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公開番号2025008496
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110718
出願日2023-07-05
発明の名称情報処理装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類G06Q 50/10 20120101AFI20250109BHJP(計算;計数)
要約【課題】部品交換以外の方法によっても車両の故障を回避可能にする情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置200には、発生が予測される故障の種類を出力する故障予測モデル140と、運転操作の時系列データを入力すると車両各部の挙動の時系列データを出力するシミュレーションモデル240が記憶されている。情報処理装置200は、故障予測装置100から予測される故障の種類を出力したときの入力変数のデータを取得すると、そのうちの運転操作の時系列データをシミュレーションモデル240に入力して車両400の制御パラメータの値を変更した場合の車両各部の挙動の時系列データの模擬データを算出する。情報処理装置200は、運転操作の時系列データと模擬データとからなる試行用入力変数を故障予測モデル140に入力して故障の発生が予測されなくなる制御パラメータの値を探索し、得られた値への変更を車両400のユーザーに提示する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
処理装置と、記憶装置と、を備え、
運転操作及び車両各部の挙動の時系列データからなる入力変数を入力すると発生が予測される故障の種類を出力するように教師有り学習によって学習した故障予測モデルと、
運転操作の時系列データを入力すると車両各部の挙動の時系列データを出力するシミュレーションモデルと、が前記記憶装置に記憶されており、
前記処理装置が、
前記故障予測モデルと同一の故障予測モデルを用いて車両の故障を予測する故障予測装置から、前記故障予測装置が予測される故障の種類を出力したときの前記入力変数のデータを取得することと、
取得した前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データを前記シミュレーションモデルに入力して、前記車両の制御パラメータの値を変更した場合の車両各部の挙動の時系列データを模擬した模擬データを算出することによって、取得した前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データと前記模擬データとからなる試行用入力変数を生成し、生成した前記試行用入力変数を前記故障予測モデルに入力して故障の発生が予測されなくなる制御パラメータの値を探索することと、
探索によって得られた故障の発生が予測されなくなる値への制御パラメータの変更を前記車両のユーザーに提示することと、を実行する
情報処理装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
探索により、故障の発生が予測されなくなる制御パラメータの値が複数得られた場合、前記処理装置が、得られた複数の値のうち、前記車両の運動性能への悪影響がもっとも少ない値を選択して、選択した値への制御パラメータの変更をユーザーに提示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理装置が、
提示した値への制御パラメータの変更を前記車両に実行させる
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記故障予測装置により予測される故障の種類に対応させて探索時に変更する制御パラメータの種類をまとめたデータベースが前記記憶装置に記憶されており、
前記処理装置が、
前記故障予測装置が予測した故障の種類の情報を取得することと、
探索時に変更する制御パラメータの種類を、予測された故障の種類の情報に基づいて前記データベースから抽出することで、探索時に変更する前記制御パラメータの種類を絞り込むことと、を実行する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
車両と通信ネットワークを通じて接続されている情報処理装置であり、
処理装置と、記憶装置と、を備え、
運転操作及び車両各部の挙動の時系列データからなる入力変数を入力すると発生が予測される故障の種類を出力するように教師有り学習によって学習した故障予測モデルと、
運転操作の時系列データを入力すると車両各部の挙動の時系列データを出力するシミュレーションモデルと、が前記記憶装置に記憶されており、
前記処理装置が、
前記車両から前記入力変数のデータを受信し、前記故障予測モデルに入力することで発生が予測される故障の種類を出力することと、
発生が予測される故障の種類を出力したときの前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データを前記シミュレーションモデルに入力して、前記車両の制御パラメータの値を変更した場合の車両各部の挙動の時系列データを模擬した模擬データを算出することによって、取得した前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データと前記模擬データとからなる試行用入力変数を生成し、生成した前記試行用入力変数を前記故障予測モデルに入力して故障の発生が予測されなくなる制御パラメータの値を探索することと、
探索によって得られた故障の発生が予測されなくなる値への制御パラメータの変更を前記車両のユーザーに提示することと、を実行する
