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公開番号2025020075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-12
出願番号2023123916
出願日2023-07-30
発明の名称センサー付きプロテクター
出願人西川ゴム工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B60J 10/273 20160101AFI20250204BHJP(車両一般)
要約【課題】型成形時にエアーの溜まりをなくして型落ち対策を図る。
【解決手段】スライドドア1に取付けられた中空部12に設けられた空間部33を塞ぐようにインサート150の一端側が圧入され他端側は型成形されたセンサー付きプロテクター30で、インサート150の挿入部151の至端から他端側に向けて、空間部33に対して隙間なく圧入される断面形状をした肉太部分151A,151Bと、空間部33との間に隙間T1,T2,T3が形成される断面形状をした肉細部分151C1,151C2,151C3を設け、インサート150の挿入により押出成形部の端末から挿入部151の至端まで連通する細長空間KUを形成し、細長空間KUを構成する断面方向の隙間T1,T2,T3の大きさと断面設定位置が、押出成形部の端末から挿入部151の至端まで変化するように
肉太部分と肉細部分を配置した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車体の開口部を開閉する開閉物の周縁または前記開口部の周縁に取付けられる取付基部と、その取付基部の上部に取付基部とともに一体的に押出成形され、2本の芯線がそれぞれ埋設された中空上部導電部と中空下部導電部からなる2つの導電部が空間部を介して設けられたチューブ状の中空部を備え、前記開閉物の閉時に前記開閉物と前記開口部との間に挟み込まれた異物により前記中空部が押圧されて潰れると、それに対応した電気信号の変化によって前記異物の存在を検知し、
前記押出成形された押出成形部の端末部分から芯線が長手方向に引き出されるとともに、前記押出成形部の端末部分の空間部を塞ぐように、非導電材で形成されるインサートの一端側の挿入部が圧入された状態で、前記長手方向に引き出された芯線と、前記インサートがともに型成形材料で被覆されてなるセンサー付きプロテクターであって、
前記インサートの挿入部の至端から他端側に向けて、挿入部の断面方向の形状において、前記空間部に対して隙間なく圧入される大きさの断面形状をした肉太部分と、前記空間部との間に隙間が形成される大きさの断面形状をした肉細部分を設けるとともに、前記インサートの挿入により前記押出成形部の端末から前記挿入部の至端まで連通する細長空間を形成し、
前記細長空間を構成する前記断面方向の隙間の大きさと断面設定位置が、前記押出成形部の端末から前記挿入部の至端まで変化するように、前記肉太部分と前記肉細部分を配置した
ことを特徴とするセンサー付きプロテクター。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記細長空間は、
前記中空下部導電部の左右両側だけに形成された第1隙間と、
前記中空下部導電部の頂部側だけに形成された第2隙間と、
前記中空下部導電部の頂部側から左右両側にわたって形成された第3隙間とが、前記押出成形部の端末から前記挿入部の至端まで、前記第1隙間,前記第3隙間,前記第2隙間,前記第3隙間の順番で、複数回繰り返すことによって構成されてなることを特徴とする請求項1に記載のセンサー付きプロテクター。
【請求項3】
前記第1隙間,前記第2隙間,前記第3隙間は、前記押出成形部の端末から前記挿入部の至端側に見た場合、前記第1隙間は前記第3隙間に重なる部分があり、かつ前記第2隙間は前記第3隙間に重なる部分があることを特徴とする請求項2に記載のセンサー付きプロテクター。
【請求項4】
前記第3隙間は、前記中空下部導電部の上側面全周にわたって形成されたことを特徴とする請求項3に記載のセンサー付きプロテクター。
【請求項5】
前記芯線は、抵抗器の2本の足にそれぞれ結線されるとともに、前記インサートの他端側には前記2本の足の結線部を絶縁する絶縁部が設けられ、
前記インサートの他端側は、前記絶縁部,前記芯線,前記抵抗器,前記2本の足,及び前記結線部とともに前記型成形材料で被覆されてなり、
前記絶縁部を平板形状としたことを特徴とする請求項1に記載のセンサー付きプロテクター。
【請求項6】
前記芯線は、ワイヤーハーネスで束ねられた被覆部から突出した2本のリード線に電気的に接続されるとともに、前記インサートの他端側には前記2本のリード線の結線部を絶縁する絶縁部が設けられ、
前記インサートの他端側は、前記絶縁部,前記芯線,前記2本のリード線,前記結線部,及び前記ワイヤーハーネスとともに前記型成形材料で被覆されてなり、
前記絶縁部の前記挿入部側を略H字形状としたことを特徴とする請求項1に記載のセンサー付きプロテクター。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ワゴン車やワンボックスカーなどのように車体の前後に移動するスライドドアやバックドア等のドアやサンルーフなどのように、車体の開口部を開閉する開閉物と、開口部との間に指等の異物が挟み込まれると対応する信号を出力して異物の存在を検知するセンサーが組込まれたセンサー付きプロテクターに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
図7に示すように、ワゴン車などのようにスライドドア1(あるいはバックドア)によって車体の開口部を開閉する自動車や、図8に示すように、サンルーフ2によって車体の開口部を開閉する自動車においては、センサー付きプロテクター10,20が取付けられている。
【0003】
例えば、スライドドア1の前端面には、車体前側に向けて突設され、図9に示すような、上下に延びるセンサー付きプロテクター10が取付けられている。
