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公開番号
2024172196
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023089752
出願日
2023-05-31
発明の名称
熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
83/07 20060101AFI20241205BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】低温で短時間の加熱で優れた硬化性を有する高熱伝導性シリコーン組成物を提供する。
【解決手段】下記(A)成分と(B)成分の付加反応物、(C)熱伝導率10W/m・K以上の熱伝導性充填剤を組成物全体に対し20~95質量%、(D)白金族金属触媒、(E)有機過酸化物を(A)成分100質量部に対して1~10質量部を含有し、(A)が25℃での動粘度が10~100,000mm
2
/sであり1分子中に1個以上の脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサン、(B)が1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を1個以上有し、かつ、アクリレート基及びメタクリレート基のうち少なくとも1個以上の基を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の個数/(A)成分中の脂肪族不飽和基の個数が0.1~3.0である熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物であって、下記(A)成分と(B)成分の付加反応物、(C)熱伝導率10W/m・K以上の熱伝導性充填剤を前記組成物全体に対し20~95質量%、(D)白金族金属触媒、(E)有機過酸化物を(A)成分100質量部に対して1~10質量部を含有し、
(A)が25℃での動粘度が10~100,000mm
2
/sであり1分子中に1個以上の脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)が1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を1個以上有し、かつ、アクリレート基及びメタクリレート基のうち少なくとも1個以上の基を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の個数/(A)成分中の脂肪族不飽和基の個数が0.1~3.0である熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
さらに(F)アリル基を1個以上有する有機化合物を含有する請求項1に記載の熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物。
【請求項3】
さらに(G)トリアルコキシシリル基を有する有機化合物を含有する請求項1に記載の熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物。
【請求項4】
さらに(H)縮合触媒を含有する請求項1に記載の熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物。
【請求項5】
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分を100℃以上、30分以上加熱混合し、冷却した後に、(E)成分を添加することを特徴とする請求項1に記載の熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物の製造方法。
【請求項6】
前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び(G)トリアルコキシシリル基を有する有機化合物、(I)反応制御剤を100℃以上、30分以上加熱混合し、冷却した後に、
前記(E)成分、及び(F)アリル基を1個以上有する有機化合物、(H)縮合触媒、を添加することを特徴とする請求項5に記載の熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた硬化性を示す熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体素子は、使用中の発熱及びそれによる性能の低下が広く知られており、これを解決するための手段として、様々な放熱技術が用いられている。一般的に、発熱部の付近に冷却部材(ヒートシンク等)を配置し、両者を密接させたうえで冷却部材から効率的に除熱することにより放熱を行っている。その際、発熱部材と冷却部材との間に隙間があると、熱伝導性の悪い空気が介在することにより熱伝導率が低下し、発熱部材の温度が十分に下がらなくなってしまう。このような現象を防ぐため、熱伝導率がよく、部材の表面に追随性のある放熱材料、例えば放熱グリースや放熱シートが用いられている。また、加熱することでエラストマー材料に硬化する放熱グリースは広く知られており、低熱抵抗化と低応力を両立できるため広く使用されている。一方、近年半導体数の増加のため、硬化にかかるタクトタイムが無視できなくなっている。特許文献1では白金触媒と過酸化物を併用することによって高放熱と強接着を達成しているが実施例を見ると150℃で60分という高温で長時間の加熱硬化時間が必要であり十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/138991号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術のシリコーン組成物では、高温で長時間の加熱硬化時間が必要であるといった問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、低温で短時間の加熱で優れた硬化性を有する高熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明では、熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物であって、下記(A)成分と(B)成分の付加反応物、(C)熱伝導率10W/m・K以上の熱伝導性充填剤を前記組成物全体に対し20~95質量%、(D)白金族金属触媒、(E)有機過酸化物を(A)成分100質量部に対して1~10質量部を含有し、
(A)が25℃での動粘度が10~100,000mm
2
/sであり1分子中に1個以上の脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)が1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を1個以上有し、かつ、アクリレート基及びメタクリレート基のうち少なくとも1個以上の基を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の個数/(A)成分中の脂肪族不飽和基の個数が0.1~3.0である熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物を提供する。
【0006】
このような熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物であれば、低温で短時間の加熱で硬化させることができる。
【0007】
熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物は、さらに(F)アリル基を1個以上有する有機化合物を含有することができる。
【0008】
このような熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物であれば、組成物の接着性能がより向上する。
【0009】
また、熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物は、さらに(G)トリアルコキシシリル基を有する有機化合物を含有することができる。
【0010】
このような熱ラジカル硬化性熱伝導性シリコーン組成物であれば、組成物の接着性能がより向上する。
(【0011】以降は省略されています)
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