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公開番号
2025010026
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024104677
出願日
2024-06-28
発明の名称
排水構造
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
E04F
17/00 20060101AFI20250109BHJP(建築物)
要約
【課題】サイフォン現象を確実に誘発させて排水能力を向上できる排水構造の提供を目的とする。
【解決手段】この排水構造は、雨水を取り込む排水桝と、前記排水桝の底壁53eよりも下方に配置されたフィン付き継手70とを備える。フィン付き継手70は、底壁53eの円形開口53e1に通じる流路を内部に形成する内壁面83aを有する継手本体80と、相対的に上流側にある上端及び相対的に下流側にある下端を有してかつ、継手本体80の管軸の周囲に沿って前記流路内に配置された複数のフィン90とを有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
雨水を取り込む集水部と、
前記集水部の底壁よりも下方に配置された第1の継手と、
を備え、
前記第1の継手が、
前記底壁の開口に通じる流路を内部に形成する内壁面を有する継手本体と、
相対的に上流側にある上端及び相対的に下流側にある下端を有してかつ、前記継手本体の管軸の周囲に沿って前記流路内に配置された複数のフィンと、
を有する、
排水構造。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記底壁の前記開口から鉛直下方に沿って1000mm以内に前記フィンの前記上端が位置するように、前記フィンが前記内壁面に設けられている、
請求項1に記載の排水構造。
【請求項3】
前記継手本体が、
前記継手本体の上流側にある端に設けられた入口側接続口と、
前記継手本体の下流側にある端に設けられた出口側接続口と、を有し、
前記継手本体において前記入口側接続口と前記出口側接続口との間には、他の接続口が設けられていない、
請求項1に記載の排水構造。
【請求項4】
前記流路が、
その最上端に位置して前記底壁の前記開口と等しい開口面積を有する入口開口と、
前記入口開口の下方に位置し、縮流傾斜面を介して前記入口開口に通じる絞り開口と、を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の排水構造。
【請求項5】
前記流路を前記管軸に沿って見たときに、前記絞り開口との重なりを避けた外方位置に前記フィンが配置されている、
請求項4に記載の排水構造。
【請求項6】
前記集水部の前記開口と前記第1の継手の入口開口との間を接続する第2の継手と、
前記第1の継手の出口開口に接続されて下方に延在する第1の配管と、
をさらに備え、
前記フィンが、前記継手本体と別体をなし、前記継手本体と前記第1の配管との間に接続されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の排水構造。
【請求項7】
前記集水部の前記開口に接続されて側方に向かって延在する第2の配管と、
上端に掃除口が形成され、側部に前記第2の配管の管端が接続され、下方に向かって延在する第3の配管と、
をさらに備え、
前記第3の配管の下端に、前記第1の継手の上端が接続されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の排水構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、例えば橋梁では、路面をなすアスファルトからなる舗装の下に、コンクリートからなる床版が設けられている。そして、この床版には、路面上の水を排水する排水桝が埋設されている。この種の排水桝の一例として、下記特許文献1に記載の構造が知られている。この排水桝は、型枠管の上端に接続された状態で床版内に埋設配置された桝本体と、桝本体の上方にある路面とほぼ同じ高さ位置に配置された金属蓋とを有する。この排水桝を有する排水構造によれば、路面上の雨水が金属蓋の網目を通して桝本体に流れ込み、そして型枠管を通して排水される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-001493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の排水構造では、雨水を高流量で排出可能とすることが望まれるが、雨水と共に排水桝内に入り込む空気により渦流が発生してサイフォン現象の誘発を阻害し、排水性能を制限する場合があった。そのため、排水性能を向上させる対策としては、雨水を流す配管の口径を大きくするか、あるいは、排水桝の設置数を増やすことが考えられる。しかしながら、これらの何れにおいても、床版に大きな開口部を形成する必要が生じる。すなわち、配管の口径を大きくした場合には、その分、配管が貫通する床版の穴径を拡径する必要がある。また、排水桝の設置数を増やした場合には、その増設数分、床版に形成する開口部の数も増やす必要がある。
