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公開番号2024178618
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2023096890
出願日2023-06-13
発明の名称鋳型の熱間特性の評価方法
出願人旭有機材株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 3/18 20060101AFI20241218BHJP(測定;試験)
要約【課題】鋳型の熱間特性の優れた評価方法を提供し、また、熱間での圧縮強度を直接に測定することの出来る評価方法を提供し、更には、テストピースに対する測定バラツキを少なくして、熱間特性をより一層正確に評価することの出来る方法を提供する。
【解決手段】鋳型造型に使用される鋳物砂組成物にて形成されたテストピース10を熱間曝熱処理することにより、鋳物砂組成物からなる鋳型の熱間特性を評価するに際して、テストピース10として、高さ(h)と直径(d)との比(h/d)が1.2~1.8の範囲内にある、連続した外表面を有する円柱体を用いると共に、かかる円柱体の軸方向の両端部に耐熱シート6,8を配置してなる形態において、上下の耐熱性支持体にて挟持せしめて、所定の熱間曝熱処理が実施されるようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鋳型造型に使用される鋳物砂組成物にて形成されたテストピースを用いて、それを熱間曝熱処理することにより、かかる鋳物砂組成物からなる鋳型の熱間特性を評価するに際して、
前記テストピースとして、高さ(h)と直径(d)との比(h/d)が1.2~1.8の範囲内にある、連続した外表面を有する円柱体を用いると共に、かかる円柱体が、その軸方向の両端部に耐熱シートを配置してなる形態において、上下の耐熱性支持体にて挟持されて、所定の熱間曝熱処理が実施されるようにしたことを特徴とする鋳型の熱間特性の評価方法。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記テストピースに対して、熱間曝熱処理を実施する一方、かかるテストピースの軸方向に圧縮荷重を加えて、該圧縮荷重を、前記上下の耐熱性支持体のうちの上側の耐熱性支持体に連結したロードセルにて測定することにより、該テストピースが破断するときの熱間圧縮強度を求めることを特徴とする請求項1に記載の鋳型の熱間特性の評価方法。
【請求項3】
前記上下の耐熱性支持体のうちの上側の耐熱性支持体の上端部に取り付けた錘にて、前記テストピースに対して、その軸方向に定荷重を加えつつ、かかるテストピースを熱間曝熱処理する一方、かかる熱間曝熱処理にて上下方向に変位する前記上側の耐熱性支持体又は錘の位置を検知する変位計を用いて、該テストピースが破断するまでの時間と軸方向の長さ変化とを測定することを特徴とする請求項1に記載の鋳型の熱間特性の評価方法。
【請求項4】
前記テストピースの上端部と前記上側の耐熱性支持体の下端部との間に配置される前記耐熱シートが、ガラスウールからなる耐熱クッション材にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋳型の熱間特性の評価方法。
【請求項5】
前記テストピースの下端部と前記下側の耐熱性支持体の上端部との間に配置される前記耐熱シートが、セラミック糸の耐熱織布にて構成されると共に、該耐熱織布が、該テストピースの下端部に貼布されていることを特徴とする請求項1に記載の鋳型の熱間特性の評価方法。
【請求項6】
前記耐熱性支持体が、石英棒にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の鋳型の熱間特性の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳型の熱間特性の評価方法に係り、特に、熱間での圧縮強度の測定や、破断時間と変位との関係の測定を、有利に行うことの出来る手法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、鋳物砂組成物を用いて造型された鋳型に、所定の金属溶湯を注湯して、目的とする鋳物を製造する工程において、発生する鋳物欠陥等の問題の解消を図るべく、かかる鋳型の熱間強度や、なりより性の如き柔軟性を評価することが行われてきている。
【0003】
例えば、特開2009-300347号公報においては、従来より、その図8に示される如き構造の装置を用いて、熱間クリープ試験を実施し、熱間抗圧力やなりより性の評価が行われていることが、指摘されている。即ち、そこでは、押圧ロッドにてテストピースに一定の圧縮荷重が加えられる一方、かかる定荷重が加えられたテストピースが、600℃~1200℃の範囲内の温度に加熱された可動式電気炉の窒素ガス気流中若しくは大気雰囲気中に晒されることにより、熱間曝熱せしめられて、その評価が行われているのであり、また、そこで用いられるテストピースとしては、所定長さの円柱形状を呈するものが示されている(図10参照)。
【0004】
しかしながら、そのような従来の熱間クリープ試験手法では、テストピースの熱間強度が直接には測定することが出来ない問題があることに加えて、テストピースを曝熱処理した時に、テストピースに対し、その中心部に応力を集中させることが困難となるのであって、そのために、測定値が大きくバラツキ、測定結果に誤差が生じ、信頼性に欠ける等の問題を内在するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-300347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、鋳型の熱間特性の優れた評価方法を提供することにあり、また他の課題とするところは、熱間での圧縮強度を直接に測定することの出来る評価方法を提供することにあり、更には、テストピースに対する測定バラツキを少なくして、熱間特性をより一層正確に評価することの出来る方法を提供することにもある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明は、上述した課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組み合せにおいて、採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載及び図面に開示の発明思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
【0008】
そこで、本発明は、先ず、前記した課題を解決すべく、鋳型造型に使用される鋳物砂組成物にて形成されたテストピースを用いて、それを熱間曝熱処理することにより、かかる鋳物砂組成物からなる鋳型の熱間特性を評価するに際して、前記テストピースとして、高さ(h)と直径(d)との比(h/d)が1.2~1.8の範囲内にある、連続した外表面を有する円柱体を用いると共に、かかる円柱体が、その軸方向の両端部に耐熱シートを配置してなる形態において、上下の耐熱性支持体にて挟持されて、所定の熱間曝熱処理が実施されるようにしたことを特徴とする鋳型の熱間特性の評価方法を、その要旨とするものである。
【0009】
なお、かかる本発明に従う鋳型の熱間特性の評価方法の好ましい態様の一つによれば、前記テストピースに対して、熱間曝熱処理を実施する一方、かかるテストピースの軸方向に圧縮荷重を加えて、該圧縮荷重を、前記上下の耐熱性支持体のうちの上側の耐熱性支持体に連結したロードセルにて測定することにより、該テストピースが破断するときの熱間圧縮強度を求めることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に従う鋳型の熱間特性の評価方法の好ましい態様の他の一つによれば、前記上下の耐熱性支持体のうちの上側の耐熱性支持体の上端部に取り付けた錘にて、前記テストピースに対して、その軸方向に定荷重を加えつつ、かかるテストピースを熱間曝熱処理する一方、かかる熱間曝熱処理にて上下方向に変位する前記上側の耐熱性支持体又は錘の位置を検知する変位計を用いて、該テストピースが破断するまでの時間と軸方向の長さ変化とを測定することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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