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公開番号2024171427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088413
出願日2023-05-30
発明の名称画像形成装置および画像形成装置の制御方法
出願人シャープ株式会社
代理人個人
主分類G03G 21/14 20060101AFI20241205BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】 電子写真方式の画像形成手段を備える画像形成装置において、クリーニングブレードに掛かる機械的負荷を十分かつ確実に軽減する。
【解決手段】 本開示に係る画像形成装置(10)によれば、現像装置34へのトナー補給時やウォームアップ時などに、帯電ローラ46に帯電バイアスBcとして重畳電圧Vcが印加されるとともに、露光装置(32)による露光が行われない状態で、感光体ドラム28が回転される、空転処理が実行される。この空転処理の実行中に、まず、転写ローラ用電源64から転写ローラ62へ転写ローラ用バイアスBtとして画像形成処理時と同極性の転写電流Itが印加される、順バイアス印加処理が行われる。そして、順バイアス印加処理の後に、転写ローラ用バイアスBtとして画像形成処理時と逆極性の直流電圧Vtが印加される、クリーニング処理が行われる。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
表面に感光層を有し、駆動源によって所定方向に回転する像担持体、
前記像担持体の表面と当接し、直流に交流が重畳された電流または電圧である重畳バイアスの供給を受けて当該像担持体の表面を帯電させる帯電手段、
帯電された前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、
前記静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段、
前記像担持体の表面と直接または転写媒体を介して当接し、回転した状態で前記トナー像を当該転写媒体に転写する転写部材を有する転写手段、
前記トナー像を前記転写媒体に転写させる転写バイアスを含む複数のバイアスを選択的に前記転写部材に供給可能なバイアス電源、
前記像担持体の表面と当接し、前記転写媒体に前記トナー像が転写された後の当該像担持体の表面を清掃するクリーニングブレード、および、
前記帯電手段に前記重畳バイアスを印加させ、前記像担持体の表面を露光せずに前記像担持体を回転させた状態で画像形成に必要な準備を行う空転処理を実行可能であり、当該空転処理実行中に、前記バイアス電源から前記転写部材に前記転写バイアスと同極性の第1バイアスを印加させる第1制御処理を行う制御手段を備える、画像形成装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記制御手段は、前記空転処理が実行されているときに、前記第1制御処理の後に、前記バイアス電源から前記転写部材へ前記転写バイアスと逆極性の第2バイアスを印加させる第2制御処理を行う、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記空転処理が実行される期間である空転期間の長さが予め定められており、
前記制御手段は、前記空転期間を超過しないように前記第2制御処理を行う、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記空転処理が実行されているときに、前記第1制御処理と、前記バイアス電源から前記転写部材へ前記転写バイアスと逆極性の第2バイアスを印加させる第2制御処理とを、交互に行う、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1制御処理が行われる期間である第1制御期間の長さは、前記第2制御処理が行われる期間である第2制御期間の長さ以上であり、
前記第2制御期間の長さは、前記転写部材が1回転するのに要する期間の長さ以上であり、かつ、所定の期間の長さ未満である、請求項2から4までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記空転処理中に行う画像形成に必要な準備には、前記現像手段へのトナー補給、当該現像手段におけるトナー撹拌、前記像担持体の清掃、および、前記転写部材の清掃が含まれる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置の制御方法であって、
前記画像形成装置は、
表面に感光層を有し、駆動源によって所定方向に回転する像担持体、
前記像担持体の表面と当接し、直流に交流が重畳された電流または電圧である重畳バイアスの供給を受けて当該像担持体の表面を帯電させる帯電手段、
帯電された前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、
前記静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段、
前記像担持体の表面と直接または転写媒体を介して当接し、回転した状態で前記トナー像を当該転写媒体に転写する転写部材を有する転写手段、
前記トナー像を前記転写媒体に転写させる転写バイアスを含む複数のバイアスを選択的に前記転写部材に供給可能なバイアス電源、および、