【0005】
ここで、床版に開口部を形成する場合、開口部には鉄筋を通せないため、開口部の周囲を、開口部が無い箇所よりも鉄筋量を増して補強する必要がある。よって、開口部の寸法を大きくした場合、及び、開口部の形成数を増した場合の何れにおいても、その強度低下分を考慮した強度設計を行い、補強鉄筋量を増やす必要が生じる。しかし、このような鉄筋量の増加は、橋脚等への負担増となる上に、施工コストにも影響を及ぼすので、好ましいものではない。そこで、サイフォン現象を確実に誘発させて排水能力を向上できる排水構造が求められていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、排水能力を向上できる排水構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用している。
(1)本発明の一態様に係る排水構造は、
雨水を取り込む集水部と、
前記集水部の底壁よりも下方に配置された第1の継手と、
を備え、
前記第1の継手が、
前記底壁の開口に通じる流路を内部に形成する内壁面を有する継手本体と、
相対的に上流側にある上端及び相対的に下流側にある下端を有してかつ、前記継手本体の管軸の周囲に沿って前記流路内に配置された複数のフィンと、
を有する。
(2)上記(1)に記載の排水構造において、
前記底壁の前記開口から鉛直下方に沿って1000mm以内に前記フィンの前記上端が位置するように、前記フィンが前記内壁面に設けられていてもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の排水構造において、
前記継手本体が、
前記継手本体の上流側にある端に設けられた入口側接続口と、
前記継手本体の下流側にある端に設けられた出口側接続口と、を有し、
前記継手本体において前記入口側接続口と前記出口側接続口との間には、他の接続口が設けられていなくてもよい。
【0008】
上記(1)に記載の排水構造によれば、集水部に流れ込んだ雨水は、その底壁に形成された開口を通って第1の継手へと排水される。そして、第1の継手の流路内を通過する雨水は、フィン(例えば、前記開口から鉛直下方に沿って1000mm以内に上端が位置するフィン)によって流路抵抗を受けるため、このフィンよりも上流側(上側)の空間に雨水が一時的に溜まりやすくなる。この一時的な雨水の溜まりにより、前記開口における空気の取り込みを抑えて渦流発生を抑制できるので、集水部の底壁の開口におけるサイフォン現象を効果的に誘発させて排水性能を高めることが可能になる。また、第1の継手の流路内を通過する雨水は、渦を巻きながら通過しようとするが、管軸に沿って延在するフィンによって整流されるため、フィンの位置を通過した後、スムーズに排水される。加えて、前記開口から見て奥に行き過ぎない深さ位置にフィンが位置する場合、第1の継手内のごみを、集水部の開口からアクセスして容易に取り除くことができる。これにより、排水性能を高める構成を維持しながらも高いメンテナンス性を兼ね備えた排水構造とすることが可能になる。
【0009】
(4)上記(1)~(3)の何れか1項に記載の排水構造において、
前記流路が、
その最上端に位置して前記底壁の前記開口と等しい開口面積を有する入口開口と、
前記入口開口の下方に位置し、縮流傾斜面を介して前記入口開口に通じる絞り開口と、を有してもよい。
上記(4)に記載の排水構造の場合、流路の入口開口に流れ込んだ雨水は、縮流傾斜面に沿って縮流しながら絞り開口へと流れ込む。このように雨水を縮流させることで、フィンによる流路抵抗に加えて、縮流に伴う流路抵抗も付与することが可能になる。これにより、第1の継手の上流側における雨水の一時的な溜まりをより効果的に形成できるので、サイフォン現象の誘発をより確実なものとすることができる。
【0010】
(5)上記(4)に記載の排水構造において、
前記流路を前記管軸に沿って見たときに、前記絞り開口との重なりを避けた外方位置に前記フィンが配置されていてもよい。
上記(5)に記載の排水構造の場合、第1の継手の流路において最小開口面積を有する絞り開口をこれから通過しようとする雨水の流れを、フィンが過度に干渉して乱すことが抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
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