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公開番号
2024170089
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-06
出願番号
2023087056
出願日
2023-05-26
発明の名称
ターボ形ポンプ
出願人
株式会社日立インダストリアルプロダクツ
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
F04D
29/12 20060101AFI20241129BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】メカニカルシールの部分に注水をするための構成を安価に実現する。
【解決手段】ターボ形ポンプは、回転軸と、回転軸を支持する軸受と、回転軸に取り付けられた羽根車と、羽根車を囲むように設けられたケーシングと、ケーシングに設けられた吸込ノズル及び吐出ノズルを備える。また、ケーシングにおける吸込ノズル側を前記回転軸が貫通する部分に設けられ、回転軸とケーシングとの間の隙間をシールするメカニカルシールと、ケーシングに設けられ前記メカニカルシールを収容するメカニカルシール取付部と、メカニカルシール取付部におけるメカニカルシールの外周側に形成された冷却空間と、吸込ノズルから吸い込まれる吸込流体の流れの一部を取り込む吸込流体取込部と、吸込流体取込部から取り込まれた流体を前記冷却空間に導く導入流路を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
回転軸と、前記回転軸を支持する軸受と、前記回転軸に取り付けられた羽根車と、前記羽根車を囲むように設けられたケーシングと、前記ケーシングに設けられた吸込ノズル及び吐出ノズルとを備えるターボ形ポンプであって、
前記ケーシングにおける前記吸込ノズル側を前記回転軸が貫通する部分に設けられ、前記回転軸と前記ケーシングとの間の隙間をシールするメカニカルシールと、
前記ケーシングに設けられ前記メカニカルシールを収容するメカニカルシール取付部と、
前記メカニカルシール取付部における前記メカニカルシールの外周側に形成された冷却空間と、
前記吸込ノズルから吸い込まれる吸込流体の流れの一部を取り込む吸込流体取込部と、
前記吸込流体取込部から取り込まれた流体を前記冷却空間に導く導入流路と、
を備えることを特徴とするターボ形ポンプ。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のターボ形ポンプであって、
前記吸込流体取込部は、前記ケーシングにおける吸込流路の壁面に設けられていることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項3】
請求項2に記載のターボ形ポンプであって、
前記吸込流体取込部は、前記ケーシングにおける吸込流路の壁面に設けられた突起部で構成され、前記突起部は前記導入流路に隣接する下流側に配置されていることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項4】
請求項3に記載のターボ形ポンプであって、
前記突起部は前記吸込流路の壁面から吸込流路側に突出して形成され、前記突起部は吸込流体の流れの上流側に向いた方向に凹形状に形成されていることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項5】
請求項4に記載のターボ形ポンプであって、
前記突起部は吸込流体の流れの上流側に向いた三日月状に形成されていることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項6】
請求項5に記載のターボ形ポンプであって、
前記突起部は、前記吸込流路壁面に機械加工により形成するか、または三日月状の部品を前記吸込流路壁面に溶接して設けることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項7】
請求項4に記載のターボ形ポンプであって、
前記突起部は吸込流体の流れの上流側に向いた半円形状、V字形状またはU字形状の何れかの形状に構成されていることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項8】
請求項1に記載のターボ形ポンプであって、
前記吸込ノズルから流入する吸込流体が流れる吸込流路と前記冷却空間の上部とを連通するエア抜き穴が設けられ、前記吸込流体取込部は前記エア抜き穴に隣接する下流側に配置して、前記エア抜き穴を前記導入流路として利用することを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項9】
請求項8に記載のターボ形ポンプであって、
前記吸込ノズルから流入する吸込流体が流れる吸込流路と前記冷却空間とを連通し前記エア抜き穴とは異なる別の導入流路を設け、
前記吸込流体取込部は、前記エア抜き穴と前記エア抜き穴とは異なる別の前記導入流路のそれぞれに対して設けられ、
前記導入流路は、前記エア抜き穴と、前記エア抜き穴とは異なる別の前記導入流路により構成されていることを特徴とするターボ形ポンプ。
【請求項10】
請求項2に記載のターボ形ポンプであって、
前記吸込流体取込部は、前記ケーシングにおける吸込流路の壁面に設けられた凹み形状部で構成され、
前記凹み形状部は、前記導入流路から上流側に設けられ且つ前記導入流路に向かって次第に深くなる形状に構成されていることを特徴とするターボ形ポンプ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はケーシングにおける回転軸の貫通部にメカニカルシールを備えているターボ形ポンプに関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ケーシングにおける回転軸の貫通部にメカニカルシールを備えている従来のターボ形ポンプ(例えば、遠心ポンプなど)としては、実開昭58-2392号公報(特許文献1)に記載のものなどがある。この特許文献1のものには、メカニカルシールにおける摺動部材の冷却及びメカニカルシールの部分の清浄のために、ポンプの高圧側(吐出側)の流体(水など)を、配管を介してメカニカルシールの部分に注水する構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭58-2392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メカニカルシールを構成する摺動部材の冷却及び清浄のためには、メカニカルシールの摺動部材周辺の流体に流れが生じていないと十分な効果を発揮できない。このため、特許文献1のものでは、低圧側の圧力に近い軸貫通部に設けたメカニカルシールの部分に、高圧側の流体を注水することにより強制的に流れを生じさせている。
【0005】
しかし、高圧側の流体を低圧側のメカニカルシールの部分に導くためには配管を設置する必要があり、また配管からメカニカルシールの部分に流体を導入するための冷却流体導入穴をケーシングに設ける必要があった。このため、製作工数が掛かり設備コストも高くなる課題があった。
【0006】
本発明の目的は、メカニカルシールの部分に注水をするための構成を安価に実現することのできるターボ形ポンプを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、回転軸と、前記回転軸を支持する軸受と、前記回転軸に取り付けられた羽根車と、前記羽根車を囲むように設けられたケーシングと、前記ケーシングに設けられた吸込ノズル及び吐出ノズルとを備えるターボ形ポンプであって、前記ケーシングにおける前記吸込ノズル側を前記回転軸が貫通する部分に設けられ、前記回転軸と前記ケーシングとの間の隙間をシールするメカニカルシールと、前記ケーシングに設けられ前記メカニカルシールを収容するメカニカルシール取付部と、前記メカニカルシール取付部における前記メカニカルシールの外周側に形成された冷却空間と、前記吸込ノズルから吸い込まれる吸込流体の流れの一部を取り込む吸込流体取込部と、前記吸込流体取込部から取り込まれた流体を前記冷却空間に導く導入流路と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メカニカルシールの部分へ注水をするための構成を安価に実現することができるターボ形ポンプを得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のターボ形ポンプの実施例1を示す縦断面図である。
図1のメカニカルシールの部分を拡大して示す要部拡大図である。
図2の吸込流体取込部周辺をA方向から見た要部拡大図である。
一般的なターボ形ポンプの例を示す縦断面図である。
図4のメカニカルシールの部分を拡大して示す要部拡大図である。
本発明のターボ形ポンプの実施例2を示す図で、図2に相当する図である。
図6の吸込流体取込部周辺をA方向から見た要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のターボ形ポンプの実施例を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)
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