TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024179791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098927
出願日2023-06-16
発明の名称プリンタ
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類B41J 5/30 20060101AFI20241219BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】線形化PDFデータを印刷する場合の処理を改善するプリンタの技術を提供すること。
【解決手段】プリンタ1は、PDFデータに基づく印刷が可能であり、印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータ50である場合に、印刷対象の線形化PDFデータ50に含まれる1ページ目のボディの記述内容に基づいて、1ページ目の印刷データを生成する。プリンタ1は、印刷対象の線形化PDFデータ50に増分更新がなされていない場合に、生成された1ページ目の印刷データに基づく印刷と、2ページ目以降の印刷データの生成および生成された2ページ目以降の印刷データに基づく印刷と、を行い、増分更新がなされている場合に、全ページ分の印刷データの生成および生成された全ページ分の印刷データに基づく印刷を行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
PDFデータに基づく印刷が可能なプリンタであって、
印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、
前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる1ページ目のボディの記述内容に基づいて、1ページ目の印刷データを生成し、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされていない場合に、生成された前記1ページ目の印刷データに基づく印刷と、前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる2ページ目以降のボディの記述内容に基づく2ページ目以降の印刷データの生成および生成された前記2ページ目以降の印刷データに基づく印刷と、を行い、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされている場合に、全ページ分の印刷データの生成および生成された前記全ページ分の印刷データに基づく印刷を行う、
ように構成されるプリンタ。
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされていない場合に、
生成された前記1ページ目の印刷データに基づく印刷と、
前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる前記2ページ目以降のボディの記述内容に基づく前記2ページ目以降の印刷データの生成と、
が並行する、
ように構成されるプリンタ。
【請求項3】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、
前記印刷対象の線形化PDFデータの全体を取得する前に、前記印刷対象の線形化PDFデータから1ページ目の相互参照テーブルを取得し、取得された前記1ページ目の相互参照テーブルから前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる前記1ページ目のボディの記述内容を特定し、特定された1ページ目の記述内容に基づいて、前記1ページ目の印刷データを生成し、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされていない場合、前記2ページ目以降の印刷データの生成については、前記印刷対象の線形化PDFデータの全体を取得した後、前記印刷対象の線形化PDFデータから2ページ目以降の相互参照テーブルを取得し、取得された前記2ページ目以降の相互参照テーブルから前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる前記2ページ目以降のボディの記述内容を特定し、特定された2ページ目以降の記述内容に基づいて、前記2ページ目以降の印刷データを生成する、
ように構成されるプリンタ。
【請求項4】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、
前記印刷対象の線形化PDFデータからデータサイズを示すサイズ情報を取得し、
前記印刷対象の線形化PDFデータの全体のデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズと一致する場合に、増分更新がなされていないとし、前記印刷対象の線形化PDFデータのデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズよりも大きい場合に、増分更新がなされているとする、
ように構成されるプリンタ。
【請求項5】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、
前記印刷対象の線形化PDFデータの全体を取得する前に、前記印刷対象の線形化PDFデータから前記サイズ情報を取得し、
前記印刷対象の線形化PDFデータの全体を取得した後に、前記印刷対象の線形化PDFデータの全体のデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズと一致する場合に、増分更新がなされていないとし、前記印刷対象の線形化PDFデータのデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズよりも大きい場合に、増分更新がなされているとする、
ように構成されるプリンタ。
【請求項6】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
通信インタフェースを備え、外部デバイスから送信されたPDFデータを前記通信インタフェースを介して受信可能であり、
前記通信インタフェースを介して受信した前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、
前記通信インタフェースを介して受信される前記印刷対象の線形化PDFデータから前記サイズ情報を取得し、
前記通信インタフェースを介して受信した前記印刷対象の線形化PDFデータの全体のデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズと一致する場合に、増分更新がなされていないとし、前記通信インタフェースを介して受信した前記印刷対象の線形化PDFデータのデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズよりも大きい場合に、増分更新がなされているとする、
ように構成されるプリンタ。
【請求項7】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、
前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる線形化辞書に記述される前記サイズ情報を取得する、
ように構成されるプリンタ。
【請求項8】
