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公開番号2024177150
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024093057
出願日2024-06-07
発明の名称感放射線性組成物、硬化物、表示装置、撮像装置及び硬化物の製造方法
出願人JSR株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類G03F 7/027 20060101AFI20241212BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温の加熱による流動化によって、所望形状で高屈折率の硬化物を形成することができる感放射線性組成物を提供すること。
【解決手段】(A)成分:下記式(1)で表される化合物(ただし、(メタ)アクリロイルオキシ基を有さない。)と、(B)成分:光重合開始剤と、(C)成分:重合性化合物(ただし、(D)成分を除く)と、(D)成分:分子内にフルオレン構造、酸性基、及び、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物とを含む感放射線性組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024177150000028.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">41</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">151</com:WidthMeasure> </com:Image> (式(1)中、各符号の定義は、明細書に記載の通りである。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)成分:下記式(1)で表される化合物(ただし、(メタ)アクリロイルオキシ基を有さない。)と、
(B)成分:光重合開始剤と、
(C)成分:重合性化合物(ただし、(D)成分を除く)と、
(D)成分:分子内にフルオレン構造、酸性基、及び、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物と
を含む感放射線性組成物。
JPEG
2024177150000025.jpg
41
151
(式(1)中、Ar
1
及びAr
2
は、それぞれ独立して芳香環基である。

1
及びR
2
は、それぞれ独立して1価の置換基であるか、又はR
1
とR
2
とが互いに結合してAr
1
及びAr
2
と共に構成される縮合環構造を表す。前記縮合環構造は、2個の芳香環が単結合、-O-、-S-、-NR
5
-、カルボニル基、メチレン基、又はエチレン基により連結された構造を有する。R
5
は、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。

3
及びR
4
は、それぞれ独立して1価の置換基である。
m1及びm2は、それぞれ独立して0~7の整数である。
k1及びk2は、それぞれ独立して0~4の整数である。k1が2以上の整数である場合、複数のR
3
はそれぞれ独立して1価の置換基であるか、又は、互いに結合してR
3
が結合するベンゼン環と共に縮合環を形成する。k2が2以上の整数である場合、複数のR
4
はそれぞれ独立して1価の置換基であるか、又は、互いに結合してR
4
が結合するベンゼン環と共に縮合環を形成する。
式(1)中にR
1
~R
4
が複数存在する場合、複数のR
1
~R
4
は同一又は異なる。)
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記(D)成分が、下記式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の感放射線性組成物。
JPEG
2024177150000026.jpg
41
142
(式(2)中、Ar
1
及びAr
2
は、それぞれ独立して芳香環基である。

1
及びR
2
は、それぞれ独立して1価の置換基であるか、又はR
1
とR
2
とが互いに結合してAr
1
及びAr
2
と共に構成される縮合環構造を表す。前記縮合環構造は、2個の芳香環が単結合、-O-、-S-、-NR
5
-、カルボニル基、メチレン基、又はエチレン基により連結された構造を有する。R
5
は、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。

3
及びR
4
は、それぞれ独立して1価の置換基である。

1
及びX
2
は、それぞれ独立して下記式(2X)で表される基である。
n1及びn2は、それぞれ独立して1~7の整数である。
m1及びm2は、それぞれ独立して0~6の整数である。
k1及びk2は、それぞれ独立して0~4の整数である。k1が2以上の整数である場合、複数のR
3
はそれぞれ独立して1価の置換基であるか、又は、互いに結合してR
3
が結合するベンゼン環と共に縮合環を形成する。k2が2以上の整数である場合、複数のR
4
はそれぞれ独立して1価の置換基であるか、又は、互いに結合してR
4
が結合するベンゼン環と共に縮合環を形成する。
ただし、R
1
~R
4
、X
1
及びX
2
のうち、少なくとも1つは酸性基を有し、式(2)で表される化合物は、少なくとも1つの酸性基を有する。
式(2)中にR
1
~R
4
、X
1
及びX
2
が複数存在する場合、複数のR
1
~R
4
、X
1
及びX
2
は同一又は異なる。)
JPEG
2024177150000027.jpg
28
146
(式(2X)中、R
8
は炭素数2~4のアルカンジイル基である。

