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公開番号
2025014376
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023116878
出願日
2023-07-18
発明の名称
廃棄物焼却方法および廃棄物焼却装置
出願人
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
F23G
5/50 20060101AFI20250123BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】廃棄物焼却炉において窒素酸化物の生成を抑制すること。
【解決手段】廃棄物を火格子によって搬送させつつ燃焼させる燃焼室を有する焼却炉によって廃棄物を焼却する際に、再循環排ガス供給手段によって、焼却炉の排ガスの少なくとも一部を再循環排ガスとして分岐させ、酸素供給手段によって、酸素を含むガスを再循環排ガスに混合させて混合ガスを生成して、燃焼室に供給する廃棄物焼却方法であって、火格子が、廃棄物の搬送方向に沿って、乾燥火格子、燃焼火格子、および後燃焼火格子を有して構成され、燃焼室から排ガスの排出される出口の近傍において、窒素酸化物濃度を計測可能に構成された窒素酸化物計測手段によって窒素酸化物濃度を計測し、計測された窒素酸化物濃度に基づいて乾燥火格子に供給するガスにおける酸素濃度を調整する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
廃棄物を火格子によって搬送させつつ燃焼させる燃焼室を有する焼却炉によって前記廃棄物を焼却する際に、再循環排ガス供給手段によって、前記焼却炉の排ガスの少なくとも一部を再循環排ガスとして分岐させ、酸素供給手段によって、酸素を含むガスを前記再循環排ガスに混合させて混合ガスを生成して、前記燃焼室に供給する廃棄物焼却方法であって、
前記火格子が、前記廃棄物の搬送方向に沿って、乾燥火格子、燃焼火格子、および後燃焼火格子を有して構成され、
前記燃焼室から排ガスの排出される出口の近傍において、窒素酸化物濃度を計測可能に構成された窒素酸化物計測手段によって窒素酸化物濃度を計測し、
計測された前記窒素酸化物濃度に基づいて前記乾燥火格子に供給するガスにおける酸素濃度を調整する
廃棄物焼却方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記燃焼火格子に供給するガスの酸素濃度を25%より高く35%以下に調整する
請求項1に記載の廃棄物焼却方法。
【請求項3】
前記後燃焼火格子に供給するガスを前記再循環排ガスとする、または前記後燃焼火格子に供給するガスの酸素濃度を5%未満に調整する
請求項1に記載の廃棄物焼却方法。
【請求項4】
前記乾燥火格子および前記燃焼火格子の上方に設けられた前段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスの酸素濃度を15%以上25%以下にする
請求項1に記載の廃棄物焼却方法。
【請求項5】
前記燃焼火格子および前記後燃焼火格子の上方に設けられた後段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスを前記再循環排ガスとする、または前記後段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスの酸素濃度を5%未満に調整する
請求項1に記載の廃棄物焼却方法。
【請求項6】
廃棄物を火格子によって搬送させつつ燃焼させる燃焼室を有する焼却炉と、
前記焼却炉の排ガスの少なくとも一部を再循環排ガスとして分岐させて前記焼却炉に供給可能に構成された再循環排ガス供給手段と、
酸素を主成分として含むガスを前記焼却炉に供給可能に構成された酸素供給手段と、
前記再循環排ガス供給手段によって供給される前記再循環排ガスと、前記酸素供給手段によって供給される前記酸素を主成分として含むガスとを、混合させて混合ガスを生成するガス混合手段と、を備えた廃棄物焼却装置であって、
前記火格子が、前記廃棄物の搬送方向に沿って、乾燥火格子、燃焼火格子、および後燃焼火格子を有し、
前記燃焼室から排ガスの排出される出口の近傍において、窒素酸化物濃度を計測可能に構成された窒素酸化物計測手段が設けられ、
前記窒素酸化物計測手段によって計測された前記窒素酸化物濃度に基づいて前記乾燥火格子に供給するガスにおける酸素濃度を調整可能に構成される
廃棄物焼却装置。
【請求項7】
前記燃焼火格子に供給するガスの酸素濃度を25%より高く35%以下に調整可能に構成される
請求項6に記載の廃棄物焼却装置。
【請求項8】
前記後燃焼火格子に供給するガスを前記再循環排ガスとする、または前記後燃焼火格子に供給するガスの酸素濃度を5%未満に調整可能に構成される
請求項6に記載の廃棄物焼却装置。
【請求項9】
