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公開番号
2025006344
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023107076
出願日
2023-06-29
発明の名称
制御装置、楽音発音方法および楽音発音プログラム
出願人
ローランド株式会社
代理人
弁理士法人真明センチュリー
主分類
G10H
1/00 20060101AFI20250109BHJP(楽器;音響)
要約
【課題】きめ細やかなピッチの変化を実現できる制御装置、楽音発音方法および楽音発音プログラムを提供すること。
【解決手段】シンセサイザ1では、発音モードが「ストリング・ピッチベンド」である場合は、取得されたMIDIメッセージMMにピッチベンドが設定され、そのMIDIメッセージMMの弦番号Sが発音中であり、且つ、キーオフフラグがオンの場合に、当該弦番号Sの音のみ、そのピッチをMIDIメッセージMMに設定されているピッチ変化量PBだけ変化させる。これにより、ピッチ変化量PBに基づきピッチを変化させる弦と、変化させない弦とを混在させたきめ細やかなピッチの変化が可能となる。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
演奏情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された演奏情報に基づく楽音を発音する発音制御手段と、
ピッチを変化させる変化量であるピッチ変化量を取得する変化量取得手段と、
前記ピッチを変化させる対象の弦楽器の弦の弦番号を取得する変化弦番号取得手段と、
前記変化弦番号取得手段で取得された弦番号に対応する前記発音制御手段で発音された楽音のピッチを、前記変化量取得手段で取得されたピッチ変化量に基づいて変化させるピッチ変化手段とを備えていることを特徴とする制御装置。
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【請求項2】
前記ピッチ変化手段は、発音していない楽音のピッチを変化させないことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
発音中の楽音に対してノートオフが指定された場合に、当該楽音を減衰させる態様の音である減衰音を出力する減衰音出力手段を備え、
前記ピッチ変化手段は、ノートオフが指定された前記楽音および前記減衰音出力手段で出力された減衰音のピッチを変化させないことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項4】
前記ピッチに応じて発音する音色を設定する音色設定手段を備え、
前記ピッチ変化手段は、前記変化量取得手段で取得されたピッチ変化量に応じて楽音のピッチを変化させると共に、当該楽音の音色を当該楽音のピッチに応じて前記音色設定手段で設定された音色に変化させることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項5】
前記ピッチ変化手段は、前記変化量取得手段で取得されたピッチ変化量に応じて楽音のピッチを変化させると共に、当該楽音の音色を当該楽音のピッチに応じて前記音色設定手段で設定された音色に変化させる際に、ピッチ及び音色を変化させる前の当該楽音の発音を停止した上で、ピッチ及び音色を変化させた後の当該楽音の発音を開始することを特徴とする請求項4記載の制御装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記弦楽器に基づく演奏情報を取得するものであり、
前記音色設定手段は、前記弦楽器のフレットの範囲に応じて発音する音色を設定するものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記取得手段は、前記弦楽器の弦ごとに独立した演奏情報を取得するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の制御装置。
【請求項8】
演奏情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された演奏情報に基づく楽音を発音する発音制御ステップと、
ピッチを変化させる変化量であるピッチ変化量を取得する変化量取得ステップと、
前記ピッチを変化させる対象の弦楽器の弦の弦番号を取得する変化弦番号取得ステップと、
前記変化弦番号取得ステップで取得された弦に対応する前記発音制御ステップで発音された楽音のピッチを、前記変化量取得ステップで取得されたピッチ変化量に基づいて変化させるピッチ変化ステップとを備えていることを特徴とする楽音発音方法。
【請求項9】
コンピュータに楽音の発音処理を実行させる楽音発音プログラムであって、
演奏情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された演奏情報に基づく楽音を発音する発音制御ステップと、
ピッチを変化させる変化量であるピッチ変化量を取得する変化量取得ステップと、
前記ピッチを変化させる対象の弦楽器の弦の弦番号を取得する変化弦番号取得ステップと、
前記変化弦番号取得ステップで取得された弦に対応する前記発音制御ステップで発音された楽音のピッチを、前記変化量取得ステップで取得されたピッチ変化量に基づいて変化させるピッチ変化ステップとを前記コンピュータに実行させることを特徴とする楽音発音プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、楽音発音方法および楽音発音プログラムに関するものである。
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【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、接続されるギターの各弦の振動およびピッチに応じた楽音を発音するギター用のシンセサイザ(制御装置)が開示されている。このようなシンセサイザの一例である、図21のシンセサイザ500は、解析手段501a~501fと発音手段502a~502fを有している。解析手段501a~501fはそれぞれ、接続されるギターGの弦のそれぞれの振動状態を取得する検出手段100a~100fから取得された弦の振動状態から、対応するMIDIメッセージを生成するものである。発音手段502a~502fは、解析手段501a~501fのそれぞれで生成されたMIDIメッセージに対応する楽音を出力するものであり、発音手段502a~502fから出力された楽音が合成(加算)されてスピーカ19から出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
