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公開番号2025016695
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024193503,2020023528
出願日2024-11-05,2020-02-14
発明の名称接合用金属ペースト、接合体、半導体装置、及び接合体の製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人
主分類B22F 9/00 20060101AFI20250128BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】水素を含まない雰囲気中、低加圧で接合する場合であっても、充分な接合強度を得ることができる接合用金属ペースト、それを用いる接合体及び半導体装置、並びに接合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】接合用金属ペーストは、金属粒子と、分散媒と、を含む接合用金属ペーストであって、金属粒子が、炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸で被覆された、体積平均粒径が0.1μm以上0.9μm以下のサブマイクロ銅粒子と、炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸又は酸化銅で被覆された、体積平均粒径が2μm以上50μm以下のマイクロ銅粒子と、を含み、分散媒が、末端にヒドロキシル基を有し、分子鎖中にエーテル結合を有しないアルコール系化合物と、末端にヒドロキシル基を有し、分子鎖中にエーテル結合を有するポリエーテルアルコール系化合物と、を含み、マイクロ銅粒子の含有量が、サブマイクロ銅粒子及びマイクロ銅粒子の質量の合計を基準として、0.5質量%以上50質量%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属粒子と、分散媒と、を含む接合用金属ペーストであって、
前記金属粒子が、炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸で被覆された、体積平均粒径が0.1μm以上0.9μm以下のサブマイクロ銅粒子と、炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸又は酸化銅で被覆された、体積平均粒径が2μm以上50μm以下のマイクロ銅粒子と、を含み、
前記分散媒が、末端にヒドロキシル基を有し、分子鎖中にエーテル結合を有しないアルコール系化合物と、末端にヒドロキシル基を有し、分子鎖中にエーテル結合を有するポリエーテルアルコール系化合物と、を含み、
前記マイクロ銅粒子の含有量が、前記サブマイクロ銅粒子及び前記マイクロ銅粒子の質量の合計を基準として、0.5質量%以上50質量%以下である、接合用金属ペースト。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記アルコール系化合物の大気圧下における沸点が100℃以上250℃未満であり、
前記ポリエーテルアルコール系化合物の大気圧下における沸点が250℃以上400℃以下である、請求項1に記載の接合用金属ペースト。
【請求項3】
前記接合用金属ペーストに含まれる炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸の含有量の合計が、接合用金属ペースト全量を基準として、0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1又は2に記載の接合用金属ペースト。
【請求項4】
前記サブマイクロ銅粒子及び前記マイクロ銅粒子の含有量の合計が、金属粒子の全量を基準として、80質量%以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の接合用金属ペースト。
【請求項5】
第一の部材と、第二の部材と、前記第一の部材と前記第二の部材とを接合する請求項1~4のいずれか一項に記載の接合用金属ペーストの焼結体と、を備える、接合体。
【請求項6】
第一の部材と、第二の部材と、前記第一の部材と前記第二の部材とを接合する請求項1~4のいずれか一項に記載の接合用金属ペーストの焼結体と、を備え、
前記第一の部材及び前記第二の部材の少なくとも一方が半導体素子である、半導体装置。
【請求項7】
第一の部材、請求項1~4のいずれか一項に記載の接合用金属ペースト、及び第二の部材がこの順に積層されている積層体を用意する工程と、
前記積層体における前記接合用金属ペーストを焼結する焼結工程と、
を備える、接合体の製造方法。
【請求項8】
前記第一の部材及び前記第二の部材の少なくとも一方が半導体素子である、請求項7に記載の接合体の製造方法。
【請求項9】
前記積層体を用意する工程が、前記第一の部材と前記第二の部材との接合領域に前記接合用金属ペーストの塗膜を形成する第1工程と、前記第一の部材と前記第二の部材とを前記塗膜を介して積層する第2工程と、を含み、
