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公開番号2025012291
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115025
出願日2023-07-13
発明の名称建具および気密材
出願人YKK AP株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類E06B 7/23 20060101AFI20250117BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約【課題】見付方向の寸法を小さくでき、かつ、気密性能を確保でき、光漏れなども低減できる気密材およびこの気密材を用いた建具を提供すること。
【解決手段】建具であるドアは、建具枠と障子とを備える。建具枠の少なくともいずれかの枠である下枠20は、障子の見込面に対向する枠見込面部21と、枠見込面部21から見付方向に突出された突出部22と、突出部22に取り付けられる気密材50と、を備える。気密材50は、突出部22に取り付けられるベース部51と、ベース部51から延出するタイト部55とを有する。タイト部55は、ベース部51から障子側に延出する延出片部56と、延出片部56の先端から分岐されたメインタイト片57およびサブタイト片58を備える。メインタイト片57およびサブタイト片58は、障子の閉鎖時に、障子の内外周方向に離れた位置で障子に当接する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
上枠、下枠および左右の縦枠を備える建具枠と、
前記建具枠に対して室外側または室内側のいずれか一方に開閉可能に取り付けられる障子と、を備える建具であって、
前記建具枠の少なくともいずれかの枠は、
前記障子の見込面に対向する枠見込面部と、
前記枠見込面部から見付方向に突出された突出部と、
前記突出部に取り付けられる気密材と、を備え、
前記気密材は、前記突出部に取り付けられるベース部と、前記ベース部から延出するタイト部とを有し、
前記タイト部は、前記ベース部から前記障子側に延出する延出片部と、前記延出片部の先端から分岐されたメインタイト片およびサブタイト片を備え、
前記障子の閉鎖時に、前記メインタイト片および前記サブタイト片は、前記障子の内外周方向に離れた位置で前記障子に当接する
ことを特徴とする建具。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の建具において、
前記ベース部は、前記延出片部に連続して設けられる内周面部を有し、
前記突出部は、前記内周面部とほぼ同一平面とされた見込面部を有する
ことを特徴とする建具。
【請求項3】
請求項1に記載の建具において、
前記メインタイト片の先端は、前記障子の見込面よりも外周側に位置する
ことを特徴とする建具。
【請求項4】
請求項1に記載の建具において、
前記建具枠の下枠に取り付けられる気密材と、前記建具枠の縦枠に取り付けられる気密材との接合部には、止水材が配置されている
ことを特徴とする建具。
【請求項5】
請求項1に記載の建具において、
前記気密材は、前記ベース部と、前記延出片部と、前記メインタイト片とで三方が囲まれた空間を有する
ことを特徴とする建具。
【請求項6】
請求項1に記載の建具において、
前記建具枠はドア枠であり、
前記障子は前記ドア枠に対して室外側に開閉される扉であり、
前記ドア枠の下枠は、
前記扉の下面に対向する下枠見込面部と、
前記下枠見込面部から見付方向に突出された下枠突出部と、を備え、
前記タイト部は、前記ベース部から前記障子側に延出する前記延出片部と、前記延出片部の先端から分岐されて室外側に向かって斜め下方に延出された前記メインタイト片と、前記延出片部の先端から分岐されて室外側に向かって斜め上方に延出された前記サブタイト片とを備え、
前記障子の閉鎖時に、前記メインタイト片および前記サブタイト片は、上下方向に離れた位置で前記障子の室内面に当接する
ことを特徴とする建具。
【請求項7】
障子が室外側または室内側のいずれか一方に開閉可能に取り付けられた建具枠に取り付けられる気密材であって、
前記建具枠に取り付けられるベース部と、
前記ベース部から延出するタイト部と、を有し、
前記タイト部は、
前記ベース部から前記障子側に延出する延出片部と、
前記延出片部の先端から分岐され、前記障子の閉鎖時に、前記障子の内外周方向に離れた位置で前記障子に当接されるメインタイト片およびサブタイト片と、を備える
