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公開番号2025003505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024182061,2022504469
出願日2024-10-17,2021-03-04
発明の名称積層体、ハードコート塗膜、及び塗料組成物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 9/00 20060101AFI20241226BHJP(積層体)
要約【課題】高い耐摩耗性、密着性及び光学特性を有する積層体を提供することを第1の目的とする。高い耐摩耗性、耐久性及び耐候性を有する、ハードコート塗膜、ハードコート塗膜付き基材、塗料組成物及び窓材を提供することを第2の目的とする。
【解決手段】
基材、及び前記基材上に配されると共に接着性エマルション粒子(F)と無機酸化物(G)と遮光剤(S1)とを含む接着層を有する接着層付き基材と、
前記接着層付き基材上に配されると共に無機酸化物(D)を含有するマトリクス成分(B)を含むハードコート層(C)と、
を備える積層体であって、
前記接着層付き基材のヘイズ値H1が、前記積層体のヘイズ値H2よりも大きい、積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材、及び前記基材上に配されると共に接着性エマルション粒子(F)と無機酸化物(G)と遮光剤(S1)とを含む接着層を有する接着層付き基材と、
前記接着層付き基材上に配されると共に無機酸化物(D)を含有するマトリクス成分(B)を含むハードコート層(C)と、
を備える積層体であって、
前記接着層付き基材のヘイズ値H1が、前記積層体のヘイズ値H2よりも大きい、積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体、ハードコート塗膜、及び塗料組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
(第1の背景技術)
重合により得られる水分散体は、常温あるいは加熱下で乾燥形成した被膜が、バリア性、耐汚染性、耐薬品性、難燃性、耐熱性、耐候性、耐擦過性、耐摩耗性を発現する傾向にあることから、水系塗料として用いられている。このような水系塗料を透明性が要求される用途に用いると、屋外や紫外線に長期間曝露されることに起因し、透明性や曇りといった光学特性、変色、白化、クレーズの発生などが問題となり得る。更に、塗料をトップコートとして用いる場合には、トップコートには耐摩耗性が求められる。耐摩耗性の観点からは、溶剤系塗料が使用されこともある。かかる溶剤系塗料は、塗料や得られる塗膜の性状を維持しつつ有機系の遮光剤を含有させることが比較的容易である。しかしながら、作業現場への衛生状態や地球環境への負荷への配慮から、水系塗料の使用が望まれている。
【0003】
水系塗料の光学特性を改善するための技術として、特許文献1には、耐候性付与の目的で、紫外線吸収剤を重合中に含有させる方法が記載されている。また、特許文献2では、成膜助剤成分に紫外線吸収剤を溶解させ、含有させる方法が記載されている。また、樹脂材料へハードコート性を含有させる技術として、樹脂材料に無機酸化物を添加する方法(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)が記載されている。
【0004】
(第2の背景技術)
樹脂材料は、成形性及び軽量性に優れるが、金属やガラスなどの無機材料と比較し、硬度、バリア性、耐汚染性、耐薬品性、難燃性、耐熱性、耐候性などに劣る場合が多い。中でも、樹脂材料の硬度は、無機ガラスと比較し著しく低く、表面が傷つきやすいため、ハードコートを施して使用することが多いが、ハードコート塗膜の煤塵などへの耐汚染性や高温高湿下での性能保持、紫外線に長期間曝露された際の外観の維持が難しく、ハードコートを施した樹脂材料は、高い耐摩耗性、耐久性及び耐候性を必要とする用途には使用されていない。
【0005】
樹脂材料に耐摩耗性を付与する目的で、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いた方法(例えば、特許文献5参照)、樹脂材料に無機酸化物を添加する方法(例えば、特許文献3及び特許文献6参照)、及び樹脂材料に重合体粒子を添加する方法(例えば、特許文献7参照)が提案されている。また、樹脂材料に耐候性を付与する目的では、アクリル系重合体と酸化セリウムとを併用することが提案されている(例えば、特許文献8参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-12505号公報
特開平7-173404号公報
特開2006-63244号公報
特開平8-238683号公報
特開2014-109712号公報
特開平8-238683号公報
特開2017-114949号公報
特開平5-339400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(第1の課題)
特許文献1や特許文献2の方法は、水系塗料へ耐候性を付与する一般的な方法であるが、塗膜中で紫外線吸収剤の含有できる量が少なく、高い耐候性を付与することは困難である。また、基材上に配される塗膜としては、密着性が不足している。
特許文献3及び特許文献4の方法は、樹脂材料に耐摩耗性を付与する一般的な方法であるが、溶剤系塗料を用いており、水系塗料に適用することは容易ではない。
上記のとおり、従来技術において水系塗料から得られる塗膜付きの基材については、高い耐摩耗性及び光学特性の観点から、依然として改善の余地がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い耐摩耗性、密着性及び光学特性を有する積層体を提供することを第1の目的とする。
【0009】
(第2の課題)
特許文献5や特許文献3の方法は、樹脂材料に耐摩耗性を付与する一般的な方法であるが、高い耐摩耗性を付与することは困難である。
特許文献6の方法は、ハードコート塗膜として柔軟なシリコーンポリマーと、硬質な無機酸化物微粒子と、を用いた一般的な方法であるが、マトリクス成分に該当するシリコーンポリマーが十分な硬度を有していないために耐摩耗性が十分ではない。
特許文献7の方法は、ハードコート塗膜として重合体粒子、シリコーンポリマー、無機酸化物微粒子と、を用いた方法であり、塗膜の物性に関する記載はあるが、各成分の物性に関する記載はなく、耐摩耗性が十分ではなく、耐汚染性に関する記載はない。
特許文献8によれば、耐候性においてある程度の改善はみられるものの、耐摩耗性及び耐久性を加味した物性バランスの観点からは十分な水準とはいえない。
上記のとおり、従来技術におけるハードコート塗膜については、高い耐摩耗性、耐久性及び耐候性の観点から、依然として改善の余地がある。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い耐摩耗性、耐久性及び耐候性を有する、ハードコート塗膜、ハードコート塗膜付き基材、塗料組成物及び窓材を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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