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公開番号2025006299
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107006
出願日2023-06-29
発明の名称成形用材料
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 67/02 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】成形熱履歴がある場合であっても、良好な機械的強度が得られる成形用材料を提供すること。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る成形用材料は、セルロース繊維と、樹脂とを含む、成形用材料であって、樹脂は、飽和脂肪族ポリエステルと、高極性ポリエステルとを含み、樹脂は、GPC法による分子量分布曲線において、重量平均分子量10万以上に極大値2と、極大値2における重量平均分子量未満に極大値1とを有し、極大値2における面積値は、極大値1における面積値より小さいものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セルロース繊維と、樹脂とを含む、成形用材料であって、
前記樹脂は、飽和脂肪族ポリエステルと、高極性ポリエステルとを含み、
前記樹脂は、GPC法による分子量分布曲線において、重量平均分子量10万以上に極大値2と、前記極大値2における重量平均分子量未満に極大値1とを有し、
前記極大値2における面積値は、前記極大値1における面積値より小さい、成形用材料。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記成形用材料は、さらに架橋剤を含む、請求項1に記載の成形用材料。
【請求項3】
前記架橋剤は、カルボジイミド、アミン、エポキシ、イソシアネート、保護イソシアネート、カルボン酸無水物、カルボン酸から選択される反応基を有する、請求項2に記載の成形用材料。
【請求項4】
前記飽和脂肪族ポリエステルの含有量は、前記高極性ポリエステルの含有量よりも多く、
前記飽和脂肪族ポリエステルと、前記高極性ポリエステルとの合計の含有量は、前記セルロース繊維の含有量以下である、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
【請求項5】
前記飽和脂肪族ポリエステルの含有量を100質量部としたとき、
前記高極性ポリエステルの含有量は、10質量部以上70質量部以下であり、
前記セルロース繊維の含有量は、110質量部以上570質量部以下である、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
【請求項6】
前記飽和脂肪族ポリエステルは、原料モノマーとして、アルキレン基の炭素数が2以上8以下のアルキルジカルボン酸と、アルキレン基の炭素数が2以上8以下のアルキレンジオールとを含む、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
【請求項7】
前記飽和脂肪族ポリエステルは、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、およびポリエチレンアジペートのうちの1種類以上を含む、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
【請求項8】
前記高極性ポリエステルは、原料モノマー由来の繰り返し構造において、炭素数が2に対して酸素数が1以上である、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
【請求項9】
前記高極性ポリエステルは、ポリ乳酸およびポリヒドロキシ酪酸のうちの1種以上を含む、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
【請求項10】
前記セルロース繊維の繊維長は、500μm未満である、請求項1又は請求項2に記載の成形用材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成形用材料に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、セルロース繊維および樹脂などを含む成形用材料が知られていた。例えば、特許文献1には、紙由来の繊維と生分解性樹脂とを含む複合材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-006142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術の複合材は、例えば、成形品や成形時のゲート材を溶融させてペレット化し再度成形する場合などの、成形熱履歴があると機械的強度が低下してしまうことがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る成形用材料の一態様は、
セルロース繊維と、樹脂とを含む、成形用材料であって、
前記樹脂は、飽和脂肪族ポリエステルと、高極性ポリエステルとを含み、
前記樹脂は、GPC法による分子量分布曲線において、重量平均分子量10万以上に極大値2と、前記極大値2における重量平均分子量未満に極大値1とを有し、
前記極大値2における面積値は、前記極大値1における面積値より小さいものである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
各実施例及び各比較例の成形用材料に関する、原材料の組成、成形方法及び成形品の評価結果を示す図(表1)。
各実施例及び各比較例の成形用材料に関する、原材料の組成、成形方法及び成形品の評価結果を示す図(表2)。
各実施例及び各比較例の成形用材料に関する、原材料の組成、成形方法及び成形品の評価結果を示す図(表3)。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の例を説明するものである。本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
【0008】
1.成形用材料
本発明の一実施形態に係る成形用材料は、セルロース繊維と、樹脂とを含む、成形用材料であって、樹脂は、飽和脂肪族ポリエステルと、高極性ポリエステルとを含み、樹脂は、GPC法による分子量分布曲線において、重量平均分子量10万以上に極大値2と、極大値2における重量平均分子量未満に極大値1とを有し、極大値2における面積値は、極大値1における面積値より小さいものである。
【0009】
成形品や成形時のゲート材を溶融させてペレット化し再度成形する場合などの、成形熱
履歴があると、成形用材料中の樹脂は、熱分解に起因して諸特性が劣化してしまう。特に、200℃未満で溶融する低温溶融樹脂は熱分解しやすい。
【0010】
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、樹脂が高分子量成分を適度に有することで、成形熱履歴がある場合であっても、シャルピー衝撃強さ、曲げ弾性率等の機械的強度に優れることがわかった。
(【0011】以降は省略されています)

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