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公開番号
2025004994
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-16
出願番号
2023104947
出願日
2023-06-27
発明の名称
イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法
出願人
国立研究開発法人理化学研究所
,
東ソー株式会社
代理人
弁理士法人T.S.パートナーズ
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25B
15/00 20060101AFI20250108BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】 水電解における酸素発生用電極として使用される、高い酸素発生電極触媒活性を有するイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を提供する。
【解決手段】 イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を行った後に、1分以上120分以下開回路状態とする活性化工程を1回以上繰り返し、最後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
【請求項3】
イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を行った後に、1分以上120分以下開回路状態とする活性化工程を行い、その後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うことと開回路電圧よりも0.1V以上0.6V以下低い電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行う活性化工程を1回以上繰り返し、最後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
【請求項4】
イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を行った後に、開回路電圧よりも0.1V以上0.6V以下低い電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行う活性化工程を1回以上繰り返し、最後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法に関する。より詳しくは、アルカリ性条件下、中性条件下、又は酸性条件下で行われる工業的な水電解や、固体高分子膜(PEM)型水電解槽を用いる水電解において、酸素発生用陽極触媒として使用されるイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
化石燃料の枯渇問題や環境汚染問題から、クリーンなエネルギーとしての水素の利用とその製造手法に注目が集まっている。水電解法は、水を電気分解して陰極から高純度の水素ガスを製造する有効な手段のひとつであるが、この際、対極の陽極からは酸素発生が同時に起こることが特徴である。水電解法において水分解反応を効率よく進行させるには、陰極では水素過電圧の低い電極触媒を、陽極では酸素過電圧の低い電極触媒を用いて、電気分解にかかる電解電圧を低く保ちながら電解する必要がある。このうち、陽極の低酸素過電圧に優れた電極触媒材料として、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)などの希少な白金族金属や、それらの元素を含んだ酸化物をはじめとする化合物が提案されている(特許文献1、2、非特許文献1~3)。
【0003】
中でもイリジウム(Ir)は、非常に高活性な酸素発生電極触媒として広く知られているが、他の貴金属と比べても埋蔵量が極めて少なく、特定地域に偏在している実態から世界生産量も非常に少ないため、将来的に水電解技術が普及しても十分な触媒量を賄いきれないとする危惧が予測されている(非特許文献4)。
【0004】
このような白金族金属で構成される電極触媒は非常に高価であることから、安価な遷移金属を用いた代替電極触媒の開発が進められてきている。例えば、近年では、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などで構成される遷移金属材料が提案されている(特許文献3~5、非特許文献5~8)。
最近まで、安価な遷移金属で構成され、且つ、PtやIrなどの白金族金属系に匹敵する高い触媒活性を有する酸素発生電極触媒材料は実現されていなかったが、このような課題に対して、マンガン酸化物に少量のIrを導入したイリジウム-マンガン酸化物が、低コストと白金族金属系に匹敵する触媒活性を両立する電極触媒材料として機能することが見出された(特許文献6)。
【0005】
一方、前記イリジウム-マンガン酸化物を電極触媒材料として使用した場合、初期から高い活性を発現する場合もあれば、高活性を発現するまでにかなり時間を要する場合もあった。このような現象の要因については明らかにされていないが、水電解による水素製造を安定して行うためには、製造ロットによらず、常に同じ性能を発現することが求められている。したがって、イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の触媒活性が、その製造ロットに左右されない、統一された活性化方法が待ち望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平8-269761号公報
特表2007-514520号公報
特開2015-192993号公報
国際公開(WO)2009/154753
国際公開(WO)2019/117199
国際公開(WO)2022/264960
【非特許文献】
【0007】
S.Trasatti,G.Buzzanca,J.Electroanal.Chem.,1971,29,A1.
A.Harriman,I.J.Pickering,J.M.Th omas,P.A.Christensen,J.Chem.Soc.,Faraday Trans.1,1988,84,2795.
Y.Zhao,N.M.Vargas-Barbosa,E.A.Hernandez-Pagan,T.E.Mallouk,Small,2011,7,2087.
F.Birol,World Energy Outlook 2016,International Energy Agency (IEA),Paris,2016.
M.M.Najafpour,G.Renger,M.Holynska,A.N.Moghaddam,E.-M.Aro, R.Carpentier,H.Nishihara,J.J.Eaton-Rye,J.-R.Shen,S.I.Allakhverdiev,Chem.Rev.,2016,116,2886.
T.Takashima,K.Ishikawa,H.Irie,J.Phys.Chem.C,2016,120,24827.
J.B.Gerken,J.G.McAlpin,J.Y.C.Chen,M.L.Rigsby,W.H.Casey,R.D.Britt,S.S.Stahl,J.Am.Chem.Soc.,2011,133,14431.
M.Dinca,Y.Surendranath,D.G.Nocera,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,2010,107,10337.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法の提供に関するものである。より詳しくは、アルカリ性条件下、中性条件下、又は酸性条件下で行われる工業的な水電解や、固体高分子膜(PEM)型水電解槽を用いる水電解における酸素発生用電極として使用されるイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、電気化学的な操作を施すことで高い酸素発生電極触媒活性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は特許請求の範囲のとおりであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
[2]イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を行った後に、1分以上120分以下開回路状態とする活性化工程を1回以上繰り返し、最後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
【0010】
[3]イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を行った後に、1分以上120分以下開回路状態とする活性化工程を行い、その後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うことと開回路電圧よりも0.1V以上0.6V以下低い電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行う活性化工程を1回以上繰り返し、最後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
[4]イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料について、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法を行った後に、開回路電圧よりも0.1V以上0.6V以下低い電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行う活性化工程を1回以上繰り返し、最後に、開回路電圧から開始する電圧掃引を2回以上100回以下行うイリジウム-マンガン酸化物複合電極材料の活性化方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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