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公開番号2025007622
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109151
出願日2023-07-03
発明の名称記録装置及び洗浄機構
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41J 2/17 20060101AFI20250109BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】インク濃度に基づいて洗浄液を適切に排出できる記録装置及び洗浄機構を提供する。
【解決手段】記録装置11は、搬送ベルト25と、媒体99に顔料インクを吐出することによって、媒体に画像を記録する記録部12と、洗浄液によって搬送ベルトを洗浄する洗浄機構31と、を備え、洗浄機構は、洗浄液を貯留する貯留部35と、貯留部に貯留される洗浄液に含まれるブラックインクのインク濃度を検出する第1検出部59と、貯留部に貯留される洗浄液に含まれる顔料インクのインク濃度を検出する第2検出部60と、洗浄制御部65と、を有し、第2検出部は、洗浄液において散乱する光を受けることによって、顔料インクのインク濃度を検出し、洗浄制御部は、第1検出部によって検出されたブラックインクのインク濃度に基づいて閾値を決定し、第2検出部によって検出された顔料インクのインク濃度が閾値以上である場合に、貯留部から洗浄液を排出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
媒体を搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトによって搬送される媒体に顔料インクを吐出することによって、媒体に画像を記録する記録部と、
洗浄液によって前記搬送ベルトを洗浄する洗浄機構と、を備え、
前記顔料インクは、ブラックインクと、前記ブラックインク以外のインクと、を含み、
前記洗浄機構は、
洗浄液を貯留する貯留部と、
前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記ブラックインクのインク濃度を検出する第1検出部と、
前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記顔料インクのインク濃度を検出する第2検出部と、
洗浄制御部と、を有し、
前記第2検出部は、洗浄液において散乱する光を受けることによって、前記顔料インクのインク濃度を検出し、
前記洗浄制御部は、
前記第1検出部によって検出された前記ブラックインクのインク濃度に基づいて閾値を決定し、
前記第2検出部によって検出された前記顔料インクのインク濃度が前記閾値以上である場合に、前記貯留部から洗浄液を排出することを特徴とする記録装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記第1検出部は、
発光する第1発光部と、
前記第1発光部による光を受ける第1受光部と、を有し、
洗浄液を透過した光を前記第1受光部が受けることによって前記ブラックインクのインク濃度を検出し、
前記第2検出部は、
発光する第2発光部と、
前記第2発光部による光を受ける第2受光部と、を有し、
洗浄液において散乱した光を前記第2受光部が受けることによって前記顔料インクのインク濃度を検出することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記貯留部は、洗浄液が流れる検出流路を有し、
前記検出流路は、
前記第1検出部によってインク濃度が検出される第1流路部分と、
前記第2検出部によってインク濃度が検出される第2流路部分と、を有し、
前記第1流路部分の幅は、前記第2流路部分の幅よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記貯留部は、洗浄液が流れる検出流路を有し、
前記検出流路は、
前記第1検出部によってインク濃度が検出される第1流路部分と、
前記第2検出部によってインク濃度が検出される第2流路部分と、
前記第1発光部による光を前記第1受光部に向けて反射させる反射シートと、を有し、
前記第1発光部及び前記第1受光部は、前記第1流路部分に沿って並ぶことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項5】
前記貯留部は、洗浄液が流れる検出流路を有し、
前記検出流路は、
前記第1検出部によってインク濃度が検出される第1流路部分と、
前記第2検出部によってインク濃度が検出される第2流路部分と、
前記第2発光部による光を吸収する吸光シートと、を有し、
前記第2発光部及び前記第2受光部は、前記第2流路部分に沿って並ぶことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項6】
前記貯留部は、
洗浄槽と、
収容槽と、
前記洗浄槽及び前記収容槽に接続される第1接続流路と、
前記洗浄槽及び前記収容槽に接続される第2接続流路と、を有し、
前記洗浄機構は、
前記洗浄槽に貯留される洗浄液によって前記搬送ベルトを洗浄する洗浄部と、
前記第1接続流路及び前記第2接続流路を通じて前記洗浄槽と前記収容槽とで洗浄液を循環させるポンプと、を有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項7】
前記ポンプは、前記第1接続流路を通じて前記洗浄槽から前記収容槽に洗浄液を送り、前記第2接続流路を通じて前記収容槽から前記洗浄槽に洗浄液を送り、
前記第1検出部は、前記第1接続流路を流れる洗浄液に含まれる前記ブラックインクのインク濃度を検出し、
前記第2検出部は、前記第1接続流路を流れる洗浄液に含まれる前記顔料インクのインク濃度を検出することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
【請求項8】
前記洗浄制御部は、
前記ブラックインクのインク濃度と前記閾値とが対応付けられた対応データを記憶し、
前記対応データを参照することによって、前記ブラックインクのインク濃度に基づいて前記閾値を決定することを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の記録装置。
【請求項9】
ブラックインクと前記ブラックインク以外のインクとを含む顔料インクが吐出されることによって画像が記録される媒体を搬送する搬送ベルトを洗浄液によって洗浄する洗浄機構であって、
前記洗浄機構は、
洗浄液を貯留する貯留部と、
前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記ブラックインクのインク濃度を検出する第1検出部と、
前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記顔料インクのインク濃度を検出する第2検出部と、
