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公開番号
2025002083
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102008
出願日
2023-06-21
発明の名称
構造物監視装置、構造物監視プログラム、及び構造物監視方法
出願人
沖電気工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G01M
7/02 20060101AFI20241226BHJP(測定;試験)
要約
【課題】 固有周波数の変化をユーザにとってより理解し易い形で提供できる構造物監視装置が望まれている。
【解決手段】 本発明の構造物監視装置は、構造物に設けられたセンサからの計測信号に基づいて得た周波数スペクトルに現れるピークを検出して、ピーク周波数及びピーク高さを含むピークに関する情報をピーク毎に求める第1の制御手段と、前記各ピークの前記ピークに関する情報を計測毎に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された前記ピークに関する情報から所定の条件に合致したデータを抽出した後、データの度数を集計して度数分布を求め、当該度数分布から導出される最頻値を求める第2の制御手段とを有する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
構造物に設けられたセンサからの計測信号に基づいて得た周波数スペクトルに現れるピークを検出して、ピーク周波数及びピーク高さを含むピークに関する情報をピーク毎に求める第1の制御手段と、
前記各ピークの前記ピークに関する情報を計測毎に蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された前記ピークに関する情報から所定の条件に合致したデータを抽出した後、データの度数を集計して度数分布を求め、当該度数分布から導出される最頻値を求める第2の制御手段と
を有することを特徴とする構造物監視装置。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記第2の制御手段は、前記最頻値が予め定めた範囲を外れた場合には警告を出力することを特徴とする請求項1に記載の構造物監視装置。
【請求項3】
前記第2の制御手段は、データを抽出する際に、特定時刻から一定時間に測定したデータを抽出することを特徴とする請求項1に記載の構造物監視装置。
【請求項4】
前記第2の制御手段は、データを抽出する際に、特定時刻から指定回数のデータを抽出することを特徴とする請求項1に記載の構造物監視装置。
【請求項5】
前記第2の制御手段は、過去の計測結果から異常の可能性を求め、異常度が高い場合、データの計測間隔を短くすることを特徴とする請求項4に記載の構造物監視装置。
【請求項6】
前記第2の制御手段は、前記蓄積手段から異なる2つの観点からデータを抽出した後、2種類のヒストグラムを作成して、2種類の前記ヒストグラムからそれぞれの統計値を求めることを特徴とする請求項4又は5に記載の構造物監視装置。
【請求項7】
前記第2の制御手段は、2種類の前記ヒストグラムから求められる前記統計値のいずれかが指定範囲から外れた場合に警告を出力することを特徴とする請求項6に記載の構造物監視装置。
【請求項8】
前記第2の制御手段は、抽出データの内、最も高いピーク高さと閾値とを比較して、その比較結果に応じて、最も高いピーク高さのデータを使用しないことを特徴とする請求項1に記載の構造物監視装置。
【請求項9】
前記第2の制御手段は、抽出データの内、最も高いピーク高さから指定個数のピーク高さのデータのみを使用することを特徴とする請求項1に記載の構造物監視装置。
【請求項10】
前記第2の制御手段は、抽出データの内、予め指定した周波数範囲にピークがあるデータのみを使用することを特徴とする請求項1に記載の構造物監視装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物監視装置、構造物監視プログラム、及び構造物監視方法に関し、例えば、橋梁などの構造物において、計測した振動周波数から固有周波数を推定する装置に適用し得るものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、工場設備やインフラ構造物(例えば、橋梁、柱状の構造物)に種々のセンサを設置し、対象物の健全性を測定する試みが数多くなされている(特許文献1等)。多くの対象物は固有の振動周波数(以下、「固有周波数」と呼ぶ)を持っており、構造物に劣化などの異常が発生すると固有周波数が変化することが知られている。
【0003】
例えば、構造物に加速度センサが設置される場合、センサが取得できる情報は個々の瞬間の加速度であり、センサは周波数を直接測定することはできない。周波数を測定するために、監視装置は、センサが計測した計測信号を連続的に収集し、フーリエ変換を行って周波数スペクトルを得る。周波数スペクトルは各周波数における振動量を示しているだけであるので、どの周波数が構造物の固有周波数であるかはわからない。したがって、監視装置は、スペクトル形状を分析し、ピークが現れている周波数を取り、周波数のピーク特性を判断することで固有周波数を得ている(以下、当該手法で得られたピーク周波数の集合を「ピーク周波数群」と呼ぶ)。
【0004】
従来のピークの異常を検知する方法は、事前に、特定の周波数のピークの正常データ値を用意しておき、正常データ値と実際に測定したデータ値との差分を取り、その差分値が閾値を超える場合に、異常とみなす方法が主流である。この従来の方法は、例えば工場設備などのように、一定の振動が定常的に加わるような場合には問題なく動作する。
【0005】
しかしながら、例えば、橋梁等のインフラ構造物の振動源は、不定期に通過する車両であったり、風であったりするので、インフラ構造物は一定の振動が得られる環境に置かれていないことが多い。このように、一定の振動が得られる環境ではない場合、振動がなく、周波数のピークが得られない状況や、振動源側の異常が原因でピークが大きく変化する状況が発生することがある。このような場合に従来の方法を用いてピークの異常を検知しようとすると、上述した状況もピークの異常とみなしてしまい、本来発見したい構造物の劣化を検知できなくなってしまうという問題が生じ得る。
【0006】
また、異常な振動源が存在した場合や計測機器のノイズ、インフラ構造物への外乱、地震などの影響で固有周波数とは無関係なピーク周波数が現れることは避けられない。
【0007】
そこで、測定を何度も繰り返し、統計的な処理を加えることにより、計測したデータの信頼性を高めることが行われてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開番号WO2017/064854
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、機械が固有周波数の変動から異常か否かの判断をすることは困難であるため、固有周波数の変動をそのまま示し、判断は人間に委ねることも考えられる。従前から衝撃振動試験を行っていた環境などでは、周波数をそのまま表示した方が理解が得られやすい状況がある。
【0010】
そのため、固有周波数の変化をユーザにとってより理解し易い形で提供できる構造物監視装置、構造物監視プログラム、及び構造物監視方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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