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公開番号2025014674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117428
出願日2023-07-19
発明の名称トランジションピースのない風車基礎の施工方法
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E02D 27/32 20060101AFI20250123BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】風車の組み立てにかかる工程を減らすことができ、施工効率を向上できる。
【解決手段】モノパイル2における外周面より径方向内側の平坦な上端接合面21aにフランジ保護板を取り付ける工程と、モノパイル打込み機の打込み部でフランジ保護板を上方から打撃して、モノパイル2を海底地盤に打ち込む工程と、フランジ保護板を上端接合面21aから取り外す工程と、上端接合面21aに風車タワー3の下端接合面31aを上方から液密に面接触させて、モノパイル2と風車タワー3の内側においてボルト接合する工程と、を有するトランジションピースのない風車基礎の施工方法を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
地盤に打設されるモノパイルと、前記モノパイル上に設けられる鋼管からなる風車タワーと、を接合するトランジションピースのない風車基礎の施工方法であって、
前記モノパイルの上端に形成される平坦な上端接合面に接合面保護部材を取り付ける工程と、
モノパイル打込み機の打込み部で前記接合面保護部材を上方から打撃して、前記モノパイルを地盤に打ち込む工程と、
前記接合面保護部材を前記上端接合面から取り外す工程と、
前記上端接合面に前記風車タワーの下端接合面を上方から液密に面接触させてボルト接合する工程と、
を有するトランジションピースのない風車基礎の施工方法。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記モノパイルの上端全周にわたって径方向の内側又は外側に突出する第1フランジが設けられ、
前記上端接合面は、前記第1フランジの上面であり、
前記第1フランジの前記上面に重なり、前記風車タワーの下端全周にわたって径方向の内側又は外側に突出する第2フランジが設けられ、
前記下端接合面は、前記第2フランジの下面であり、
前記接合面保護部材は、前記上端接合面を覆う一定の厚みを有するフランジ保護板である、請求項1に記載のトランジションピースのない風車基礎の施工方法。
【請求項3】
前記フランジ保護板の外周部には、上に凸となる外周凸部を有し、
前記外周凸部が前記打込み部によって打撃される、請求項2に記載のトランジションピースのない風車基礎の施工方法。
【請求項4】
前記フランジ保護板は、前記第1フランジに固定ボルトによって接合され、
前記固定ボルトは、前記フランジ保護板の上板面より上に突出しない状態で固定される、請求項2又は3に記載のトランジションピースのない風車基礎の施工方法。
【請求項5】
前記フランジ保護板の上板面には、凹部が形成され、
前記凹部の内側には、前記フランジ保護板の上板面より上に突出しない状態で、吊ワイヤを掛止する吊り具が設けられる、請求項2又は3に記載のトランジションピースのない風車基礎の施工方法。
【請求項6】
前記フランジ保護板の内周面には、吊ワイヤを掛止する吊り具が着脱可能に設けられる、請求項2又は3に記載のトランジションピースのない風車基礎の施工方法。
【請求項7】
前記モノパイルの周縁部には、作業足場が設けられている、請求項1又は2に記載のトランジションピースのない風車基礎の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トランジションピースのない風車基礎の施工方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、海上構造物としての風車では、海底地盤に打設されるモノパイルと、モノパイルの傾斜を調整するためのトランジションピースと、トランジションピース上に設けられる鋼管からなる風車タワーを有する風車が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の風車では、モノパイル打込み機を使用してモノパイルの上端を打撃することによりモノパイルが海底地盤に打ち込まれる。そして、打込み完了後に、トランジションピースの上面が水平となるように調整した状態で、モノパイルとトランジションピースとの間に高強度のグラウトを充填して固定した後に、トランジションピースの上端に風車タワーを配置してボルト接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-35768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の風車は、モノパイルと風車タワーとの間にトランジションピースを設ける構造であり、施工効率が低下することから、その点で改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、風車の組み立てにかかる工程を減らすことができ、施工効率を向上できるトランジションピースのない風車基礎の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るトランジションピースのない風車基礎の施工方法は、地盤に打設されるモノパイルと、前記モノパイル上に設けられる鋼管からなる風車タワーと、を接合するトランジションピースのない風車基礎の施工方法であって、前記モノパイルの上端に形成される平坦な上端接合面に接合面保護部材を取り付ける工程と、モノパイル打込み機の打込み部で前記接合面保護部材を上方から打撃して、前記モノパイルを地盤に打ち込む工程と、前記接合面保護部材を前記上端接合面から取り外す工程と、前記上端接合面に前記風車タワーの下端接合面を上方から液密に面接触させてボルト接合する工程と、を有することを特徴としている。
【0008】
本発明に係るトランジションピースのない風車基礎の施工方法では、地盤に打設したモノパイルに対して直接、風車タワーを接合することができる。そして、モノパイルの打設時には、モノパイルの上端接合面に接合面保護部材を取り付けて保護した状態で、モノパイル打込み機の打込み部によってモノパイルが打設される。そのため、打設時のモノパイルの上端接合面を接合面保護部材によって保護することができ、例えばモノパイルをモノパイル打込み機の打込み部で打撃する際、打撃モノパイル打込み機の衝撃エネルギーによる大きな繰り返し応力によって上端接合面を損傷させることがなくなる。これにより、風車タワーの接合時には、接合面保護部材を上端接合面から取り外した後、モノパイルの上端接合面に風車タワーの下端接合面を液密に面接触させることができる。
このように本発明では、風車タワーとモノパイルを直接ボルトで接合できるので、従来使用していたモノパイルと風車タワーとの間に接合されるトランジションピースを省略することができ、施工にかかる工程を減らすことができ、施工効率を向上することができる。
【0009】
また、本発明に係るトランジションピースのない風車基礎の施工方法は、前記モノパイルの上端全周にわたって径方向の内側又は外側に突出する第1フランジが設けられ、前記上端接合面は、前記第1フランジの上面であり、前記第1フランジの前記上面に重なり、前記風車タワーの下端全周にわたって径方向の内側又は外側に突出する第2フランジが設けられ、前記下端接合面は、前記第2フランジの下面であり、前記接合面保護部材は、前記上端接合面を覆う一定の厚みを有するフランジ保護板であることが好ましい。
【0010】
この場合、モノパイルに第1フランジを設け、風車タワーに第2フランジを設けることで、それぞれのフランジに平坦な接合面を確保しやすくなる。また、フランジ保護板が全周にわたって延在する第1フランジの上端接合面の全体にわたって均一に覆うことができる。そのため、モノパイル打込み機の打撃力をモノパイルに対して全周にわたってバランスよく均一に付与させることができ、モノパイルの上端接合面に偏荷重が作用することを抑制でき、モノパイルの上端接合面が変形したり損傷したりすることを防止できる。
(【0011】以降は省略されています)

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