情報処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は情報処理装置に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、故障予測装置が開示されている。この故障予測装置は、監視対象の機器が故障するまでの時系列のセンサデータを教師データとして故障予測のための学習モデルを生成する。故障予測装置は、生成した学習モデルを用い、監視対象機器から受信した時系列のセンサデータを入力として監視対象機器が故障する確率を予測する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-173782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした教師有り学習によって学習した故障予測モデルを搭載した故障予測装置を車両に適用して、車両の部品の故障が予測された場合、車両のユーザーは故障の発生を回避するために当該部品を交換せざるを得ない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための情報処理装置は、処理装置と記憶装置とを備える。情報処理装置において、運転操作及び車両各部の挙動の時系列データからなる入力変数を入力すると発生が予測される故障の種類を出力するように教師有り学習によって学習した故障予測モデルが前記記憶装置に記憶されている。また、情報処理装置において、運転操作の時系列データを入力すると車両各部の挙動の時系列データを出力するシミュレーションモデルが前記記憶装置に記憶されている。この情報処理装置では、前記処理装置が、前記故障予測モデルと同一の故障予測モデルを用いて車両の故障を予測する故障予測装置から、前記故障予測装置が予測される故障の種類を出力したときの前記入力変数のデータを取得する。この情報処理装置では、前記処理装置が、取得した前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データを前記シミュレーションモデルに入力して、前記車両の制御パラメータの値を変更した場合の車両各部の挙動の時系列データを模擬した模擬データを算出することによって、取得した前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データと前記模擬データとからなる試行用入力変数を生成し、生成した前記試行用入力変数を前記故障予測モデルに入力して故障の発生が予測されなくなる制御パラメータの値を探索する。この情報処理装置では、前記処理装置が、探索によって得られた故障の発生が予測されなくなる値への制御パラメータの変更を前記車両のユーザーに提示する。
【0006】
上記課題を解決するための第2の情報処理装置は、車両と通信ネットワークを通じて接続されている。この情報処理装置は処理装置と記憶装置とを備える。この情報処理装置において、運転操作及び車両各部の挙動の時系列データからなる入力変数を入力すると発生が予測される故障の種類を出力するように教師有り学習によって学習した故障予測モデルが前記記憶装置に記憶されている。また、この情報処理装置において、運転操作の時系列データを入力すると車両各部の挙動の時系列データを出力するシミュレーションモデルが前記記憶装置に記憶されている。この情報処理装置では、前記処理装置が、前記車両から前記入力変数のデータを受信し、前記故障予測モデルに入力することで発生が予測される故障の種類を出力する。この情報処理装置では、前記処理装置が、発生が予測される故障の種類を出力したときの前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データを前記シミュレーションモデルに入力して、前記車両の制御パラメータの値を変更した場合の車両各部の挙動の時系列データを模擬した模擬データを算出することによって、取得した前記入力変数のデータにおける前記運転操作の時系列データと前記模擬データとからなる試行用入力変数を生成し、生成した前記試行用入力変数を前記故障予測モデルに入力して故障の発生が予測されなくなる制御パラメータの値を探索する。この情報処理装置では、前記処理装置が、探索によって得られた故障の発生が予測されなくなる値への制御パラメータの変更を前記車両のユーザーに提示する。
【発明の効果】
【0007】
これらの情報処理装置により、ユーザーは、部品交換以外の方法によっても車両の故障を回避できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、一実施形態の情報処理装置を含む、故障回避システムの構成を示す模式図である。
図2は、実施形態の故障回避システムにおける車両制御装置と、故障予測装置と、情報処理装置とによる処理の流れを示すシーケンス図である。
図3は、実施形態の故障回避システムにおける情報処理装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図4は、実施形態の故障回避システムにおける故障予測装置が実行する車両の故障の予測に関する処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、実施形態の故障回避システムにおける故障予測装置が実行する制御パラメータの提示に関する処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、変更例の情報処理装置を含む、故障回避システムの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、情報処理装置の一実施形態について、図1~図5を参照して説明する。
<故障回避システム10の構成>
図1に示すように、故障回避システム10は、情報処理装置200と、車両400とによって構成されている。情報処理装置200は、通信ネットワーク300を介して、車両400と通信可能に接続されている。
【0010】
車両400は、故障予測装置100と、車両制御装置410と、表示装置420と、を備えている。
故障予測装置100は、プログラムと故障予測モデル140が記憶されている記憶装置120と、記憶装置120に記憶されているプログラムを実行して各種の処理を実行する処理装置110とを備えている。なお、処理装置110は、プロセッサを含んでいる。
(【0011】以降は省略されています)

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