洗浄制御部と、を有し、
前記第2検出部は、洗浄液において散乱する光を受けることによって、前記顔料インクのインク濃度を検出し、
前記洗浄制御部は、
前記第1検出部によって検出された前記ブラックインクのインク濃度に基づいて閾値を決定し、
前記第2検出部によって検出された前記顔料インクのインク濃度が前記閾値以上である場合に、前記貯留部から洗浄液を排出することを特徴とする洗浄機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置及び洗浄機構に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、媒体を搬送する搬送ベルトを洗浄液によって洗浄する洗浄機構を備える記録装置が記載されている。洗浄機構においては、搬送ベルトを洗浄することに伴い、洗浄液にインクが混入する。洗浄機構は、洗浄液のインク濃度を検出する。洗浄液のインク濃度が大きい場合に、洗浄機構は、洗浄液を排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-213394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている記録装置では、洗浄液の透過光量に基づいて、インク濃度を検出する。しかし、透過光量は、洗浄液に含まれるインクの色によって変動する。例えば、洗浄液がブラックインクを含む場合、洗浄液がブラックインクを含まない場合と比べて、透過光量が小さくなりやすい。そのため、記録装置は、インク濃度に基づいて洗浄液を適切に排出できないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する記録装置は、媒体を搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトによって搬送される媒体に顔料インクを吐出することによって、媒体に画像を記録する記録部と、洗浄液によって前記搬送ベルトを洗浄する洗浄機構と、を備え、前記顔料インクは、ブラックインクと、前記ブラックインク以外のインクと、を含み、前記洗浄機構は、洗浄液を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記ブラックインクのインク濃度を検出する第1検出部と、前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記顔料インクのインク濃度を検出する第2検出部と、洗浄制御部と、を有し、前記第2検出部は、洗浄液において散乱する光を受けることによって、前記顔料インクのインク濃度を検出し、前記洗浄制御部は、前記第1検出部によって検出された前記ブラックインクのインク濃度に基づいて閾値を決定し、前記第2検出部によって検出された前記顔料インクのインク濃度が前記閾値以上である場合に、前記貯留部から洗浄液を排出する。
【0006】
上記課題を解決する洗浄機構は、ブラックインクと前記ブラックインク以外のインクとを含む顔料インクが吐出されることによって画像が記録される媒体を搬送する搬送ベルトを洗浄液によって洗浄する洗浄機構であって、前記洗浄機構は、洗浄液を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記ブラックインクのインク濃度を検出する第1検出部と、前記貯留部に貯留される洗浄液に含まれる前記顔料インクのインク濃度を検出する第2検出部と、洗浄制御部と、を有し、前記第2検出部は、洗浄液において散乱する光を受けることによって、前記顔料インクのインク濃度を検出し、前記洗浄制御部は、前記第1検出部によって検出された前記ブラックインクのインク濃度に基づいて閾値を決定し、前記第2検出部によって検出された前記顔料インクのインク濃度が前記閾値以上である場合に、前記貯留部から洗浄液を排出する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、洗浄機構を備える記録装置の一実施例を示す模式図である。
図2は、検出ユニットを示す模式図である。
図3は、光の波長と顔料インクの透過性とを示すグラフである。
図4は、光の波長と顔料インクの透過性とを示すグラフである。
図5は、ブラックインクを含まない顔料インクのインク濃度と出力レベルとを示すグラフである。
図6は、ブラックインクを含む顔料インクのインク濃度と出力レベルとを示すグラフである。
図7は、ブラックインクのインク濃度によって変動する出力レベルと顔料インクのインク濃度とを示すグラフである。
図8は、検出流路の変更例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、洗浄機構を備える記録装置の一実施例について図を参照しながら説明する。記録装置は、例えば、布帛、用紙などの媒体に顔料インクを吐出することによって、文字、写真などの画像を記録するインクジェット式のプリンターである。顔料インクは、溶媒中に顔料が分散するインクである。顔料インクは、ブラックインクと、ブラックインク以外のインクとを含む。顔料インクは、例えば、ブラックの他に、シアン、イエロー、マゼンタ、レッド、オレンジ、グリーン、ライトブラックなどのインクを含む。
【0009】
<記録装置>
図1に示すように、記録装置11は、記録部12を備える。記録部12は、媒体99に顔料インクを吐出するように構成される。これにより、記録部12は、媒体99に画像を記録する。記録部12は、ヘッドである。記録部12は、1以上のノズル13が開口するノズル面14を有する。記録部12は、ノズル13から顔料インクを吐出する。記録部12は、媒体99に対して走査するシリアルヘッドでもよい。記録部12は、媒体99の幅にわたって一斉に顔料インクを吐出可能なラインヘッドでもよい。
【0010】
記録装置11は、記録制御部15を備える。記録制御部15は、記録制御部15は、記録部12を制御する。記録制御部15は、後述する搬送部21を制御してもよい。
記録制御部15は、コンピュータープログラムにしたがって各種処理を実行する1つ以上のプロセッサーで構成されてもよい。記録制御部15は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路などの1つ以上の専用のハードウェア回路で構成されてもよい。記録制御部15は、プロセッサー、及び、ハードウェア回路の組み合わせを含む回路で構成されてもよい。プロセッサーは、CPU、ならびに、RAM及びROMなどのメモリーを含む。メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は、指令を格納している。メモリー、すなわちコンピューター可読媒体は、汎用又は専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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