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公開番号2025019957
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123896
出願日2023-07-28
発明の名称ハニカム触媒、ハニカム触媒を用いた反応器およびハニカム触媒の製造方法
出願人株式会社プロテリアル
代理人
主分類B01J 35/57 20240101AFI20250131BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】従来のシンプルな反応器構成でも反応器内部の温度を適切に維持できる、除熱効率が高いハニカム触媒とハニカム触媒の製造方法、および前記ハニカム触媒を用いた反応器を提供することを目的とする。
【解決手段】多孔質な隔壁により仕切られた多数の流通孔を有するセラミックハニカム構造体と、前記隔壁の表面上に担持された、Ni,Fe,Co,Cu,Ruのうち少なくとも一種を含む触媒成分と、前記セラミックハニカム構造体の外周面上に形成された、ガスを封止するコーティング層とを有し、前記コーティング層の熱伝導率が1.5W/[m・K]以上であることを特徴とする、ハニカム触媒である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
隔壁により仕切られた複数の流通孔を有するセラミックハニカム構造体と、
前記隔壁の表面上に担持された、Ni,Fe,Co,Cu,Ruのうち少なくとも一種を含む触媒成分と、
前記セラミックハニカム構造体の外周面上に形成されたコーティング層とを有し、
前記コーティング層の熱伝導率が1.5W/[m・K]以上であることを特徴とする、ハニカム触媒。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記コーティング層が、非晶質酸化物からなるマトリックスと、前記マトリックス内に分散したSiC粒子とからなることを特徴とする、請求項1に記載のハニカム触媒。
【請求項3】
前記非晶質酸化物が、非晶質シリカまたは非晶質アルミナであることを特徴とする、請求項2に記載のハニカム触媒。
【請求項4】
隔壁により仕切られた複数の流通孔を有するセラミックハニカム構造体と、
前記隔壁の表面上に担持された、Ni,Fe,Co,Cu,Ruのうち少なくとも一種を含む触媒成分と、
前記セラミックハニカム構造体の外周面上に形成されたコーティング層とを有し、
前記コーティング層の熱伝導率が1.5W/[m・K]以上であるハニカム触媒と、
反応管と、
を備え、前記ハニカム触媒が前記反応管に挿入された反応器。
【請求項5】
前記反応管と前記ハニカム触媒との間に、銅不織布からなる緩衝材が設けられたことを特徴とする、請求項4に記載の反応器。
【請求項6】
焼成して形成した、隔壁により仕切られた複数の流通孔を有するセラミックハニカム構造体に、無機バインダーを含有するスラリー液を塗布した後、Ni,Fe,Co,Cu,Ruのうち少なくとも一種を含む触媒成分を含有するスラリー液を塗布し、次いで乾燥させることで前記隔壁上に触媒成分を担持させる工程と、
触媒成分を担持させた前記セラミックハニカム構造体の外周面上に、コロイダルシリカまたはコロイダルアルミナにSiC粒子を分散したコート材を塗布して、非晶質シリカまたは非晶質アルミナ中にSiC粒子が分散したコーティング層を形成する工程とを有する、ハニカム触媒の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタネーション等の触媒反応に用いられるハニカム触媒、ハニカム触媒を用いた反応器およびハニカム触媒の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
一酸化炭素や二酸化炭素を含んだ、環境的にも生物的にも有毒な排ガスを無害に処理しようとする場合や、水素や炭化水素、メタンなどの有用物に転換しようとする場合に、用途に応じた触媒を利用した触媒反応を適切に利用することが知られている。
【0003】
このような触媒反応の一例として、CO

とH

からCH

を合成するメタン化反応(以下、メタネーション反応とも呼ぶ)がある。メタン化反応は大きな発熱を伴う反応であり、温度が高くなるほどメタン転換率が低くなる。そのため、メタン化反応に用いる触媒では、触媒温度を適切な温度域に保つ熱マネジメントが重要である。そのような触媒の反応の適正化の一例として、触媒を詰めた反応管の周囲に冷媒を流し、メタン化反応の反応熱を吸熱する熱交換型反応器が知られている。反応管に詰める触媒としては、ペレット型の触媒やハニカム触媒が挙げられる。特にハニカム触媒は、ペレット型と比較して触媒の交換が容易というメリットがある。
【0004】
特許文献1には、複数のハニカムセグメントが接合材によって一体的に接合されてなり、かつその接合体の外周面が主成分としてセラミックスを含有するとともに粒状のフィラーと水9~13質量%とを含有するコーティング材によって被覆されてなり、粒状のフィラーが塗布性および延び性を前記コーティング材に付与するものであることを特徴とするハニカム構造体が開示されている。特許文献1によれば、小孔やクラック等の欠陥の発生が確実に抑制された、耐久性に優れたハニカム構造体を提供することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-46417号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のようにコーティング材に被覆されたハニカム触媒は、コーティング材が反応熱を拡散する妨げとなり、反応効率が低下したり、触媒が劣化したりするという問題があった。
上記問題点に鑑み、本発明は従来のシンプルな反応器構成でも反応器内部の温度を適切に維持できる、除熱効率が高いハニカム触媒とハニカム触媒の製造方法、および前記ハニカム触媒を用いた反応器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、従来の反応器における除熱効率を向上する方法として、ハニカム触媒の外周面上に高熱伝導率のコーティング層を設けることを知見し、前記コーティング層の熱伝導率を向上する方法について鋭意検討し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち、本発明の第一の形態は、隔壁により仕切られた複数の流通孔を有するセラミックハニカム構造体と、前記隔壁の表面上に担持された、Ni,Fe,Co,Cu,Ruのうち少なくとも一種を含む触媒成分と、前記セラミックハニカム構造体の外周面上に形成されたコーティング層とを有し、前記コーティング層の熱伝導率が1.5W/[m・K]以上であるハニカム触媒である。
【0009】
ここで、前記ハニカム触媒において、前記コーティング層が、非晶質酸化物からなるマトリックスと、前記マトリックス内に分散したSiC粒子とからなることが好ましい。
さらに、前記マトリックスを形成する非晶質酸化物が、非晶質シリカまたは非晶質アルミナであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の第二の形態は、隔壁により仕切られた複数の流通孔を有するセラミックハニカム構造体と、前記隔壁の表面上に担持された、Ni,Fe,Co,Cu,Ruのうち少なくとも一種を含む触媒成分と、前記セラミックハニカム構造体の外周面上に形成されたコーティング層とを有し、前記コーティング層の熱伝導率が1.5W/[m・K]以上であるハニカム触媒と、反応管と、を備え、前記反応管に前記ハニカム触媒が挿入された反応器である。
(【0011】以降は省略されています)

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