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公開番号2024175761
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023093737
出願日2023-06-07
発明の名称ターボ形ポンプの回転軸に固定される羽根車、およびその製造方法
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F04D 29/22 20060101AFI20241212BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】スキュー付きの羽根車と同様の機能を生じさせて製造が容易である羽根車を提供する。
【解決手段】ターボ形ポンプの回転軸に固定される羽根車であって、前記回転軸に固定される主板および側板と、前記主板と前記側板との間に配置されて螺旋状の複数の羽根を有する羽根部と、を備える羽根車が提案される。前記複数の羽根の外周側端部では、回転方向に向いた羽根面が、前記主板に接続されて回転軸心に平行に延在した第1直線部分と、前記側板に接続されて前記第1直線部分に連続する滑らかに傾いた第1曲線部分と、を有し、前記回転方向に背いた羽根面が、前記側板に接続されて前記回転軸心に平行に延在する第2直線部分と、前記主板に接続されて前記第2直線部分に連続する前記第1曲線部分と同一方向に滑らかに傾いた第2曲線部分と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ターボ形ポンプの回転軸に固定される羽根車であって、
前記回転軸に固定される主板および側板と、
前記主板と前記側板との間に配置されて螺旋状の複数の羽根を有する羽根部と、
を備え、
前記複数の羽根の外周側端部では、
回転方向に向いた羽根面が、前記主板に接続されて回転軸心に平行に延在した第1直線部分と、前記側板に接続されて前記第1直線部分に連続する滑らかに傾いた第1曲線部分と、を有し、
前記回転方向に背いた羽根面が、前記側板に接続されて前記回転軸心に平行に延在する第2直線部分と、前記主板に接続されて前記第2直線部分に連続する前記第1曲線部分と同一方向に滑らかに傾いた第2曲線部分と、を有する、
羽根車。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
周方向において、前記第1曲線部分と前記第2曲線部分とは同一の長さを有する、請求項1に記載の羽根車。
【請求項3】
前記第1曲線部分と前記第2曲線部分とは同一の形状を有する、請求項1に記載の羽根車。
【請求項4】
前記第1曲線部分と前記第2曲線部分とのそれぞれは、一定の曲率の曲線状に構成される、請求項1から3の何れか1項に記載の羽根車。
【請求項5】
請求項1に記載の羽根車を製造するための製造方法であって、
外周側端部が主板側から側板側まで回転軸心に平行に延在するように形成された複数の羽根を模した羽根型を用意する工程と、
前記羽根型を用いてベース鋳型を形成する工程と、
前記ベース鋳型における前記第1曲線部分と前記第2曲線部分に対応する部分を切削して鋳型を形成する工程と、
前記鋳型を用いて前記羽根車を鋳造する工程と、
を含む、羽根車の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボ形ポンプの回転軸に固定される羽根車、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
羽根車をケーシング内で回転させることにより、液体にエネルギーを与えて液体(例えば水)を移送するターボ形ポンプとして、例えば、渦巻ポンプなどの遠心ポンプが知られている(特許文献1参照)。渦巻ポンプは、羽根車が固定される回転軸と、羽根車を収容して液体の流路を形成するケーシングとを備えている。渦巻ポンプは、羽根車をケーシング内で回転させることにより液体をケーシング内で昇圧し、昇圧された液体を吐出し口から外部に吐き出す。こうしたターボ型ポンプに使用される羽根車は、例えば鋳造などによって製造される(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平5-312187号公報
実開平7-26044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ターボ形ポンプに用いられる羽根車では、複数の羽根の羽根面が出口側において周方向に傾斜するように、スキュー(羽根傾斜)が設けられる場合がある。スキューを設けることにより、例えば、設計点よりも少ない流量を移送するときの安定性を向上させてターボ型ポンプの機能を向上させることができる。しかし、羽根車にスキューを設けることは、羽根車形状の複雑化による製造上の問題を生じさせるおそれがある。一例として、スキューを有さない羽根車を鋳造で製造する場合には、砂型から羽根を模した木型を垂直に抜いて取り外すことができるが、スキュー付きの羽根車を鋳造で製造する場合、鋳型から木型を垂直に抜くことはできないため、砂型の製造が困難になり得る。
【0005】
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決するためになされたものであり、スキュー付きの羽根車と同様の機能を生じさせて製造が容易である羽根車を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、ターボ形ポンプの回転軸に固定される羽根車であって、前記回転軸に固定される主板および側板と、前記主板と前記側板との間に配列される複数の羽根と、を備える羽根車が提案される。前記複数の羽根の外周側端部では、回転方向に向いた羽根面が、前記主板に接続されて回転軸心に平行に延在する第1直線部分と、前記側板に接続されて前記第1直線部分に連続する滑らかに傾いた第1曲線部分と、を有し、前記回転方向に背いた羽根面が、前記側板に接続されて前記回転軸心に平行に延在する第2直線部分と、前記主板に接続されて前記第2直線部分に連続する前記第1曲線部分と同一方向に滑らかに傾いた第2曲線部分と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施形態に係る羽根車を模式的に示す側面図である。
図1に示す羽根車の流路を示す斜視図である。
図1に示す羽根車の流路を示す側面図である。
スキュー無しの羽根車の流路の一例を模式的に示す斜視図である。
スキュー無しの羽根車の流路の一例を模式的に示す側面図である。
スキュー付きの羽根車の流路の一例を模式的に示す斜視図である。
スキュー付きの羽根車の流路の一例を模式的に示す側面図である。
一実施形態における羽根型とベース鋳型とを模式的に示す図である。
一実施形態におけるベース鋳型を模式的に示す図である。
一実施形態における鋳型を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る羽根車を模式的に示す側面図である。図1に示す羽根車10は、渦巻きポンプなどのターボ型ポンプの図示しない回転軸に固定され、回転軸の回転に伴って液体を圧送するように構成されている。羽根車10は、主板12と、側板14と、羽根部20と、を備えている。主板12と側板14とは、ターボ型ポンプの図示しない回転軸に固定される。羽根部20は、主板12と側板14との間に配置され、主板12と側板14とによって挟持される。なお、羽根部20は、主板12と側板14とを介して回転軸に固定されてもよいし、直接に回転軸に固定されてもよい。また、図1では、羽根部20における1つの羽根22の外周側端面にハッチングを付している。
【0010】
図2、図3は、図1に示す羽根車10の流路を示す斜視図、側面図である。つまり、図2および図3では、羽根車10における主板12と側板14と羽根部20とによって画定される液体が通る流路が示されている。羽根部20は、周方向に等間隔に配置されて螺旋状に延びる複数(図2および図3に示す例では5つ)の羽根22を有している。なお、図2、図3では、螺旋状の流路の隙間が羽根22に相当し、羽根部20および羽根22は間接的に示されている。複数の羽根22は、それぞれ同一形状である。複数の羽根22は、回転方向に向いて圧力面となる羽根面24と、回転方向に背いて負圧面となる羽根面26とを有する。複数の羽根22同士の隙間は、ターボ型ポンプの圧送対象である液体の流路となる。図2、図3では、1つの羽根22における羽根面24と羽根面26とにハッチングを付して示している。羽根車10が回転することにより、液体は、内周側の流路入口16から外周側の流路出口18へと移送される。
(【0011】以降は省略されています)

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