請求項7に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象のPDFデータから前記線形化辞書の検出を試行し、前記線形化辞書を検出した場合に、前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータであるとし、前記線形化辞書を検出しなかった場合に、前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータでないとし、
前記印刷対象のPDFデータから前記線形化辞書が検出されて前記印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータであるとした場合に、
前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる1ページ目のボディの記述内容に基づいて、前記1ページ目の印刷データを生成し、
前記印刷対象の線形化PDFデータから前記サイズ情報を取得し、
前記印刷対象の線形化PDFデータの全体のデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズと一致する場合に、増分更新がなされていないとし、前記印刷対象の線形化PDFデータのデータサイズが、取得された前記サイズ情報に示されるデータサイズよりも大きい場合に、増分更新がなされているとし、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされていない場合に、生成された前記1ページ目の印刷データに基づく印刷と、前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる前記2ページ目以降のボディの記述内容に基づく前記2ページ目以降の印刷データの生成および生成された前記2ページ目以降の印刷データに基づく印刷と、を行い、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされている場合に、全ページ分の印刷データの生成および生成された前記全ページ分の印刷データに基づく印刷を行い、
前記印刷対象のPDFデータから前記線形化辞書が検出されずに線形化PDFデータでないとした場合に、全ページ分の印刷データの生成および生成された前記全ページ分の印刷データに基づく印刷を行う、
ように構成されるプリンタ。
【請求項9】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされている場合に、
前記印刷対象のPDFデータの1ページ目の記述内容に対する増分更新があれば、全ページ分の印刷データの生成および生成された前記全ページ分の印刷データに基づく印刷を行い、
前記印刷対象のPDFデータの1ページ目の記述内容に対する増分更新がなければ、生成された前記1ページ目の印刷データに基づく印刷と、前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる前記2ページ目以降のボディの記述内容に基づく2ページ目以降の印刷データの生成および生成された前記2ページ目以降の印刷データに基づく印刷と、を行う、
ように構成されるプリンタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、線形化PDFデータに基づく印刷が可能なプリンタに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、文書ファイルのデータ形式として、PDF(Portable Document Format)が知られている。PDFデータでは、文書の内容が記述されるボディにアクセスするための参照テーブルがデータの後方に配置される。そのため、PDFデータを印刷する場合、プリンタは、全データの受信を待ってから1ページ目の処理を開始することになる。
【0003】
また、前述した通常のPDFデータと異なる構造のPDFデータとして、1ページ目のボディにアクセスするための参照テーブルがデータの先方に配置された線形化PDF(リニアライズドPDF)データも知られている。線形化PDFデータを印刷する場合、プリンタは、全データの受信を待つことなく、1ページ目の処理を開始できる。線形化PDFデータの処理に関する技術を開示した文献としては、例えば特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-64249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PDFデータは、文書の内容を変更して保存する方法として、データの初期状態を維持したまま、データの最後に変更内容を追加して保存する、増分更新(Incremental Update)が可能であり、前述した線形化PDFデータであっても、増分更新が可能である。そのため、増分更新された線形化PDFデータを印刷する場合、1ページ目の処理を全データを受信する前から開始すると、変更内容が処理に反映されない可能性がある。引用文献1に開示されている技術であっても、PDFデータの増分更新については開示されておらず、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題の解決を目的としてなされたプリンタは、PDFデータに基づく印刷が可能なプリンタであって、印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる1ページ目のボディの記述内容に基づいて、1ページ目の印刷データを生成し、前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされていない場合に、生成された前記1ページ目の印刷データに基づく印刷と、前記印刷対象の線形化PDFデータに含まれる2ページ目以降のボディの記述内容に基づく2ページ目以降の印刷データの生成および生成された前記2ページ目以降の印刷データに基づく印刷と、を行い、前記印刷対象の線形化PDFデータに増分更新がなされている場合に、全ページ分の印刷データの生成および生成された前記全ページ分の印刷データに基づく印刷を行う、ように構成される。
【0007】
本明細書に開示されるプリンタは、印刷対象のPDFデータが線形化PDFデータである場合に、1ページ目の印刷データの生成を開始し、さらにその線形化PDFデータに増分更新がなされていなければ、その生成された1ページ目の印刷データに基づく印刷を行う。一方、その線形化PDFデータに増分更新がなされていれば、全ページ分の印刷データを生成して、その全ページ分の印刷データに基づく印刷を行う。従って、増分更新がなされていなければ、1ページ目の印刷を早期に完了できる一方、増分更新がなされていれば、増分更新の変更内容が反映された印刷データを生成できる。これにより、増分更新の有無に応じて適切な印刷が行われる。
【0008】
上記プリンタの機能を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、および当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も、新規で有用である。
【発明の効果】
【0009】
本明細書に開示される技術によれば、線形化PDFデータを印刷する場合の処理を改善するプリンタの技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態にかかるプリンタの概略構成図である。
印刷処理の手順を示すフローチャートである。
PDFデータの構成の例を示す説明図である。
増分更新がなされたPDFデータの構成の例を示す説明図である。
各処理のタイミングの例を示す説明図である。
印刷処理の手順を示すフローチャートである。
印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許