センサー付きプロテクター10は、図10及び図11に示すように、スライドドア1の前端面に形成されたフランジFに取付けられる、車内側壁11a,車外側壁11b及び連結壁11cからなる断面凹形状の取付基部11とそれに一体成形された中空部12を備え、中空部12には、スライドドア1とボディ側開口部(フロントドア(サイドドア)の場合もある)との間に人体の一部(指や手足)などの異物が挟まった場合にその挟み込みを検知して対応する電気信号を出力するセンサー(感圧センサー)Sが取付けられている(例えば、特許文献1参照)。
中空部12の外周面は、断面凹形状の外殻12aであり、その外殻12aの両端部12b,12cが取付基部11の左右に間をあけて連結されている。
なお、センサー付きプロテクター10の下部では、取付基部11の車内側壁11a側に断面C字形状のチャンネル部13が一体成形されていて、感圧センサーSに接続されるワイヤーハーネスWを保持している。また、取付基部11の内側には複数の保持リップ14,14が設けられ、また取付基部11には剛性をアップさせるために断面凹形状の芯材15が埋設されている。さらに取付基部11の車外側壁11bにはリップ状のシール部16が設けられている。
【0004】
センサー(感圧センサー)Sは、車両上下方向(長手方向)に延びる2本の芯線(電極線)31,32が、空間部33を介して設けられた導電性のゴム様弾性体(導電部)34,35に埋設されるようにして中空部12内に固定されてなるもので、スライドドア1の閉時にスライドドア1とボディ側開口部との間に異物が挟み込まれると中空部12が部分的に押圧されて潰れ、ゴム様弾性体34,35が接触して2本の芯線31,32が短絡するようになっている。そして、図9,図15に示すように、この電気信号の変化が、センサー付きプロテクター10の下側端末部Lで2本の芯線31,32に結線されたリード線36,36に接続された制御装置40に伝えられることによって異物の存在が検知される。なおリード線36,36は絶縁体で被覆された状態でワイヤーハーネスWによって束ねられているが、下側端末部L側の先端は被覆部37,37からむき出した裸線となっている。
【0005】
また、図10,図11に示すように、ゴム様弾性体(導電部)34,35は、凹形状の中空上部導電部34と凸形状の中空下部導電部35とからなり、センサー(感圧センサー)Sによる検知範囲を広げるために、空間部33を断面「凹」状で断面同一幅として前記「凹」状の開口部が取付基部11側に向くような形状でかつ配置されている。
【0006】
センサー付きプロテクター10の上側端末部Uでは、図9,図12に示すように、長手方向(図12では右方向)に引き出された2本の芯線31,32に対して、抵抗器39の2本の足39a,39bが重ね合わされ抵抗溶接やハンダ付によって結線されるとともに、図13及び図14で示すような、一端側の挿入部51と他端側に突出した絶縁部60からなるインサート50における挿入部51で図10に示した空間部33を塞いだ後、型成形することによって図12に示した結線部M1,M2(ここでは黒く塗りつぶした),インサート50及び抵抗器39は、型成形材料Kで被覆されている(例えば、特許文献1)。なお、図12では型成形の部位を点線で示した。
【0007】
また、図9に示したセンサー付きプロテクター10の下側端末部Lでは、図15に示すように、長手方向(図15では下方向)に引き出された2本の芯線31,32に対して、被覆部37を束ねるワイヤーハーネスWから剥き出しにされたリード線36が重ね合わされ抵抗溶接やハンダ付によって結線された結線部M3,M4が納められる小溝部83が前側82Aaに形成された支持体82Aと、その支持体82Aを覆う蓋体82Bから構成されている。絶縁部82の前側82Aaは略H字形状としている。また、図15及び図16に示すような、一端側の挿入部81と他端側に突出した支持体82Aとそれを覆う蓋体82Bの絶縁部82からなるインサート80における挿入部81で図11に示した空間部33を塞いだ後、図15に示すように型成形することによって結線部M3,M4(ここでは黒く塗りつぶした),インサート80及びワイヤーハーネスWの一部は、型成形材料Kで被覆されている(例えば、特許文献2)。挿入部81の断面形状は、図14と同一形状であり図11に示した中空部12に形成された空間部33の形状に対応している。なお、図15では型成形の部位を点線で示した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2023-8811号公報
特開2021-172165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図9に示したセンサー付きプロテクター10の上側端末部Uでは、図12,図17に示すように、インサート50の挿入部51は、中空部12に形成された空間部33に対して隙間なく圧入されるようになっているので、結線部M1,M2,インサート50及び抵抗器39を型成形するとき押出成形部Oの端部の手前付近でエアーの逃げ場がなく型成形される部分の内部に溜まってしまう場合がある。
エアーが内部に溜まってしまうと型成形材料Kが押出成形部Oの端部まで届かずにボイド発生により気密性を確保することができず、製品が不良となる事で生産性が低下する(通称:型落ち)といった問題がある。
【0010】
これはセンサー付きプロテクター10の上側端末部Uに限らず、図9,図15に示した下側端末部Lにおいても同様で、インサート80の挿入部81は、中空部12に形成された空間部33に対して隙間なく圧入されるようになっているので、結線部M3,M4,インサート80及びワイヤーハーネスWの一部を型成形するとき押出成形部Oの端部の手前付近でエアーの逃げ場がなく型成形される部分の内部に溜まってしまう場合がある。エアーが内部に溜まってしまうと型成形材料Kが押出成形部Oの端部まで届かずにボイド発生により気密性を確保することができず、製品が不良となる事で生産性が低下する(通称:型落ち)といった問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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