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公開番号2024171676
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088818
出願日2023-05-30
発明の名称電力調整システム
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類H02J 3/46 20060101AFI20241205BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】応答性が異なる複数のリソースが電力系統に連系されている場合に、各種調整力等により変動する連系点電力指令値に応じて各リソースの電力指令値を生成し、連系点電力をその指令値に追従させる電力調整システムを提供する。
【解決手段】リソースAとこれより応答速度が速いリソースBとを備え、電力系統40との連系点41の電力が連系点電力指令値に追従するように各リソースA,Bの電力を調整する電力調整システムにおいて、連系点電力指令値は、リソースAでは即応できない変化速度の調整力等の第1電力指令値P1を含み、リソースBには、連系点電力指令値とリソースAの電力指令値PAまたは電力実測値との差である電力指令値PBを与え、第1電力指令値P1が所定範囲で採り得る全ての値に対してリソースBが応答し得るように、リソースAの電力指令値PAをリミッタ33またはリミッタ35により制限して与える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電力系統との間で交流電力の授受の何れかまたは両方が可能なリソースAと、前記電力系統との間で交流電力の授受の何れかまたは両方が可能であって前記リソースAよりも応答速度が速いリソースBと、を備え、前記電力系統と前記リソースA及び前記リソースBとの連系点における電力が連系点電力指令値に追従するように前記リソースA及び前記リソースBの電力を調整する電力調整システムにおいて、
前記連系点電力指令値は、前記リソースAでは即応できない変化速度の第1電力指令値を含み、
前記リソースBには、前記連系点電力指令値と、前記リソースAの電力指令値または電力実測値と、の差である電力指令値を与え、
前記第1電力指令値が所定の範囲で採り得る全ての値に対して前記リソースBが応答できるように、前記リソースAの電力指令値を制限して前記リソースAに与えることを特徴とする電力調整システム。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載した電力調整システムにおいて、
前記リソースAの電力指令値を、下限値が(P

+P
1max
-P
BPCSmax
)近傍の値である下限値リミッタにより制限して前記リソースAに与えることを特徴とする電力調整システム(ここで、P

は前記第2電力指令値、P
1max
は前記第1電力指令値の最大値、P
BPCSmax
は連系点からリソースBに電力が流入する方向のリソースBの定格容量)。
【請求項3】
請求項1に記載した電力調整システムにおいて、
前記リソースAの電力指令値を、上限値が(P

+P
1min
-P
BPCSmin
)近傍の値である上限値リミッタにより制限して前記リソースAに与えることを特徴とする電力調整システム(ここで、P

は前記第2電力指令値、P
1min
は前記第1電力指令値の最小値、P
BPCSmin
はリソースBから連系点に電力が流出する方向のリソースBの定格容量)。
【請求項4】
請求項1に記載した電力調整システムにおいて、
前記リソースBが蓄電装置であることを特徴とする電力調整システム。
【請求項5】
請求項4に記載した電力調整システムにおいて、
前記リソースAの電力指令値を、前記蓄電装置のSOCが規定値以上であるときに、下限値が(P

+P
1max
)近傍の値である下限値リミッタにより制限して前記リソースAに与えることを特徴とする電力調整システム(ここで、P

は前記第2電力指令値、P
1max
は前記第1電力指令値の最大値)。
【請求項6】
請求項4に記載した電力調整システムにおいて、
前記リソースAの電力指令値を、前記蓄電装置のSOCが規定値未満であるときに、上限値が(P