ことを特徴とする気密材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の玄関ドアや勝手口ドア等の建具およびこの建具に用いられる気密材に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ドア枠および扉を備えるドアにおいて、ドア枠の上枠、下枠および左右の縦枠にAT材(気密材)を取り付け、扉を閉めた際に、前記AT材を扉に当接させることで、気密性や水密性を高めたドアが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の下枠は、扉の下面の下方に配置される下枠見込面と、この下枠見込面から上方に突出して扉の室内側に位置する立上り部とを備える。下枠に取り付けられるAT材は、下枠の立上り部に固定される固定部と、固定部に連続する中空部と、中空部の室外面の上端部から室外側斜め上方に突出するサブタイト片と、中空部の室外面においてサブタイト片よりも下方の位置から室外側斜め下方に突出するメインタイト片とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-14776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の下枠用のAT材において、メインタイト片による所定の気密性能を確保するためには、扉の室内面の下端からメインタイト片の基端部までの高さ寸法つまりメインタイト片の掛かり代を所定寸法、例えば7mm以上確保する必要がある。このため、サブタイト片の基端部がメインタイト片よりも上方に配置される特許文献1の下枠用のAT材では、扉の室内面の下端からサブタイト片の基端部までの高さ寸法、つまりAT材の下枠見付方向の寸法は7mmよりも大きくなり、例えば11mm程度になる。このため、AT材を保持する下枠の立上り部の高さ寸法つまり見付寸法も大きくなり、下枠見込面や下枠の室内側の土間などとの段差が大きくなるという課題がある。
また、2つのタイト片は、AT材の中空部の室外面において見付方向つまり上下方向の異なる位置から独立して突出しているため、特にメインタイト片に比べて突出寸法が小さいサブタイト片が扉の室内面に十分に当接しない状態となる可能性があり、その場合は、気密性能が低下し、光漏れも生じる可能性があった。
このため、見付方向の寸法を小さくでき、かつ、気密性能を確保でき、光漏れなども低減できる気密材およびこの気密材を用いた建具が求められている。
【0005】
本発明の目的は、見付方向の寸法を小さくでき、かつ、気密性能を確保でき、光漏れなども低減できる気密材およびこの気密材を用いた建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の建具は、上枠、下枠および左右の縦枠を備える建具枠と、前記建具枠に対して室外側または室内側のいずれか一方に開閉可能に取り付けられる障子と、を備える建具であって、前記建具枠の少なくともいずれかの枠は、前記障子の見込面に対向する枠見込面部と、前記枠見込面部から見付方向に突出された突出部と、前記突出部に取り付けられる気密材と、を備え、前記気密材は、前記突出部に取り付けられるベース部と、前記ベース部から延出するタイト部とを有し、前記タイト部は、前記ベース部から前記障子側に延出する延出片部と、前記延出片部の先端から分岐されたメインタイト片およびサブタイト片を備え、前記障子の閉鎖時に、前記メインタイト片および前記サブタイト片は、前記障子の内外周方向に離れた位置で前記障子に当接することを特徴とする。
【0007】
本発明の気密材は、障子が室外側または室内側のいずれか一方に開閉可能に取り付けられた建具枠に取り付けられる気密材であって、前記建具枠に取り付けられるベース部と、前記ベース部から延出するタイト部と、を有し、前記タイト部は、前記ベース部から前記障子側に延出する延出片部と、前記延出片部の先端から分岐され、前記障子の閉鎖時に、前記障子の内外周方向に離れた位置で前記障子に当接されるメインタイト片およびサブタイト片と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、見付方向の寸法を小さくでき、かつ、気密性能を確保でき、光漏れなども低減できる気密材およびこの気密材を用いた建具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態の建具である勝手口ドアを示す内観姿図である。
前記実施形態の勝手口ドアを示す縦断面図である。
前記実施形態の勝手口ドアを示す横断面図である。
前記実施形態のドア枠のコーナー部分を示す斜視図である。
前記実施形態のドア枠のコーナー部分を示す分解斜視図である。
前記実施形態の気密材を示す図である。
前記実施形態の気密材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~3に示すように、本発明の建具である勝手口ドア(以下、ドア1と略称)は、いわゆる片開きドアであり、建物の外壁開口部に固定される建具枠であるドア枠2と、このドア枠2に開閉可能に支持される障子である扉8とを備えて構成されている。
なお、本実施形態のドア1は、図2、3に示すように、既設のドア枠2Bの内周側に新設のドア枠2を配置したリフォーム用のドア1である。なお、各図において、断面を示すハッチングは省略している。また、気密材50では、硬質樹脂部分をハッチングで表示し、軟質樹脂部分はハッチング無しで表示している。
(【0011】以降は省略されています)

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