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公開番号
2025014714
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117486
出願日
2023-07-19
発明の名称
繊維強化炭化ケイ素基複合材料の反応焼結法による製造法と中間素材の製造方法
出願人
個人
代理人
主分類
C04B
35/80 20060101AFI20250123BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】本発明は、原料となる炭素、ケイ素、炭化ケイ素の粉末を混合したスラリーをセラミック強化繊維に含浸させて膜状のプリプレグシートと呼ぶ製品を製造すること。または、3次元形状の強化繊維に前記のスラリーを含浸させたプリフォームを製造する事。これらを1420℃以上に加熱することでセラミック繊維強化Si基複合材料を製造すること。
【解決手段】原料粉末を均一に混合し、成膜のための助剤となるポリマー等を混ぜたスラリーを作成し、セラミック繊維に含浸させてプリプレグシートと呼ぶシート材を製造する。このシートを積層成形し、高温加熱することによりセラミック繊維強化Si基複合材料を製造する事を特徴とする。または、上記のスラリーを3次元構造を有する強化繊維に含浸させ、高温加熱することによりセラミック繊維強化Si基複合材料を製造する事を特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素微粉末(Carbon Blackなど。スラリーに炭素形成用のフェノール樹脂等のポリマーを含ませることも含まれる)とサブミクロンクラスのSi微粉末にSiC微粉末(SiCを形成させる前駆体ポリマーであるPCSも含める)を混ぜ合わせたスラリーに、フィルム形状に成型させるための成膜材(主として無機ポリマー)を混ぜた含浸用スラリーを強化繊維となる長繊維や繊維織物に含浸させプリプレグシートと呼ばれるシート状の製品を製造する方法。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
このプリプレグシートを積層した、プリフォームと呼ばれる準製品を加熱し、セラミック繊維強化Si基複合材料を製造する方法。
【請求項3】
3次元形状の強化繊維に請求項1のスラリーを含浸させたプリフォームと呼ばれる準製品を加熱し、セラミック繊維強化Si基複合材料を製造する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化SiC基複合材料の製造に反応焼結法を用いる方法であり、本発明で製造される新規な中間素材(NIC法プリプレグシート)を積層し(プリフォーム)、加熱する製造方法及び強化繊維に本発明で使用されるスラリーを含浸させ、加熱する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
セラミック繊維で強化されたセラミック複合材料は繊維強化によるセラミック材料の強度や延性の改善を目指すものである。このために繊維とマトリックスという構成要素の健全性は重要である。また、繊維/マトリックス界面(F/M界面)は重要な要素の一つであり、マトリックスから繊維への亀裂伝播を抑制し、繊維を保護する重要な役割を果たす。
【0003】
炭化ケイ素基複合材料のマトリックスである炭化ケイ素の形成方法には化学気相蒸着法(CVI法)やポリマー含浸焼成法(PIP法)、ナノ粉末含浸遷移液相焼結法(NITE法)などが知られている。NITE法は優れたSiCマトリックスの結晶性や緻密性の面で突出した方法であるが、高温(1800℃以上)かつ高圧(20MPa以上)のプロセス条件が求められ、プロセスコストが高いという欠点がある。現状ではシリコンの液相を用いて炭素との反応によりSiCを形成させる反応焼結法(Reaction Sintering Method)は液相焼結法(Liquid Sintering Method/Liquid Infiltration Sintering Method)とも呼ばれ最も広い範囲で実用化されている。この方法の特徴は安価なプロセスであり、気密性に富んだ熱伝導特性に優れたマトリックスを形成できることにある。しかし、残された課題としては高温の液体Siとの反応によりC 繊維が損傷を受ける事や、繊維被覆であるC層が損傷を受け強度が低下する事や、残留したSi相が高温で液化することにより高温強度における著しい劣化が問題となっている。このための多くの試みは行われているが問題の解決には至っていない。
【0004】
反応焼結法の大きな問題としては液化Siを大量に使用するためのプロセス管理、プロセス終了後には完成した製品の表面のSiを除去する必要がある事や、被反応材料であるプリフォーム(最終的にはSiC基複合材料となる繊維とマトリックス前駆体とで出来たもの)からの炭素やSiCその他の不純物の溶け込みによりSiの純度が低下する事、などの課題が残されている。これらは製品の低価格化の上での障害となっている。
【0005】
反応焼結法に用いる一般的なプリフォーム(前出)は製品ごとに大きさや形状が異なり、少量・多品種の製品の製造には向いていない。取り扱いが容易で、幅広い用途に対応できる中間素材が長い間求められてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-18980号公報
【非特許文献】
【0007】
須山章子、伊藤義康、東芝レビューヴVol. 63, No,2(2008)P11-14.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明(以下、NIC法と表記)は、炭素微粉末(Carbon Blackなど)とSiサブミクロンクラスの微粉末にSiC微粉末(必要に応じてSiCの原料となる前駆体ポリマーであるPCSを添加する)を混ぜ合わせたスラリーに、フィルム形状に成型させるための成膜材(主として無機ポリマー)を混ぜた含浸用スラリーを強化繊維となる長繊維や繊維織物に含浸させプリプレグシートと呼ばれるシート状の製品を製造する方法。このプリプレグシートを積層し、プリフォームと呼ばれる準製品を作成する。このプリフォームを加熱し、Siを液化させ、炭素と反応させることで気孔率が極めて低く、気密性に富み、熱伝導特性にも優れるセラミックス繊維強化型SiC基複合材料を加熱処理のみで高速に製造する方法を提供する。この方法では液相Siを用いない加熱のみのプロセスである事。単一の加熱プロセスで残留Si相が極めて少なく、残されたSi相も極めて微細であり、強度劣化を引き起こさない事。取り扱いに優れ品質管理が容易な膜状のプリプレグシートを中間素材として製造し、用いることでプロセスが簡素化できる事。これらは製品の高性能化と多品種への対応度の高さ、低価格化を同時に実現するものである。
図1に従来の反応焼結法とNIC法の違いを概念図で示す。
【0009】
上記の含浸用スラリーを直接3D構造を有する繊維構造物に含浸させて、加熱する方法も単一形状・大量生産品の製造等においては経済的な優位性を示すこともあり、、このような方法も発展形として本発明に属する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は炭素粉末とSi粉末にSiCナノ粉末(SiCの原料となる前駆体ポリマーのPCSの添加も含む)を混ぜ合わせたスラリーに、フィルム形状に成型させるための成膜材(主として無機ポリマー)を混ぜた含浸用スラリーを強化繊維となる長繊維や繊維織物に含浸させプリプレグシートと呼ばれるシート状の製品を製造する事を特徴する製造方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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