傷されないように開発され
た。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明に係る製造方法は、従来技術におけるように単に被覆に、装飾、こ
の場合は石、を加えることを伴うのではない。本発明によると、石によって形成される装
飾は、黒色層が選択的に除去された基材上にて直接作られ、これによって、装飾の下に黒
色層がない面を維持する。
【0009】
特に、本発明は、計時器の内部コンポーネントないしムーブメント又は宝飾品のために
意図されたコンポーネントを製造する方法に関し、前記コンポーネントは、少なくとも部
分的に黒色層で被覆された基材を含み、前記黒色層は、カーボンナノチューブ又は酸化ア
ルミニウムを含み、被覆された前記基材は、前記基材に設けられたベッドに配置された少
なくとも1つの石によって装飾され、前記基材には、少なくとも前記ベッドの面上におい
て前記黒色層がなく、前記方法は、前記基材を用意するステップa)を行い、その後に、
順不同で、前記基材上に前記黒色層を堆積させるステップb)と、前記基材において前記
ベッドを形成するステップc)と、前記ベッドの範囲内に前記石を配置し固定するステッ
プe)とを行い、前記方法は、さらに、少なくとも前記ベッドの前記面には黒色層がない
ように前記基材に既に堆積された前記黒色層を選択的に除去するステップd)を行う。
【0010】
黒色層がカーボンナノチューブを含む場合に適用可能な本方法の別の実施形態において
、ステップb)は、カーボンナノチューブを含む前駆体層を堆積させるステップb')に
よって置き換えられる。したがって、付加的ステップd)は、少なくともベッドの面に前
駆体層がないように前駆体層を選択的に除去する付加的ステップd')によって置き換え
られる。この方法は、さらに、黒色カーボンナノチューブ層を露出させるように前駆体層
に対して化学的エッチング又はレーザーエッチングを行うステップf)を行う。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
ソフトバンクグループ株式会社
システム
2日前
カシオ計算機株式会社
ギヤアッシー及び時計
7日前
カシオ計算機株式会社
表示制御装置、表示装置、方法およびプログラム
8日前
カシオ計算機株式会社
ギヤアッシー、時計及びギヤアッシーの製造方法
7日前
セイコーエプソン株式会社
時計、歩度測定装置、歩度測定システムおよび歩度測定方法
7日前
ブランパン・エス アー
巻真を位置決めするための内部停止具を備えた設定及び巻き上げ機構を備える時計ムーブメント
1日前
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
エナメル加工された時計部品の製造方法
4日前
ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
改善されたインデックスシステムを含む時計調節部材、時計ムーブメント及び時計
3日前
他の特許を見る