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公開番号
2025000809
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-07
出願番号
2024168315,2021526801
出願日
2024-09-27,2019-11-15
発明の名称
免疫療法で治療されたがん患者の応答の予測を改善する方法
出願人
パーソナル ゲノム ダイアグノスティクス インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/6886 20180101AFI20241224BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】がん患者における治療レジメンを決定する方法を提供する。
【解決手段】患者に由来する試料において腫瘍遺伝子変異量(TMB)およびヘテロ接合性消失(LOH)を判定する工程を含み、LOHなしと高いTMBとの組み合わせが、チェックポイント阻害剤を用いて治療された場合の正の転帰を示し、LOHありでの高いTMBが、不良な転帰を示す、方法が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
がん患者における治療レジメンを決定する方法であって、前記患者に由来する試料において腫瘍遺伝子変異量(TMB)およびヘテロ接合性消失(LOH)を判定する工程を含み、LOHなしと高いTMBとの組み合わせが、チェックポイント阻害剤を用いて治療された場合の正の転帰を示し、LOHありでの高いTMBが、不良な転帰を示す、方法。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記がんが、腫瘍である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記試料が、血液、唾液、血漿、血清、尿、または他の生物学的流体に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記試料が、腫瘍由来である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記LOHが、MHCクラスI遺伝子の近傍領域内またはMHCクラスI遺伝子を含む領域内で判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記LOHが、B2M遺伝子の領域内で判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記がんが、乳がん、膵臓がん、肺がん、黒色腫、造血がんおよび白血病、結腸がん、腎臓がん、頭頸部がん、脳がん、骨がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、ならびに前立腺がんから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記チェックポイント阻害剤が、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA)、ニボルマブ(OPDIVO)、アテゾリズマブ(TECENTRIQ)、またはイピリムマブ(YERVOY)である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記判定する工程が、前記試料に由来する1つ以上のエクソームまたはその領域を配列決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
腫瘍変異が、T細胞によって認識されるネオ抗原またはネオエピトープを含む、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年11月15日に出願された米国出願第62/767,979号に対する米国特許法第119条(e)に基づく優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 5,500 文字)
【0002】
発明の分野
本発明は、全般的に、がんおよび免疫療法に関し、より具体的には、奏効性のがん療法を選択するための、ヘテロ接合性消失(LOH)と腫瘍遺伝子変異量(TMB)との組み合わせの分析に関する。
【背景技術】
【0003】
背景情報
がんは、異常細胞の増殖によって特徴付けられる。従来の治療の成功は、がんの種類およびがんが検出されるステージに依存する。多くの治療には、高価で苦痛を伴う手術および化学療法が含まれ、多くは成功しないか、または患者の寿命をわずかに延ばすだけである。開発中の有望な治療方法には、患者の免疫系が腫瘍細胞と健康な細胞とを区別し、その患者において免疫応答を引き出すことを可能にするような腫瘍抗原を標的とする腫瘍ワクチンまたはT細胞療法が挙げられる。Chen,et al.,Oncology Meets Immunology:The Cancer-Immunity Cycle,Immunity 39,Jul.25,2013(非特許文献1)(その内容は、あらゆる目的のために、その全体が本明細書に組み込まれる)を参照。
【0004】
ネオ抗原は、患者のがんに固有の腫瘍特異的な変異に関連する免疫原の一種である。ネオ抗原は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を用いた養子T細胞移入、がんワクチン、およびチェックポイント阻害剤を含む、抗腫瘍免疫技術の標的として有望であることが示されてきた。Hacohen,et al.,Getting Personal with Neoantigen-Based Therapeutic Cancer Vaccines,Cancer Immunol Res,July 2013 1,11(非特許文献2)、Robbins,et al.,Mining exomic sequencing data to identify mutated antigens recognized by adoptively transferred tumor-reactive T cells,Nature Medicine 19,747-752(2013)(非特許文献3)を参照(これら各々の内容は、あらゆる目的のために、その全体が本明細書に組み込まれる)。
【0005】
PD-1の受容体-リガンド相互作用は、免疫制御を抑制するために腫瘍によってハイジャックされる主要経路である。健康な状態で活性化T細胞の細胞表面で発現するPD-1の正常な機能は、自己免疫反応を含め、望ましくないかまたは過剰な免疫応答を下方制御することである。PD-1のリガンド(PD-L1およびPD-L2)は、構成的に発現するか、または種々の腫瘍において誘導され得る。PD-1に対するいずれかのPD-1リガンドの結合は、T細胞受容体がトリガーとなるT細胞活性化を阻害する。PD-L1は、種々の非造血組織、最も顕著には、血管内皮上で低レベルに発現し、一方、PD-L2タンパク質は、リンパ系組織または慢性炎症環境において見出される抗原提示細胞上でのみ、検出可能に発現する。PD-L2は、リンパ系器官における免疫T細胞活性化を制御すると考えられ、一方、PD-L1は、末梢組織における正しくないT細胞機能を抑制する役割を果たす。健康な臓器は、PD-L1を(存在する場合でも)ほとんど発現しないが、種々のがんは、豊富なレベルのこのT細胞阻害剤を発現することが実証された。腫瘍細胞上でのPD-L1の高度な発現(およびそれより少ない程度までのPD-L2)は、腎細胞癌腫(RCC)、膵臓癌腫、肝細胞癌腫、卵巣癌腫、および非小細胞肺がん(NSCLC)を含む種々の種類のがんにおける予後および生存率の不良と相関関係があることが見出されている。さらに、PD-1は、悪性MEL患者における腫瘍特異的なT細胞拡大を調節することが示唆されている。複数のがんにおける臨床予後とPD-L1発現との観察された相関関係は、PD-1/PD-L1経路が、腫瘍の免疫回避において重要な役割を果たし、治療的介入のための魅力的な標的として考慮されるべきであることを示唆している。
