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公開番号2025017780
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121017
出願日2023-07-25
発明の名称二次電池状態判定方法
出願人トヨタバッテリー株式会社
代理人個人,個人
主分類G01R 31/392 20190101AFI20250130BHJP(測定;試験)
要約【課題】二次電池の正極と負極の状態を効率的に判定すること
【解決手段】準備段階(S1)で、予めニッケル水素蓄電池の状態判定に必要な条件や閾値を取得する。その後予備工程(S2)から充放電工程(S3)を経て休止工程(S4)とする。このとき、ニッケル水素蓄電池の電圧OCV[V]が低下する緩和速度Vr[V/s]の緩和速度定数a2を算出する(S5)。ニッケル水素蓄電池の正極の状態を算出した緩和速度定数a2を閾値Th2により判定し(S6)、不合格のものは除去する。また、緩和速度定数a1を算出する(S7)。ニッケル水素蓄電池の負極の状態を算出した緩和速度定数a1を閾値Th1により判定し(S8)、不合格のものは除去する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の単電池が直列に接続された電池モジュールからなる二次電池を対象として、
前記二次電池の充放電を休止する予備工程と、前記予備工程後の二次電池をあらかじめ設定した時間充電若しくは放電する充放電工程と、前記充放電工程が完了後、再び充放電を休止する休止工程とを備え、
前記休止工程の開始時間t0から反応抵抗Rrが生じるとして予め設定した時間t1経過時から、さらに前記休止工程の開始時間t0から反応抵抗Rrの影響度がほぼ見られなくなるとして予め設定した時間t2経過時までを時間領域AR1とし、
前記時間領域AR1における電圧の単位時間当たりの変化量から算出される緩和速度Vrの傾きから緩和速度定数a1を算出する緩和速度定数a1算出工程と、
前記緩和速度定数a1算出工程で算出した前記緩和速度定数a1から同種の前記二次電池のデータに基づいて負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]を算出する負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]算出工程と
を備えたことを特徴とする二次電池状態判定方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]算出工程で算出した負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]を、あらかじめ設定した閾値Th1と比較して合格又は不合格を判定する二次電池負極状態判定工程をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池状態判定方法。
【請求項3】
前記開始時間t0から前記時間t2経過時から、前記休止工程の開始時間t0から拡散抵抗が生じているとして予め設定した時間t3経過時までを時間領域AR2としたとき、
前記時間領域AR2における電圧の単位時間当たりの変化量から算出される緩和速度Vr[V/s]の傾きから緩和速度定数a2を算出する緩和速度定数a2算出工程と、
前記緩和速度定数a2算出工程で算出した前記緩和速度定数a2から同種の前記二次電池のデータに基づいて正極容量ばらつきAs[Ah]を算出する正極容量ばらつき算出工程と、
前記正極容量ばらつき算出工程で算出した正極容量ばらつきAs[Ah]を、あらかじめ設定した閾値Th2と比較して合格又は不合格を判定する二次電池正極状態判定工程を備え、
前記正極容量ばらつき算出工程で算出した正極容量ばらつきAs[Ah]を、あらかじめ設定した閾値Th2と比較して合格又は不合格を判定する二次電池正極状態判定工程により、不合格となった二次電池を取り除く一次判定工程と、
前記一次判定工程後に残った二次電池に対して、前記二次電池負極状態判定工程により、不合格となった二次電池を取り除く二次判定工程とを備えた請求項2に記載の二次電池状態判定方法。
【請求項4】
前記充放電工程が充電であり、
前記時間t2は、複素インピーダンス測定に基づくナイキストプロットにおける反応抵抗を示す円弧部分の端部近傍における測定電流の1波長よりも短い時間であり、
前記時間t3は、前記時間t1より長く、複素インピーダンス測定に基づくナイキストプロットにおける拡散抵抗を示す直線部分の端部近傍における測定電流の1波長よりも短い時間であることを特徴とする請求項3に記載の二次電池状態判定方法。
【請求項5】
前記二次電池が、複数のセル電池を備えたニッケル水素蓄電池の電池モジュールであることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の二次電池状態判定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
二次電池状態判定方法に係り、詳しくは二次電池の正極と負極の状態をバランスよく判定する二次電池状態判定方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電動機を搭載した電気自動車(ハイブリッド自動車等も含む)は、充電により二次電池に蓄えられた電力により電動機を駆動している。このような電気自動車の特有な機能として回生制動がある。このような充放電が繰り返し行われる二次電池において、大電流の充放電が可能であることから、例えばニッケル水素蓄電池などが車両用として広く普及している。
【0003】
このような二次電池は、使用後に回収して再使用が可能かどうかを判定し、判定の結果電池の性能が再使用できる場合は、再び使用するようにすることで省資源化を図ることができる。この場合、使用履歴が異なりその劣化の状態はさまざまであるが、このような判定の方法として、満充電から完全放電まで充放電などを長時間かけて詳細に状態を判定することが望ましい。しかしながらこのような長時間を有する判定の前に、短時間の簡易な判定で二次電池の状態を予備的に判定し、予め劣化した二次電池を除外することが効率的である。
【0004】
このような二次電池の状態を短時間で正確に判定するには、以下のような発明が開示されている。
特許文献1に記載の二次電池状態判定方法によれば、電池群を残容量が所定の容量になるまで放電させる工程を備える。電池群の端子間を開放した後、端子間の電圧が上昇する速度である緩和速度を取得する工程を備える。この緩和速度のうちから拡散抵抗部分に対応する緩和速度を特定する。この特定した緩和速度が予め設定した判定用閾値よりも小さいことに基づいて電池群の複数の単電池の間で残容量にばらつきが生じていると判定する工程とを備える。
【0005】
このような発明であれば、電池群の複数の単電池の間で残容量にばらつきが生じているか否かを判定することができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-156759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、拡散抵抗部分に対応する緩和速度を特定しているが、抵抗拡散部分は、主に正極の影響を強く受ける部分である。特許文献1に記載されている発明では、緩和速度から正極の状態は判定できるが、負極の状態のみを判定することができなかった。
【0008】
本発明の二次電池状態判定方法が解決しようとする課題は、二次電池の正極と負極の状態をバランスよく判定することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の二次電池状態判定方法では、複数の単電池が直列に接続された電池モジュールからなる二次電池を対象として、前記二次電池の充放電を休止する予備工程と、前記予備工程後の二次電池をあらかじめ設定した時間充電若しくは放電する充放電工程と、前記充放電工程が完了後、再び充放電を休止する休止工程とを備え、前記休止工程の開始時間t0から反応抵抗Rrが生じるとして予め設定した時間t1経過時から、さらに前記休止工程の開始時間t0から反応抵抗Rrの影響度がほぼ見られなくなるとして予め設定した時間t2経過時までを時間領域AR1とし、前記時間領域AR1における電圧の単位時間当たりの変化量から算出される緩和速度Vr[V/s]の傾きから緩和速度定数a1を算出する緩和速度定数a1算出工程と、前記緩和速度定数a1算出工程で算出した前記緩和速度定数a1から同種の前記二次電池のデータに基づいて負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]を算出する負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]算出工程とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、前記負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]算出工程で算出した負極放電リザーブ最小値R
min
[Ah]を、あらかじめ設定した閾値Th1と比較して合格又は不合格を判定する二次電池負極状態判定工程をさらに含むこともできる。
(【0011】以降は省略されています)

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