BOSS GP-10 取扱説明書、[online]、[令和5年6月28日検索]、インターネット<URL:https://static.roland.com/jp/media/pdf/GP-10_j02_W.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、発音している音のピッチを、指定したピッチの変化量だけ連続的に変化させる「ピッチベンド」と呼ばれる機能がある。シンセサイザ500においては、ピッチベンドが実行された場合に全ての発音手段502a~502fに対してピッチの変化が指示される。よって、ピッチベンドを実行することで、発音中の音の全てのピッチが変化してしまうので、例えば、ピッチベンドによりピッチを変化させる弦と、ピッチを変化させない弦とが混在した楽音を発音できない等、きめ細やかなピッチの変化ができないという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、きめ細やかなピッチの変化を実現できる制御装置、楽音発音方法および楽音発音プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために本発明の制御装置は、演奏情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された演奏情報に基づく楽音を発音する発音制御手段と、ピッチを変化させる変化量であるピッチ変化量を取得する変化量取得手段と、前記ピッチを変化させる対象の弦楽器の弦の弦番号を取得する変化弦番号取得手段と、前記変化弦番号取得手段で取得された弦番号に対応する前記発音制御手段で発音された楽音のピッチを、前記変化量取得手段で取得されたピッチ変化量に基づいて変化させるピッチ変化手段とを備えている。
【0007】
本発明の楽音発音方法は、演奏情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得された演奏情報に基づく楽音を発音する発音制御ステップと、ピッチを変化させる変化量であるピッチ変化量を取得する変化量取得ステップと、前記ピッチを変化させる対象の弦楽器の弦の弦番号を取得する変化弦番号取得ステップと、前記変化弦番号取得ステップで取得された弦に対応する前記発音制御ステップで発音された楽音のピッチを、前記変化量取得ステップで取得されたピッチ変化量に基づいて変化させるピッチ変化ステップとを備えている。
【0008】
また本発明の楽音発音プログラムは、コンピュータに楽音の発音処理を実行させるプログラムであり、演奏情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得された演奏情報に基づく楽音を発音する発音制御ステップと、ピッチを変化させる変化量であるピッチ変化量を取得する変化量取得ステップと、前記ピッチを変化させる対象の弦楽器の弦の弦番号を取得する変化弦番号取得ステップと、前記変化弦番号取得ステップで取得された弦に対応する前記発音制御ステップで発音された楽音のピッチを、前記変化量取得ステップで取得されたピッチ変化量に基づいて変化させるピッチ変化ステップとを前記コンピュータに実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(a)は、シンセサイザの電気的構成を表すブロック図であり、(b)は、弦マップを模式的に表す図であり、(c)は、ピッチマップを模式的に表す図である。
(a)は、シンセサイザの機能ブロック図であり、(b),(c)はそれぞれMIDIメッセージの構造を模式的に表す図である。
GT解析処理のフローチャートである。
パケット作成処理のフローチャートである。
(a)は、MIDI処理のフローチャートであり、(b)は、取得処理のフローチャートである。
(a)は、発音モードのストリング・モノを説明する図であり、(b)は、ストリング・モノにおける発音処理のフローチャートである。
(a)は、発音モードのモノを説明する図であり、(b)は、発音モードのモノ・リトリガーを説明する図であり、(c)は、発音モードのストリング・モノ・リトリガーを説明する図である。
(a)は、モノ、モノ・リトリガー及びストリング・モノ・リトリガーにおける発音処理のフローチャートであり、(b)は、ノートオン処理のフローチャートであり、(c)は、ノートオフ処理のフローチャートである。
ストリング・ピッチベンドにおける発音処理のフローチャートである。
(a)は、ストリング・レガートにおける発音処理のフローチャートであり、(b)は、レガート前処理のフローチャートである。
ストリング・モノ&ホールド・ノーマルを説明する図である。
ストリング・モノ&ホールド・キープを説明する図である。
ストリング・モノ&ホールド・ストリングを説明する図である。
ストリング・モノ&ソステヌートを説明する図である。
第2実施形態のシンセサイザの機能ブロック図である。
(a)~(c)は、それぞれ第2実施形態のシンセサイザを用いた発音モードのストリング・ピッチベンドを説明する図である。
第3実施形態のシンセサイザの電気的構成を表すブロック図である。
第3実施形態のシンセサイザの機能ブロック図である。
(a)~(c)は、それぞれ第3実施形態のMIDIメッセージの構造を模式的に表す図である。
第3実施形態の取得処理のフローチャートである。
従来におけるシンセサイザの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。まず、図1(a)を参照して本実施形態のシンセサイザ1の電気的構成を説明する。図1(a)は、シンセサイザ1の電気的構成を表すブロック図である。シンセサイザ1は、接続されるギターG(弦楽器)から入力される演奏に応じた楽音を出力する電子楽器(制御装置)である。CPU10と、フラッシュROM11と、RAM12と、入出力装置13と、音源14と、Digital Signal Processor15(以下「DSP15」と称す)とを有し、それぞれバスライン16を介して接続される。
(【0011】以降は省略されています)
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