【0006】
多くの腫瘍細胞は、腫瘍細胞の破壊を防ぐ抑制された免疫応答に起因して生存する。このことは、チェックポイント阻害剤を用いた治療中に克服される場合がある。チェックポイント阻害剤は、チェックポイント受容体とその同族リガンドとの相互作用を遮断することによって作用する。腫瘍遺伝子変異量(TMB)は、免疫系によって認識されるべきであるが、腫瘍による抑制された免疫応答に起因しない変化したタンパク質についての読み出しを提供するため、免疫応答の代替マーカーとして機能する。TMBは、がんゲノムのサンプリング領域を通して測定され、変異の数/Mbを推定する。高いTMBスコアは、腫瘍がより多くの体細胞変異を保有し、免疫原性ネオエピトープを提示する機会が多くなるため、免疫療法に対するより良好な応答と関連し得る。しかしながら、全ての高TMB腫瘍が治療によって影響を受けるわけではなく、チェックポイント阻害剤に対する応答性についてのバイオマーカーとしてのTMBの有用性を制限している。
【0007】
バイオマーカーとしてのTMBの限定された有用性は、全ての体細胞変異がネオ抗原になるわけではないということに起因している可能性がある(Miller A et al.High somatic mutation and neoantigen burden are correlated with decreased progression-free survival in multiple myeloma.Blood Cancer J.7,e612(2017)doi:10.1038/bcj.2017.94(非特許文献4))。潜在的なネオ抗原は、各変異およびMHCハプロタイプの組み合わせについて定義されており、500nM未満のIC
50
はWTであり、500nMを超えるIC
50
は変異体である。さらに、同じ変異についてのネオ抗原の予測は、各MHCクラスIのハプロタイプで異なっている。一例として、COMPASS研究における多発性骨髄腫の分析(Miller A et al.High somatic mutation and neoantigen burden are correlated with decreased progression-free survival in multiple myeloma.Blood Cancer J.7,e612(2017)doi:10.1038/bcj.2017.94(非特許文献4))は、患者あたり、63.9個のミスセンス変異と、23.5個のネオ抗原と、9.4個の発現したネオ抗原を示した。
【0008】
MHCクラスIのヘテロ接合性消失(LOH)は、いくつかの腫瘍で起こる。染色体6p21上のMHC領域のLOH頻度は、扁平上皮頭頸部がんでは70%、乳癌腫では96%、結腸癌腫では87%、膵臓がんでは39%、黒色腫では63%であると報告されている(Garrido F and Algarra I.MHC antigens and tumor escape from immune surveillance.Adv Cancer Res.2001;83:117-58(非特許文献5))。染色体15q21上のB2M領域のLOH頻度は、結腸癌腫では35%、黒色腫では16%、膀胱がんでは44%、腎臓がんでは7%であると報告されている(Maleno I.et al.Frequent loss of heterozygosity in the β2-microglobulin region of chromosome 15 in primary human tumors.Immunogenetics.2011 Feb;63(2):65-71(非特許文献6))。MHCおよびB2M遺伝子座でのLOHは、チェックポイント阻害剤を用いて治療された患者の生存期間が短くなることと相関関係にある(Chowell,D.,et al.Patient HLA class I genotype influences cancer response to checkpoint blockade immunotherapy.Science 359:582-587,2018(非特許文献7)、Sade-Feldman,M.,et al.,Resistance to checkpoint blockade therapy through inactivation of antigen presentation.Nature Communications 8:1136-1147,2017(非特許文献8))。さらに、HLAハプロタイプは、チェックポイント阻害剤を用いて治療された患者の生存率に影響を及ぼし、例えば、B44およびB62 HLAスーパータイプのハザード比は、3.7倍の差がある(Chowell,D.,et al.Patient HLA class I genotype influences cancer response to checkpoint blockade immunotherapy.Science 359:582-587,2018(非特許文献7))。
【0009】
したがって、がんにおける免疫応答に影響を及ぼす因子の複雑さに基づいて、治療レジメンの決定および治療対象患者の選択に有用な、免疫療法による治療転帰を予測することが必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
Chen,et al.,Oncology Meets Immunology:The Cancer-Immunity Cycle,Immunity 39,Jul.25,2013
Hacohen,et al.,Getting Personal with Neoantigen-Based Therapeutic Cancer Vaccines,Cancer Immunol Res,July 2013 1,11
Robbins,et al.,Mining exomic sequencing data to identify mutated antigens recognized by adoptively transferred tumor-reactive T cells,Nature Medicine 19,747-752(2013)
Miller A et al.High somatic mutation and neoantigen burden are correlated with decreased progression-free survival in multiple myeloma.Blood Cancer J.7,e612(2017)doi:10.1038/bcj.2017.94
Garrido F and Algarra I.MHC antigens and tumor escape from immune surveillance.Adv Cancer Res.2001;83:117-58
Maleno I.et al.Frequent loss of heterozygosity in the β2-microglobulin region of chromosome 15 in primary human tumors.Immunogenetics.2011 Feb;63(2):65-71
Chowell,D.,et al.Patient HLA class I genotype influences cancer response to checkpoint blockade immunotherapy.Science 359:582-587,2018
Sade-Feldman,M.,et al.,Resistance to checkpoint blockade therapy through inactivation of antigen presentation.Nature Communications 8:1136-1147,2017
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)
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