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公開番号2025002574
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102848
出願日2023-06-22
発明の名称ブロックコポリマー、下地剤、相分離構造形成用組成物成用樹脂組成物、及び相分離構造を含む構造体の製造方法
出願人東京応化工業株式会社,国立大学法人東京科学大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08F 297/02 20060101AFI20241226BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】基板に対する密着性が高く、且つ下地剤として用いた場合にブロックコポリマーを含む層に対して欠陥の少ない相分離構造を形成させることが可能な、ブロックコポリマー等の提供。
【解決手段】一般式(n1)で表されるブロックコポリマー。A、Bは、それぞれ第1及び第2のポリマーブロックを表し;R1c及びR1dは、独立に、基板吸着性基含有基を表し;R2c及びR2dは、独立に、基板吸着性基含有基以外の置換基を表し;m1及びn1は、独立に、0~5の整数を表し;m2及びn2は、独立に、0~5の整数を表し;m1+n1≧1であり;m1+m2≦5であり;n1+n2≦5である。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(n1)で表されるブロックコポリマー。
TIFF
2025002574000113.tif
82
170
[式中、Aは第1のポリマーブロックを表し;Bは第2のポリマーブロックを表し;R
1c
及びR
1d
は、それぞれ独立に、基板吸着性基含有基を表し;R
2c
及びR
2d
は、それぞれ独立に、基板吸着性基含有基以外の置換基を表し;m1及びn1は、それぞれ独立に、0~5の整数を表し;m2及びn2は、それぞれ独立に、0~5の整数を表し;m1+n1≧1であり;m1+m2≦5であり;n1+n2≦5である。m1が2以上の整数のとき、複数のR
1c
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよく;m2が2以上の整数のとき、複数のR
2c
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよく;n1が2以上の整数のとき、複数のR
1d
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよく;n2が2以上の整数のとき、複数のR
2d
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよい。]
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1のポリマーブロック及び前記第2のポリマーブロックが、下記一般式(u0-1)~(u0-4)のいずれかで表される構成単位(u0)を有さない、請求項1に記載のブロックコポリマー。
TIFF
2025002574000114.tif
65
170
[式中、Rは、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のフッ素化アルキル基を表し;Yu

、Yu

、Yu

及びYu

は、それぞれ独立に、2価の連結基を表し;Zu

、Zu
21
、Zu
22
、Zu
31
、Zu
32
、Zu
33
及びZu

は、それぞれ独立に、基板吸着性基を表し;Wu

は環式基を表し;nuは原子価が許容する限り、1以上の整数を表す。]
【請求項3】
前記R
1c
及びR
1d
が、下記一般式(r1)で表される基である、請求項1又は2に記載のブロックコポリマー。
TIFF
2025002574000115.tif
14
170
[式中、X

は、単結合、メチレン基、-COO-又は-O-を表し;Y

は、単結合又は2価の連結基を表し;Z

は、基板吸着性基含有基を表し;r1は原子価が許容する限り1以上の整数を表す。但し、X

が-COO-又は-O-のとき、Y

が単結合になることはない。*は、一般式(n1)中のベンゼン環に結合する結合手を表す。]
【請求項4】
前記基板吸着性基が、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、ビニル基、臭素原子、ヨウ素原子、アミノ基、アジド基、ホルミル基、エポキシ基、又はシアノ基である、請求項1又は2に記載のブロックコポリマー。
【請求項5】
前記第1のポリマーブロックが、疎水性の構成単位(Na)を有し、
前記第2のポリマーブロックが、親水性の構成単位(Nb)を有する、
請求項1又は2に記載のブロックコポリマー。
【請求項6】
基板上で、ブロックコポリマーを含む層を相分離させるために用いられる下地剤であって、
請求項1又は2に記載のブロックコポリマーを含有する、
下地剤。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のブロックコポリマーを含有する、相分離構造形成用樹脂組成物。
【請求項8】
基板上に、請求項6に記載の下地剤を塗布し、下地剤層を形成する工程(i)と、
前記下地剤層上に、ブロックコポリマーを含む層を形成する工程(ii)と、
前記ブロックコポリマーを含む層を相分離させる工程(iii)と、
を含む、相分離構造を含む構造体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックコポリマー、下地剤、相分離構造形成用組成物成用樹脂組成物、及び相分離構造を含む構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大規模集積回路(LSI)のさらなる微細化に伴い、より繊細な構造体を加工する技術が求められている。このような要望に対し、互いに非相溶性のブロック同士が結合したブロックコポリマーの自己組織化により形成される相分離構造を利用して、より微細な構造体を形成する技術開発が行われている。
ブロックコポリマーの相分離構造を利用するためには、ミクロ相分離により形成される自己組織化ナノ構造を、特定の領域のみに形成し、かつ、所望の方向へ配列させることが必須とされる。これらの位置制御及び配向制御を実現するために、ガイドパターンによって相分離パターンを制御するグラフォエピタキシーや、基板の化学状態の違いによって相分離パターンを制御するケミカルエピタキシー等のプロセスが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
ブロックコポリマーを相分離させて微細なパターンを形成する方法としては、例えば、基板の上に、下地剤層を形成する方法が開示されている。例えば、特許文献1には、スチレンから誘導される構成単位と、ヒドロキシエチルアクリレートから誘導される構成単位とを含む下地剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6475963号公報
【非特許文献】
【0005】
プロシーディングスオブエスピーアイイー(Proceedings of SPIE),第7637巻,第76370G-1(2010年).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の下地剤では、スチレンと、ヒドロキシエチルアクリレートのランダム共重合体が使用されている。前記共重合体において、ヒドロキシエチルアクリレートにおけるヒドロキシ基は、基板吸着性基として作用する。しかしながら、前記共重合体における基板吸着に関与しない余剰ヒドロキシ基が下地膜の不均一化を引き起こし、相分離構造を含む構造体の欠陥(ディフェクト)の一因となる場合がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、基板に対する密着性が高く、且つ下地剤として用いた場合にブロックコポリマーを含む層に対して欠陥の少ない相分離構造を形成させることが可能な、ブロックコポリマー、前記ブロックコポリマーを用いた下地剤、相分離構造形成用組成物、及び相分離構造を含む構造体の製造方法を提供すること、を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の第1の態様は、下記一般式(n1)で表されるブロックコポリマーである。
【0009】
TIFF
2025002574000001.tif
82
170
[式中、Aは第1のポリマーブロックを表し;Bは第2のポリマーブロックを表し;R
1c
及びR
1d
は、それぞれ独立に、基板吸着性基含有基を表し;R
2c
及びR
2d
は、それぞれ独立に、基板吸着性基含有基以外の置換基を表し;m1及びn1は、それぞれ独立に、0~5の整数を表し;m2及びn2は、それぞれ独立に、0~5の整数を表し;m1+n1≧1であり;m1+m2≦5であり;n1+n2≦5である。m1が2以上の整数のとき、複数のR
1c
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよく;m2が2以上の整数のとき、複数のR
2c
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよく;n1が2以上の整数のとき、複数のR
1d
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよく;n2が2以上の整数のとき、複数のR
2d
は、相互に同じでもよく、異なっていてもよい。]
【0010】
本発明の第2の態様は、基板上で、ブロックコポリマーを含む層を相分離させるために用いられる下地剤であって、第1の態様に係るブロックコポリマーを含有する、下地剤である。
(【0011】以降は省略されています)

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