前記像担持体の表面と当接し、前記転写媒体に前記トナー像が転写された後の当該像担持体の表面を清掃するクリーニングブレードを備え、その上で、
前記帯電手段に前記重畳バイアスを印加させ、前記像担持体の表面を露光せずに前記像担持体を回転させた状態で画像形成に必要な準備を行う空転ステップ、および、
前記空転ステップの実施中に前記バイアス電源から前記転写部材に前記転写バイアスと同極性の第1バイアスを印加させる第1制御処理を行う空転制御ステップを含む、制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関し、特に、電子写真方式の画像形成手段を備える、画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置においては、画像形成手段を構成する像担持体が回転駆動された状態で、当該像担持体の表面が帯電される。その帯電方式の1つとして、帯電ローラによる接触帯電方式がある。特に、帯電ローラに印加される帯電バイアスとして、直流電圧と交流電圧との重畳電圧が採用されることで、像担持体の表面が均一的かつ安定的に帯電されることが、知られている。ただし、このような重畳電圧が帯電バイアスとして採用されると、帯電ローラの表面と像担持体の表面との接触部分の近傍で放電が繰り返され、これに起因して、窒化酸化物などの放電生成物が発生し、この放電生成物が像担持体の表面に付着することで、当該像担持体の表面が粗面化する。すると、像担持体の表面と、当該像担持体の表面に当接して当該像担持体の表面をクリーニング(清掃)するクリーニングブレードと、の間の摩擦係数が上昇して、クリーニングブレードに掛かる機械的負荷が増大し、ひいてはクリーニングブレードが損傷(反転や欠損など)する虞がある。
【0003】
この不都合を回避するために、たとえば特許文献1に記載された技術によれば、像担持体を回転駆動させる駆動装置への出力電流値が検知され、その検知結果から駆動装置の回転軸に掛かるトルクが推定される。そして、トルクの増大が検知されると、帯電バイアスの交流電圧(ピーク間電圧値)が低減される。これにより、放電生成物の発生量が抑制され、クリーニングブレードに掛かる機械的負荷が軽減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-192568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、特許文献1に開示された技術によれば、帯電バイアスの交流電圧が低減されることで、放電生成物の発生量が抑制されるが、当該放電生成物の発生量が完全に抑制される(ゼロとなる)訳ではない。このため、特許文献1に開示された技術では、クリーニングブレードに掛かる機械的負荷を十分かつ確実に軽減することができない。
【0006】
そこで、本開示は、クリーニングブレードに掛かる機械的負荷を十分かつ確実に軽減することができる、新規な画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本開示は、画像形成装置に係る第1の開示、および、画像形成装置の制御方法に係る第2の開示を含む。
【0008】
このうちの画像形成装置に係る第1の開示は、像担持体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、バイアス電源、クリーニングブレードおよび制御手段を備える。像担持体は、その表面に感光層を有し、駆動源によって所定方向に回転する。帯電手段は、像担持体の表面と当接し、重畳バイアスの供給を受けて当該前記像担持体の表面を帯電させる。ここで言う重畳バイアスは、直流に交流が重畳された電流または電圧である。露光手段は、帯電された像担持体の表面を露光して、静電潜像を形成する。現像手段は、像担持体の表面の静電潜像を現像し、トナー像を形成する。転写手段は、転写部材を有する。この転写部材は、像担持体の表面と直接または転写媒体を介して当接し、回転した状態で当該像担持体の表面のトナー像を当該転写媒体に転写する。バイアス電源は、複数のバイアスを選択的に転写部材へ印加することが可能である。ここで言う複数のバイアスには、像担持体の表面のトナー像を転写媒体に転写させる転写バイアスが含まれる。クリーニングブレードは、像担持体の表面と当接し、転写部材にトナー像が転写された後の当該像担持体の表面をクリーニングする。そして、制御手段は、空転処理を実行可能である。空転処理とは、帯電手段に重畳バイアスを印加させ、像担持体の表面を露光せずに当該像担持体を回転させた状態で、画像形成に必要な準備を行う処理である。そして、制御手段は、空転処理の実行中に、バイアス電源から転写部材に転写バイアスと同極性の第1バイアスを印加させる第1制御処理を行う。
【0009】
なお、制御手段は、空転処理が実行されているときに、第1制御処理の後に、第2制御処理を行ってもよい。この第2制御処理においては、バイアス電源から転写部材へ転写バイアスとは逆極性の第2バイアスが印加される。
【0010】
この場合、とりわけ空転処理が実行される期間である空転期間の長さが予め定められている場合は、制御手段は、当該空転期間を超過しないように第2制御処理を行うのが、望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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