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公開番号
2024172879
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023090916
出願日
2023-06-01
発明の名称
車両の制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B60W
10/26 20060101AFI20241205BHJP(車両一般)
要約
【課題】SOCの過剰な低下の抑制と燃費の悪化の抑制とを両立することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】所定距離の走行期間における蓄電装置の使用電力量が予め定められた所定使用電力量以下であることと(ステップS2でYes)、所定距離の走行期間における蓄電装置の充電電力量が予め定められた所定充電電力量以上であることと(ステップS4でYes)の少なくともいずれか一方の条件が成立した場合に、内燃機関の始動を判定する蓄電装置の充電残量(充電開始SOC)を、基準閾値(第1充電開始SOC)よりも低い値の第2充電開始SOCに切り替える(ステップS3)。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関と、前記内燃機関から出力された動力の少なくとも一部を電力に変換可能な発電機と、電力が供給されることにより駆動トルクを出力する電動機と、前記発電機により発電された電力が供給されかつ前記電動機に電力を出力する蓄電装置とを備え、
前記蓄電装置の充電残量が予め定められた基準閾値以下となった場合に、前記内燃機関を始動するとともに、前記発電機によって前記内燃機関の動力を電力に変換する発電を開始する車両の制御装置であって、
前記内燃機関と前記発電機とを制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
所定の走行期間における前記蓄電装置の使用電力量が予め定められた所定使用電力量以下であることと、前記所定の走行期間における前記蓄電装置の充電電力量が予め定められた所定充電電力量以上であることとの少なくともいずれか一方の条件が成立した場合に、前記内燃機関の始動を判定する前記蓄電装置の充電残量を、前記基準閾値よりも低い値に切り替える
ことを特徴とする車両の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の動力を電力に変換する発電機と、発電機によって発電された電力と蓄電装置に充電された電力との少なくともいずれか一方から電力が供給されて駆動トルクを発生させる電動機とを備えた車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エンジンの動力を電力に変換し、その変換された電力を蓄電装置に充電する発電機と、蓄電装置から電力が供給されることにより駆動トルクを出力する電動機とを備え、蓄電装置の充電残量(SOC)が所定値よりも低下した場合に、エンジンおよび発電機を作動させて蓄電装置を充電するように構成されたハイブリッド車両の制御装置が記載されている。このハイブリッド車両には、更にSOCが所定値以上であって蓄電装置の充電を停止している状態であっても、運転者の要求に応じて蓄電装置を充電することができるように構成されている。具体的には、強充電モードおよび弱充電モードの二つの充電モードと、その充電モードによる充電をオフしたオフモードとを選択することができるSOC回復スイッチが設けられている。
【0003】
制御装置は、SOC回復スイッチによって強充電モードが選択された場合には、SOCが所定値以上であっても、エンジンおよび発電機を作動させて蓄電装置の充電を開始する。また、制御装置は、SOC回復スイッチによって弱充電モードが選択された場合には、走行負荷に応じて充電の実行の有無を切り替える。具体的には、低走行負荷時には、充電を停止した状態を維持し、高走行負荷時には、SOCが所定値以上であっても、充電を開始する。さらに、オフモードは、通常時と同様に、SOCが所定値よりも低下した場合に、充電を開始する。
【0004】
なお、弱充電モードが選択されてからの経過時間が所定時間継続した場合、充電の非実行が所定時間継続した場合、弱充電モードが選択されてからのSOCの低下量が所定量以上となった場合、あるいは弱充電モードが選択されてから走行距離が所定距離以上となった場合には、走行負荷に拘わらず充電を開始するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-201250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置は、蓄電装置のSOCが所定値よりも低下した時点、または走行負荷が所定負荷となった時点に、エンジンを始動して充電を開始することを判定する。したがって、例えば、蓄電装置のSOCが所定値未満となった後に降坂路を走行して蓄電装置を充電できる場合であっても、SOCが所定値未満となった時点でエンジンが始動される。または、先行車両を追い越すために一時的に走行負荷が高くなり、その後に、定速走行することにより走行負荷が低下する場合にも、走行負荷が高くなった時点でエンジンが始動される。すなわち、一時的な蓄電装置のSOCの変化や、走行負荷の変化に応じてエンジンが始動される。そのため、エンジンを始動する機会が多くなり、燃費が悪化する可能性がある。
【0007】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、SOCの過剰な低下の抑制と燃費の悪化の抑制とを両立することができる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の目的を達成するために、内燃機関と、前記内燃機関から出力された動力の少なくとも一部を電力に変換可能な発電機と、電力が供給されることにより駆動トルクを出力する電動機と、前記発電機により発電された電力が供給されかつ前記電動機に電力を出力する蓄電装置とを備え、前記蓄電装置の充電残量が予め定められた基準閾値以下となった場合に、前記内燃機関を始動するとともに、前記発電機によって前記内燃機関の動力を電力に変換する発電を開始する車両の制御装置であって、前記内燃機関と前記発電機とを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、所定の走行期間における前記蓄電装置の使用電力量が予め定められた所定使用電力量以下であることと、前記所定の走行期間における前記蓄電装置の充電電力量が予め定められた所定充電電力量以上であることとの少なくともいずれか一方の条件が成立した場合に、前記内燃機関の始動を判定する前記蓄電装置の充電残量を、前記基準閾値よりも低い値に切り替えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、蓄電装置の充電残量が基準閾値以下となった場合に内燃機関を始動するとともに発電機による発電を開始する。また、所定の走行期間における使用電力量が所定使用電力量以下の場合や、所定の走行期間における充電電力量が所定充電電力量の場合には、内燃機関の始動を判定する充電残量を、基準閾値よりも低い値に切り替える。すなわち、使用電力量が少なく、または充電電力量が多いことにより、蓄電装置の充電残量の減少量が少ない走行条件である場合には、内燃機関の始動を判定するための閾値を小さくする。したがって、蓄電装置の充電残量の過剰な低下が生じ難い条件下では、内燃機関が始動されにくくなるため、蓄電装置の充電残量の過剰な低下を抑制することと、燃費の悪化を抑制することとを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態における制御装置の一例を説明するためのブロック図である。
本発明の実施形態における制御装置で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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