前記接合領域が、前記塗膜が形成される塗膜形成領域と、前記塗膜が形成されない塗膜非形成領域と、を有し、
前記塗膜非形成領域が前記接合領域の端まで連続している、請求項7又は8に記載の接合体の製造方法。
【請求項10】
前記接合用金属ペーストにおける前記ポリエーテルアルコール系化合物の含有量が、接合用金属ペースト全量を基準として0.5質量%以上4.0質量%以下である、請求項9に記載の接合体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接合用金属ペースト、並びに、それを用いた接合体、半導体装置、及び接合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置を製造する際、半導体素子とリードフレーム等(支持部材)とを接合する接合層を形成するため、様々な接合材が用いられている。例えば、150℃程度までの温度で動作させるパワー半導体、LSI等の接合には、接合層の形成に高鉛はんだが用いられてきた。近年、半導体素子の高容量化及び省スペース化が進み、半導体を175℃以上で高温動作させる要求が高まっている。このような半導体装置の動作安定性を確保するためには、接合層に接続信頼性及び高熱伝導特性が必要となる。しかし、175℃以上の温度域では、従来用いられてきた高鉛はんだの接合層では接続信頼性に課題が生じ、熱伝導率も不十分(30Wm
-1

-1
)なため、代替材が求められている。
【0003】
代替材の一つとして、銀粒子の焼結現象により形成される焼結銀層が提案されている(下記特許文献1を参照)。焼結銀層は、熱伝導率が高く(>100Wm
-1

-1
)、パワーサイクルに対する接続信頼性が高いことが報告されており注目されている(下記非特許文献1を参照)。しかし、接続信頼性を確保するには焼結銀層の緻密度向上のために高加圧を伴う熱圧着プロセスが必須であり、半導体素子チップの損傷や熱圧着工程のスループットの低下などの課題がある。更に、銀は材料コストが高いことも課題となっている。
【0004】
別の代替材として、銅を用いた焼結銅層が提案されている。銅は、銀に比べて機械的強度に優れており焼結銀層ほど緻密度を上げなくても高温信頼性が得られやすく、材料コストも低く抑えることができる。このような焼結銅層として、酸化銅粒子を還元・焼結して得られる焼結銅層が提案されている(下記特許文献2及び下記非特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4247800号
特許第5006081号
【非特許文献】
【0006】
R. Khazaka, L. Mendizabal, D. Henry: J. ElecTron. Mater, 43(7), 2014, 2459-2466
T. Morita、 Y. Yasuda: Materials Transactions、 56(6)、 2015、 878-882
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の焼結銅層は、水素雰囲気中において酸化銅から銅への還元反応を利用することで得られ、還元反応時の体積収縮に起因する接合強度の低下を熱圧着プロセスにより回避している。しかし、高加圧を伴う熱圧着プロセスには上述した課題があり、水素雰囲気中での加圧工程は専用の装置が必要となるため、製品コストが増大するという課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、水素を含まない雰囲気中、低加圧で接合する場合であっても、充分な接合強度を得ることができる接合用金属ペースト、それを用いる接合体及び半導体装置、並びに接合体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面は、金属粒子と、分散媒と、を含む接合用金属ペーストであって、金属粒子が、炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸で被覆された、体積平均粒径が0.1μm以上0.9μm以下のサブマイクロ銅粒子と、炭素数1~20の脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸又は酸化銅で被覆された、体積平均粒径が2μm以上50μm以下のマイクロ銅粒子と、を含み、分散媒が、末端にヒドロキシル基を有し、分子鎖中にエーテル結合を有しないアルコール系化合物と、末端にヒドロキシル基を有し、分子鎖中にエーテル結合を有するポリエーテルアルコール系化合物と、を含み、マイクロ銅粒子の含有量が、サブマイクロ銅粒子及びマイクロ銅粒子の質量の合計を基準として、0.5質量%以上50質量%以下である、接合用金属ペーストを提供する。
【0010】
上記の接合用金属ペーストによれば、部材同士を水素を含まない雰囲気中、低加圧で接合する場合であっても、充分な接合強度を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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