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公開番号2025006567
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107446
出願日2023-06-29
発明の名称積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】焼結助剤による静電容量の低下が抑制された積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】積層セラミックコンデンサは、2つの内部電極層及びそれらの間に配置されたセラミック層11を有する本体を備える。セラミック層は、焼結助剤が添加されたセラミック材料から形成される。第1内部電極層21は、主成分金属元素の焼結体である第1電極部21a及び第1電極部の間に介在している第1非電極部21bを有する。第2内部電極層22は、主成分金属元素の焼結体である第2電極部22a及び第2電極部の間に介在している第2非電極部22bを有する。第1非電極部及び第2非電極部は夫々、焼結助剤元素を含有する偏析部51a~f、52a~dを有する。積層方向に沿って本体を切断した断面における第1内部電極層の面積と第2内部電極層の面積との合計を表す第1面積に対する偏析部の面積を表す第2面積の比は、35%以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
主成分金属元素を含有する第1内部電極層、第2内部電極層、積層方向において前記第1内部電極層と前記第2内部電極層との間に配置されており、焼結助剤元素を主成分とする焼結助剤が添加されたセラミック材料から形成されたセラミック層と、を有する本体と、
前記本体に、前記第1内部電極層と電気的に接続するように設けられた第1外部電極と、
前記本体に、前記第2内部電極層と電気的に接続するように設けられた第2外部電極と、
を備え、
前記第1内部電極層は、主成分金属元素の焼結体である第1電極部と、前記第1電極部に囲まれている第1非電極部と、を有し、
前記第2内部電極層は、主成分金属元素の焼結体である第2電極部と、前記第2電極部に囲まれている第2非電極部と、を有し、
前記第1非電極部及び前記第2非電極部はそれぞれ、前記焼結助剤元素を含有する偏析部を有し、
前記積層方向に沿って前記本体を切断した断面における前記第1内部電極層の面積と前記第2内部電極層の面積との合計を表す第1面積に対する前記偏析部の面積を表す第2面積の比は、35%以下である、
積層セラミックコンデンサ。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記第1面積に対する前記第2面積の比は、5%以上である、
請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項3】
前記偏析部における前記焼結助剤元素の濃度は、20at%以上である、
請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項4】
前記第1内部電極層は、副元素をさらに含有し、
前記副元素は、Al、Zn、B、及びSiから成る群より選択される少なくとも一つの元素である、
請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項5】
前記偏析部は、前記副元素を含有する、
請求項4に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項6】
前記偏析部における前記副元素の濃度は、5at%以上である、
請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項7】
前記セラミック層は、前記セラミック材料の焼結体である複数の結晶粒を含み、
前記セラミック層において、前記第1内部電極層と前記第2内部電極層との間に介在する前記結晶粒の数は、3以下である、
請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項8】
請求項1に記載の積層セラミックコンデンサを備える回路モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載の回路モジュールを含む、電子機器。
【請求項10】
焼結助剤を含むセラミックグリーンシートと、前記セラミックグリーンシートの第1面及び第2面に設けられており主成分金属元素を含有する内部電極パターンと、を含むグリーン積層体を準備する準備工程と、
前記焼結助剤の軟化点よりも高く前記主成分金属元素の焼結が起こるキープ温度で前記グリーン積層体を第1保持時間だけ加熱する第1加熱工程と、
前記第1加熱工程の後に、前記キープ温度よりも高い焼成トップ温度で、前記グリーン積層体を加熱する第2加熱工程と、
を備える積層セラミックコンデンサの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、主に、積層セラミックコンデンサ及び当該積層セラミックコンデンサの製造方法に関する。本明細書の開示は、また、積層セラミックコンデンサを備える回路モジュール、及び回路モジュールを備える電子機器に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
様々な電子機器において積層セラミックコンデンサが用いられている。積層セラミックコンデンサは、セラミック粉末を含有するセラミックグリーンシートの表面に内部電極パターンが形成された積層ユニットを積層してグリーン積層体を形成し、このグリーン積層体を焼成することで作製される。セラミックグリーンシートに焼結助剤を添加することで、低温での焼成処理によりセラミック粉末の焼結を促進できることが知られている。焼結助剤としては、焼成処理時に液相となるSi(ケイ素)などが知られている。焼結助剤が添加されたセラミックグリーンシートを用いて作製される従来の積層セラミックコンデンサは、特開2009-084111号公報に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-084111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
焼結助剤は、セラミックグリーンシートの主相酸化物(例えば、チタン酸バリウム)と比べて比誘電率が低いので、焼結助剤の添加量が多くなると積層セラミックコンデンサの静電容量が低下するという問題がある。他方、焼結助剤の添加量が少ないと、グリーン積層体を低温で焼結したときにセラミック層が十分に緻密化しないという問題がある。
【0005】
本明細書において開示される発明の目的は、上述した問題の少なくとも一部を解決または緩和することである。本明細書において開示される発明のより具体的な目的の一つは、焼結助剤による静電容量の低下が抑制された積層セラミックコンデンサを提供することである。
【0006】
本発明の前記以外の目的は、明細書全体の記載を通じて明らかにされる。本明細書に開示される発明は、「発明を解決しようとする課題」の欄の記載以外から把握される課題を解決するものであってもよい。本明細書に、実施形態の作用効果が記載されている場合には、その作用効果から当該実施形態に対応する発明の課題を把握することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において開示される様々な発明は、単に「本発明」と呼ばれることがある。本発明の一態様における積層セラミックコンデンサは、第1内部電極層、第2内部電極層、及び第1内部電極層と第2内部電極層との間に配置されたセラミック層と、を有する本体を備える。セラミック層は、焼結助剤元素を主成分とする焼結助剤が添加されたセラミック材料から形成される。本体には、第1内部電極層と電気的に接続するように第1外部電極が設けられる。また、本体には、第2内部電極層と電気的に接続するように第2外部電極が設けられる。第1内部電極層は、主成分金属元素の焼結体である第1電極部と、第1電極部に囲まれている第1非電極部と、を有する。第2内部電極層は、主成分金属元素の焼結体である第2電極部と、第2電極部に囲まれている第2非電極部と、を有する。第1非電極部及び第2非電極部はそれぞれ、焼結助剤元素を含有する偏析部を有する。積層方向に沿って本体を切断した断面における第1内部電極層の面積と第2内部電極層の面積との合計を表す第1面積に対する、偏析部の面積を表す第2面積の比は、35%以下である。
【発明の効果】
【0008】
本明細書に開示されている発明の一実施形態によれば、焼結助剤による静電容量の低下が抑制された積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサを模式的に示す斜視図である。
図1のコンデンサをI-I線で切断した断面を模式的に示す断面図である。
図2の断面の一部(領域A)を拡大して示す拡大断面図である。
図2の断面の一部(領域B)を拡大して示す拡大断面図である。
本発明の一実施形態に従った積層セラミックコンデンサの製造方法の流れを示すフロー図である。
積層セラミックコンデンサの作製工程を説明する模式図である。
積層セラミックコンデンサの作製工程を説明する模式図である。
非電極部にセラミック層が侵入している従来の積層セラミックコンデンサの断面を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一又は類似の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。以下で説明される実施形態は、必ずしも特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。以下の実施形態で説明されている諸要素が発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(【0011】以降は省略されています)

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