前記乾燥火格子および前記燃焼火格子の上方に設けられた前段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスの酸素濃度を15%以上25%以下に調整可能に構成される
請求項6に記載の廃棄物焼却装置。
【請求項10】
前記燃焼火格子および前記後燃焼火格子の上方に設けられた後段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスを前記再循環排ガスとする、または前記後段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスの酸素濃度を5%未満に調整可能に構成される
請求項6に記載の廃棄物焼却装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物焼却方法および廃棄物焼却装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、O
2
/CO
2
燃焼、酸素燃焼、またはOxy-fuel燃焼(Oxy-fuel combustion)と称される燃焼技術が提案されている。特許文献1には、O
2
/CO
2
燃焼を適用した廃棄物処理装置および廃棄物処理方法が開示されている。特許文献1に記載の技術においては、まず、空気から窒素(N
2
)を分離して得られる酸素(O
2
)によって都市ゴミを焼却する。この都市ゴミの焼却によって発生した排ガスから熱を回収した後、排ガスの一部を焼却工程に供給して焼却温度を制御する。焼却温度の制御とともに、熱回収した後の排ガスから水(H
2
O)と二酸化炭素(CO
2
)を回収する。
【0003】
特許文献1に記載の都市ゴミの焼却方法は具体的に、次のように行われる。すなわち、焼却炉内の温度を800~1200℃に制御するために、製造した酸素(O
2
)に対して、系内を循環させた焼却排ガス(高濃度CO
2
)の一部を循環供給して混合させる。また、都市ゴミと循環される焼却排ガスとの重量比は、都市ゴミが1に対して焼却排ガスを1~12倍量、好適には4~8倍量とされている。これにより、焼却炉においては、都市ゴミなどの廃棄物は、主として酸素および焼却排ガスの雰囲気、すなわち主として二酸化炭素(CO
2
)および水蒸気(H
2
O)を含む雰囲気において焼却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-126324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1においては、従来の空気燃焼に比して窒素酸化物(NO
x
)の生成が抑制されると開示されている。しかしながら、特許文献1においては、上述以外の具体的な焼却方法については何ら開示されておらず、NOxの抑制の可否についても一般的な作用が開示されているに過ぎなかった。そこで、実際にNOxの生成を抑制するためには、一般的な作用にとどまらずより具体的な技術の開発が必要であると考えられる。そのため、廃棄物焼却炉においてNOxの生成を低減可能なより具体的な技術の開発が求められていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、廃棄物焼却炉において窒素酸化物の生成を低減することができる廃棄物焼却方法および廃棄物焼却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る廃棄物焼却方法は、廃棄物を火格子によって搬送させつつ燃焼させる燃焼室を有する焼却炉によって前記廃棄物を焼却する際に、再循環排ガス供給手段によって、前記焼却炉の排ガスの少なくとも一部を再循環排ガスとして分岐させ、酸素供給手段によって、酸素を含むガスを前記再循環排ガスに混合させて混合ガスを生成して、前記燃焼室に供給する廃棄物焼却方法であって、前記火格子が、前記廃棄物の搬送方向に沿って、乾燥火格子、燃焼火格子、および後燃焼火格子を有して構成され、前記燃焼室から排ガスの排出される出口の近傍において、窒素酸化物濃度を計測可能に構成された窒素酸化物計測手段によって窒素酸化物濃度を計測し、計測された前記窒素酸化物濃度に基づいて前記乾燥火格子に供給するガスにおける酸素濃度を調整する。
【0008】
本発明の一態様に係る廃棄物焼却方法は、上記の発明において、前記燃焼火格子に供給するガスの酸素濃度を25%より高く35%以下に調整する。
【0009】
本発明の一態様に係る廃棄物焼却方法は、上記の発明において、前記後燃焼火格子に供給するガスを前記再循環排ガスとする、または前記後燃焼火格子に供給するガスの酸素濃度を5%未満に調整する。
【0010】
本発明の一態様に係る廃棄物焼却方法は、上記の発明において、前記乾燥火格子および前記燃焼火格子の上方に設けられた前段ノズルから前記燃焼室内に供給するガスの酸素濃度を15%以上25%以下にする。
(【0011】以降は省略されています)
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