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公開番号
2025010972
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2023113313
出願日
2023-07-10
発明の名称
ガスバリア積層体
出願人
尾池工業株式会社
代理人
弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類
B32B
27/40 20060101AFI20250116BHJP(積層体)
要約
【課題】酸素バリア性および水蒸気バリア性が優れ、屈曲処理後やレトルト処理などの熱水処理後にも酸素バリア性が優れたガスバリア積層体を提供する。
【解決手段】基材とガスバリア層とトップコート層とがこの順で積層され、トップコート層は、ポリウレタン系樹脂とシランカップリング剤との混合物からなり、ポリウレタン系樹脂は、水酸基を有するポリヒドロキシウレタン樹脂を含む、ガスバリア積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材とガスバリア層とトップコート層とがこの順で積層され、
前記トップコート層は、ポリウレタン系樹脂とシランカップリング剤との混合物からなり、
前記ポリウレタン系樹脂は、水酸基を有するポリヒドロキシウレタン樹脂を含む、ガスバリア積層体。
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【請求項2】
前記トップコートは、ポリヒドロキシウレタン樹脂の水性分散体が付与されて形成され、
前記水性分散体において、ポリヒドロキシウレタン樹脂構造中のカルボキシ基の少なくとも一部は、塩基性化合物で中和されたものである、請求項1記載のガスバリア積層体。
【請求項3】
前記ガスバリア層は、珪素、チタン、スズ、亜鉛、アルミニウム、インジウムまたはマグネシウム、および、これらの酸化物または窒化物のうち、少なくともいずれかを含む、請求項1または2記載のガスバリア積層体。
【請求項4】
前記ガスバリア層は、アルミニウム、珪素酸化物またはアルミニウム酸化物のうち、少なくともいずれかを含む、請求項1または2記載のガスバリア積層体。
【請求項5】
前記基材と前記ガスバリア層との間に、アンカーコート層を有し、
前記アンカーコート層は、ポリエステル系樹脂、水酸基を有するポリヒドロキシウレタン樹脂を含むポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカルボジイミド系樹脂、オキサゾリン基含有樹脂またはポリエチレンイミン樹脂のうち、少なくともいずれかの樹脂により形成された、請求項1または2記載のガスバリア積層体。
【請求項6】
前記基材の表面、または、前記アンカーコート層の表面は、プラズマ処理が施された表面であり、
前記プラズマ処理は、グロー放電プラズマ処理であり、
前記プラズマ処理が施された表面は、珪素、スズ、アルミニウム、インジウム、またはマグネシウム、または周期表第4周期第4族から同第12族に属するいずれかの金属の何れか1つまたは複数、若しくは珪素、スズ、アルミニウム、インジウム、またはマグネシウム、または周期表第4周期第4族から同第12族に属するいずれかの金属同士による合金、または珪素、スズ、アルミニウム、インジウム、またはマグネシウム、または周期表第4周期第4族から同第12族に属するいずれかの金属の酸化物若しくは窒化物の何れか1つまたは複数が付着した、請求項5記載のガスバリア積層体。
【請求項7】
前記基材は、プラスチックフィルムであり、
前記ガスバリア層は、真空蒸着法により形成され、
光学濃度が3.4以上であり、
22℃、65%RHにおける酸素透過率が0.2cc/m
2
・day・atm以下であり、
40℃、90%RHにおける水蒸気透過率が0.2g/m
2
・day以下である、請求項1または2記載のガスバリア積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスバリア積層体に関する。より詳細には、本発明は、酸素バリア性および水蒸気バリア性が優れ、屈曲処理後やレトルト処理などの熱水処理後にも酸素バリア性が優れたガスバリア積層体に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、食品、医薬品等に用いられる包装材料は、酸素や湿気を嫌う物質を保護するために、ガスバリア性が求められている。また、太陽電池や有機EL等の電子デバイスや電子部品等に使用されるガスバリア性材料は、より優れたガスバリア性が必要とされる。そこで、ポリビニルアルコール(PVA)やエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)等の高分子樹脂組成物を積層したフィルムが包装材料として使用されてきた。
【0003】
しかしながら、PVAやEVOHは、ガスバリア性の湿度依存性が高く、高湿度条件下では特に水蒸気バリア性が容易に著しく低下する。また、PVDCは、皮膜中に塩素を多量に含むため、廃棄の際に環境有害物を排出する。
【0004】
そこで、プラスチックフィルムの表面に、金属アルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物を物理的蒸着法または化学的蒸着法により設けたガスバリアフィルムが開発されている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-188658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のガスバリアフィルムは、屈曲に対する耐久性が劣り、蒸着層にクラックが生じやすく、ガスバリア性が低下しやすい。また、従来のガスバリアフィルムは、プラスチックフィルムとその表面に蒸着した無機物との間の層間密着力が小さく、屈曲等を繰り返すと、容易に剥離し、ガスバリア性が喪失する。
【0007】
また、近年、熱水処理(以下、ボイル処理とも言う)、加圧熱水処理(以下、レトルト処理とも言う)への耐性需要が高まっている。しかしながら、プラスチックフィルムにアルミニウムを蒸着したアルミニウム蒸着フィルムに、ボイル処理やレトルト処理を施すと、アルムニウム薄膜の密着低下、ガスバリア性能の低下が起こる。また、従来のガスバリアフィルムは、熱水と反応することでアルミニウム薄膜の金属外観が失われ、外観にムラが生じ、遮光性が低下する等の問題もある。
【0008】
そして、特許文献1に記載のガスバリアフィルムもまた、ボイル処理よりも過酷なレトルト処理を施した場合に、ガスバリア性、密着性を維持することができない。
【0009】
本発明は、このような従来の発明に鑑みてなされたものであり、酸素バリア性および水蒸気バリア性が優れ、屈曲処理後やレトルト処理などの熱水処理後にも酸素バリア性が優れたガスバリア積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明のガスバリア積層体には、以下の構成が主に含まれる。
(【0011】以降は省略されています)
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