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公開番号2025013569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024195092,2023172809
出願日2024-11-07,2019-08-29
発明の名称ベーパーチャンバー、電子機器
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F28D 15/02 20060101AFI20250117BHJP(熱交換一般)
要約【課題】方向が変化する流路を有する場合であっても熱輸送能力を高めることができるベーパーチャンバーを提供する。
【解決手段】密閉空間に、作動流体が凝縮液の状態で移動する流路である凝縮液流路と、凝縮液流路より流路断面積が大きく、作動流体が蒸気及び凝縮液の状態で移動する複数の蒸気流路と、が備えられており、複数の凝縮液流路と複数の蒸気流路が直線状に延びる直線部と、直線部に連続し、複数の凝縮液流路と複数の蒸気流路の延びる方向が変化する湾曲部と、を有し、湾曲部における蒸気流路は、直線部における蒸気流路よりも流路断面積が大きくなるように構成されている。
【選択図】図21
特許請求の範囲【請求項1】
密閉空間に作動流体が封入されたベーパーチャンバーであって、
前記密閉空間には、前記作動流体が凝縮液の状態で移動する流路である凝縮液流路と、
前記凝縮液流路より流路断面積が大きく、前記作動流体が蒸気及び凝縮液の状態で移動する複数の蒸気流路と、が備えられており、
複数の前記凝縮液流路と複数の前記蒸気流路が直線状に延びる直線部と、
前記直線部に連続し、複数の前記凝縮液流路と複数の前記蒸気流路の延びる方向が変化する湾曲部と、を有し、
前記湾曲部における前記蒸気流路は、前記直線部における前記蒸気流路よりも流路断面積が大きくなるように構成されている、ベーパーチャンバー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉空間に封入された作動流体が移動しつつ熱輸送を行うベーパーチャンバーに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
パソコン並びに携帯電話及びタブレット端末等の携帯型端末に代表される電子機器には、CPU(中央演算処理装置)等の電子部品が用いられている。このような電子部品からの発熱量は、情報処理能力の向上により増加する傾向にあるため、これを冷却する技術が重要となっている。
冷却のための手段としてヒートパイプがよく知られている。これはパイプ内に封入された作動流体により、その相変化を利用して熱源における熱を他の部位に輸送することで拡散させ、熱源を冷却するものである。
【0003】
一方、近年においてはこれら電子機器の薄型化が顕著であり、従来のヒートパイプよりも薄型の冷却手段が必要となってきた。これに対してベーパーチャンバーが提案されている。ベーパーチャンバーは、シート型ヒートパイプと呼ばれることもあり、ヒートパイプによる熱輸送の考え方を平板状の部材に展開した機器である。すなわち、ベーパーチャンバーでは、対向する平板の間に作動流体が封入されており、この作動流体の相変化を利用して熱源における熱を輸送及び拡散して熱源を冷却する。
【0004】
このようなベーパーチャンバーは電子機器の内側に配置されており、電子機器の内側には他にも多くの部材が配置されているため、ベーパーチャンバーが配置できる位置には制約があることが多い。そうすると、必ずしも直線状に作動流体のための流路を設けることはできず、例えば特許文献1に記載のように、方向が変化するように曲がった部位を有する流路を設けることで、配置に対する制約に対応する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-205693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のように、作動流体の流路の方向が変化するベーパーチャンバーでは、熱輸送能力を高め難いという問題があった。
【0007】
そこで本発明は上記問題を鑑み、方向が変化する流路を有する場合であっても熱輸送能力を高めることができるベーパーチャンバーを提供することを課題とする。また、このベーパーチャンバーを備える電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者は、鋭意検討の結果、方向が変化する複数の蒸気流路を有するベーパーチャンバーでは、作動流体の流路の方向が変化する際に作動流体の流動抵抗が高くなり、流路の末端まで蒸気が伝わり難く、十分に熱輸送ができなくなることがあるという知見を得た。また、複数の蒸気流路でその長さが異なるため、流動抵抗に差ができてしまうため作動流体がバランスよく移動しないため流動抵抗の差が大きくなると熱輸送能力が低下し、想定していた性能を出すことができないことがあることもわかった。これらの知見に基づいて発明者は本発明を完成させた。以下本発明について説明する。
【0009】
本発明の1つの態様は、密閉空間に作動流体が封入されたベーパーチャンバーであって、密閉空間には、作動流体が凝縮液の状態で移動する流路である凝縮液流路と、凝縮液流路より流路断面積が大きく、作動流体が蒸気及び凝縮液の状態で移動する複数の蒸気流路と、が備えられており、複数の凝縮液流路と複数の蒸気流路が直線状に延びる直線部と、直線部に連続し、複数の凝縮液流路と複数の蒸気流路の延びる方向が変化する湾曲部と、を有し、湾曲部における蒸気流路は、直線部における蒸気流路よりも流路断面積が大きくなるように構成されている、ベーパーチャンバーである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ベーパーチャンバーが、方向が変化する流路を有する場合であっても、熱輸送能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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