6
は、水素原子又はメチル基である。
Xは、0又は1である。

9
は、水素原子又は-OY
1
である。

1
【請求項3】
サーマルフロー方式によるマイクロレンズ製造用である、請求項1に記載の感放射線性組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の感放射線性組成物を硬化させた硬化物。
【請求項5】
波長550nmでの屈折率が1.640以上である、請求項4に記載の硬化物。
【請求項6】
光学部材用である、請求項4に記載の硬化物。
【請求項7】
請求項4に記載の硬化物を含む、表示装置。
【請求項8】
請求項4に記載の硬化物を含む、撮像装置。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載の感放射線性組成物を基材上に塗布する工程と、
前記基材上に塗布した感放射線性組成物に放射線を照射する工程と、
放射線を照射した後の感放射線性組成物を現像する工程と、
現像後の感放射線性組成物を加熱する工程と
を含む、硬化物の製造方法。
【請求項10】
前記現像後の感放射線性組成物を加熱する工程における加熱温度が100℃以下である、請求項9に記載の硬化物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感放射線性組成物、硬化物、表示装置、撮像装置及び硬化物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサなどの各種イメージセンサは、カメラ等の撮像装置における固体撮像素子として用いられている。
【0003】
固体撮像素子には、受光素子(フォトダイオード)に光を集めてセンサ感度を向上させるために、通常、微小な集光レンズ(以下「マイクロレンズ」ともいう。)が規則的に配置されている。また、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子や液晶表示素子等の各種表示素子では、光取り出し効率の向上や視野角調整等を目的に、各画素に対し光出射側にマイクロレンズを設けた構造の表示素子も採用されている。さらに、有機EL表示装置等の自発光ディスプレイにおいて、高屈折材料を用いてマイクロレンズを形成することで、輝度向上や視野角調整を図ることが試みられている。
【0004】
マイクロレンズを形成する方法の1つとしては、サーマルフロー方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。サーマルフロー方式は、感放射線性組成物を用いて、マイクロレンズに対応するパターンを受光素子や発光素子等の上部に形成した後、該形成されたパターンに対し加熱処理を行うことによってパターンを流動させ、これにより半球状のマイクロレンズアレイを形成する方法である。
【0005】
また、従来、有機EL素子や液晶表示素子において、感放射線性組成物を基材上に塗布し、露光及び現像の処理によりパターンを形成した後、加熱処理を行うことにより平坦化膜を形成することも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-101659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記マイクロレンズや平坦化膜等として、高屈折率のマイクロレンズや平坦化膜等を形成する方法としては、金属酸化物等の高屈折率フィラーを用いる方法が知られている。しかしながら、金属酸化物を用いる方法は、製造ラインの洗浄が煩雑になり、装置が汚染しやすいなどのデメリットが生じる場合がある。また、高屈折率フィラーを多く含む材料の場合、露光及び現像後のパターンは熱による流動が起こりにくく、加熱処理(サーマルフロー)によりマイクロレンズや平坦化膜等を形成することが困難となることが多い。
【0008】
なお、金属酸化物等の高屈折率フィラーを用いずに、加熱処理(サーマルフロー)によりマイクロレンズや平坦化膜等を形成する方法も知られているが、従来のこの方法では、加熱処理の際に150℃以上の高温プロセスが必要になることが多く、従来の方法では、低温処理が要求されるプロセスに適合しないことが懸念される。特に有機EL素子等において光取り出し効率向上や視野角調整等を目的に各画素に対し光出射側にマイクロレンズを設ける場合や、有機EL素子等において平坦化膜を設ける場合、有機EL素子の製造工程では、有機発光材料が熱により劣化しやすいことを考慮し、マイクロレンズや平坦化膜を低温(例えば100℃以下)で形成可能であることが求められることがある。
【0009】
また、従来の感放射線性組成物を用いて、サーマルフロー方式によりマイクロレンズを形成した場合、サーマルフローにより、形成されるマイクロレンズの基材(被着体)に接する部分(以下「裾」ともいう。)が濡れ広がり、形成されたマイクロレンズ形状が所望の形状とは大きく異なる形状になることが分かった。また、加熱処理により平坦化膜を形成する場合も、サーマルフローにより、形成される平坦化膜の基材(被着体)に接する部分(裾)が濡れ広がると、形成される平坦化膜は、テーパー角が小さくなりすぎたり、コンタクトホールが埋まるなど、所望の膜形状とは大きく異なる形状になると考えられる。
【0010】
本発明は前記課題に鑑みなされたものであり、低温の加熱による流動化によって、所望形状で高屈折率の硬化物を形成することができる感放射線性組成物を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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