+P
1min
)近傍の値である上限値リミッタにより制限して前記リソースAに与えることを特徴とする電力調整システム(ここで、P

は前記第2電力指令値、P
1min
は前記第1電力指令値の最小値)。
【請求項7】
請求項5に記載した電力調整システムにおいて、
前記蓄電装置のSOCの規定値は、
前記リソースAが応答可能な消費電力の変化率の最大値を維持させつつ、前記消費電力を0から、前記第1電力指令値の最大値と、前記蓄電装置の現在の電力指令値から前記第1電力指令値を差し引いた値と、の和まで増加させた時の電力量をW
dec
とし、制御上で前記蓄電装置の充電電力量の上限値をW
Bmax
とした時に、(W
Bmax
-W
dec
)に相当する値であることを特徴とする電力調整システム。
【請求項8】
請求項6に記載した電力調整システムにおいて、
前記蓄電装置のSOCの規定値は、
前記リソースAが応答可能な消費電力の変化率の最大値を維持させつつ、前記消費電力を0から、前記第1電力指令値の最小値と、前記蓄電装置の現在の電力指令値から前記第1電力指令値を差し引いた値と、の和まで減少させた時の電力量をW
inc
とし、制御上で前記蓄電装置の充電電力量の下限値をW
Bmin
とした時に、(W
Bmin
+W
inc
)に相当する値であることを特徴とする電力調整システム。
【請求項9】
請求項5に記載した電力調整システムにおいて、
前記蓄電装置のSOCの規定値は、
前記リソースAが応答可能な消費電力の変化率の最大値を維持させつつ、前記消費電力を0から前記蓄電装置の現在の充電電力指令値まで増加させた時の電力量をW
inc
とし、制御上で前記蓄電装置の電力量の下限値をW
Bmin
とした時に、(W
Bmin
+W
inc
)に相当する値であることを特徴とする電力調整システム。
【請求項10】
請求項6に記載した電力調整システムにおいて、
前記蓄電装置のSOCの規定値は、
前記リソースAが応答可能な消費電力の変化率の最大値を維持させつつ、前記消費電力を0から前記蓄電装置の現在の放電電力指令値まで減少させた時の電力量をW
dec
とし、制御上で前記蓄電装置の電力量の上限値をW
Bmax
とした時に、(W
Bmax
-W
dec
)に相当する値であることを特徴とする電力調整システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のリソースが連系されている電力系統において、電力需給市場や調整力市場における経済性を考慮しながら、所定の連系点電力計画値のもとで各リソースの最適な電力指令値を決定する電力調整システムに関する。ここで、上記リソースには、電力系統との間で交流電力を授受可能であって各種の物質やエネルギーを生産する装置・回路・手段・設備が含まれる。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、風力発電設備が連系された電力系統において、風力発電設備の出力に応じて変動する連系点電力をその目標値に追従させるように、電力調整器(電力変換器)及び蓄電池を用いた水素製造器への供給電力と風力発電設備の出力との配分を管理し、または、製造した水素が供給される燃料電池の電力系統への注入出力を管理するようにした電力供給システム及びその制御方法が開示されている。
また、特許文献1には、風力発電設備の出力と連系点電力の目標値との過不足に応じて、水素製造器への供給電力の目標値、または燃料電池から電力系統への注入出力の目標値を調整することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-225273号公報([0010],[0011]、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、連系点電力が小刻みに変動する場合の対策としては、発電設備がガバナフリー制御を行うことが知られている。このガバナフリー制御では、連系点の周波数の変動に応じて発電設備の出力をほぼリアルタイムで変化させる必要があり、特許文献1に記載されているようなシステムでは、連系点電力の指令値にガバナフリー制御用の出力を重畳させた指令値に対して、蓄電池や水素製造器等の複数のリソースが分担して連系点に出力することが求められる。この場合、ガバナフリー制御用の出力は不定期かつ急激に変化することがあるため、システム全体として上記出力変化分の容量を常に確保しておく必要がある。
【0005】
しかしながら、特許文献1には、目標値に対して即応性の低い水素製造器等のリソースを有する電力調整システムにおいて、どのようにして連系点の電力指令値に追従させるかについて明確には開示されていない。
【0006】
そこで、本発明の解決課題は、応答性が異なる複数のリソースが電力系統に連系されている場合において、各種の調整力等により変動する連系点の電力指令値に応じて各リソースの電力指令値を適切に生成することにより、連系点の電力をその指令値に正確に追従させるようにした電力調整システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、電力系統との間で交流電力の授受の何れかまたは両方が可能なリソースAと、前記電力系統との間で交流電力の授受の何れかまたは両方が可能であって前記リソースAよりも応答速度が速いリソースBと、を備え、前記電力系統と前記リソースA及び前記リソースBとの連系点における電力が連系点電力指令値に追従するように前記リソースA及び前記リソースBの電力を調整する電力調整システムにおいて、
前記連系点電力指令値は、前記リソースAでは即応できない変化速度の第1電力指令値を含み、
前記リソースBには、前記連系点電力指令値と、前記リソースAの電力指令値または電力実測値と、の差である電力指令値を与え、
前記第1電力指令値が所定の範囲で採り得る全ての値に対して前記リソースBが応答できるように、前記リソースAの電力指令値を制限して前記リソースAに与えるものである。
ここで、前記第1電力指令値には、例えば、電力需給調整市場の一次調整力、ガバナフリー制御や速いデマンドレスポンスを行う場合の調整力等を含んでいても良い。
【0008】
リソースAの電力指令値を制限する方法としては、リソースAの電力指令値を、下限値が(P

+P
1max
-P
BPCSmax
)近傍の値である下限値リミッタにより制限し(ここで、P

は第2電力指令値、P
1max
は第1電力指令値の最大値、P
BPCSmax
は連系点からリソースBに電力が流入する方向のリソースBの定格容量)、あるいは、上限値が(P

+P
1min
-P
BPCSmin
)近傍の値である上限値リミッタにより制限すると良い(ここで、P
1min
は第1電力指令値の最小値、P
BPCSmin
はリソースBから連系点に電力が流出する方向のリソースBの定格容量)。
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、電力に関する符号は、連系点からリソースAまたはBに電力が流入する方向を正としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、応答性が異なるリソースA,Bに対して適切な電力指令値を生成し、リソースA,Bを各電力指令値に従って動作させることにより、電力系統と各リソースとの間で所定の電力を授受して連系点の電力を指令値通りに制御することができる。
また、ガバナフリー制御等により連系点の電力指令値が変動する場合でも、応答性の高いリソースBが即応できるようにリソースAの電力指令値を制限してリソースBの電力指令値を生成することで、リソースBが余裕を持って動作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る電力調整システムの全体構成図である。
本発明の第1実施例に係るコントローラの主要部を示すブロック図である。
本発明の第1実施例におけるリソースBの電力指令値P

の採り得る範囲を示した図である。
本発明の第2実施例に係るコントローラの主要部を示すブロック図である。
本発明の第3実施例に係るコントローラの主要部を示すブロック図である。
本発明の第3実施例におけるリソースBの電力指令値P

の採り得る範囲を示した図である。
本発明の第4実施例に係るコントローラの主要部を示すブロック図である。
本発明の第5実施例に係るコントローラの主要部を示すブロック図である。
第4実施例において、第1電力指令値が最大値である場合にリソースAに肩代わりさせる電力量の説明図である。
第5実施例において、第1電力指令値が最小値である場合にリソースAに肩代わりさせる電力量の説明図である。
本発明の第6実施例に係るコントローラの主要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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