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公開番号2024168989
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023086147
出願日2023-05-25
発明の名称転動案内装置
出願人THK株式会社
代理人弁理士法人海田国際特許事務所
主分類F16C 29/04 20060101AFI20241128BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】転動体の転動体転動面に対して潤滑剤を塗布する機構を改良する。
【解決手段】転動案内装置10を構成する移動部材21の長手方向の端部には、板状のエンドプレート51と、エンドプレート51の外方面側に取り付けられた給脂ニップル52と、エンドプレート51の内方面側に取り付けられた潤滑剤タンク55と、が設置され、潤滑剤タンク55は、常には転動体31との間に隙間を有しており、使用者が給脂ガンを給脂ニップル52に押し付けて潤滑剤封入を行うときには、給脂ガンの押付力によってエンドプレート51が弾性変形することで潤滑剤タンク55と転動体31とが隙間なく接触した状態となって転動体31に対する潤滑剤の塗布が行われる。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向に延びる長尺の部材であって、外部部材との取付基準となる取付面部と、当該取付面部の両端のそれぞれから一方に向けて立設される一対の壁部と、によって形成される軌道部材と、
前記軌道部材の長手方向に沿って往復移動可能に設置される移動部材と、
前記軌道部材と前記移動部材の間であって、前記軌道部材を形成する前記取付面部と前記一対の壁部とで囲まれた空間の内部に転動自在に配置されることで、前記軌道部材に対する前記移動部材の相対的な往復移動を案内する複数の転動体と、
を備え、
前記一対の壁部の対向した壁面のそれぞれには、前記転動体の転動体外周面と接触する転動体転動面が形成される転動案内装置において、
前記移動部材の長手方向の端部には、
板状のエンドプレートと、
前記エンドプレートの外方面側に取り付けられた給脂ニップルと、
前記エンドプレートの内方面側に取り付けられた潤滑剤タンクと、
が設置され、
前記潤滑剤タンクは、常には前記転動体との間に隙間を有しており、
使用者が給脂ガンを前記給脂ニップルに押し付けて潤滑剤封入を行うときには、前記給脂ガンの押付力によって前記エンドプレートが弾性変形することで前記潤滑剤タンクと前記転動体とが隙間なく接触した状態となって前記転動体に対する潤滑剤の塗布が行われることを特徴とする転動案内装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
請求項1に記載の転動案内装置において、
前記潤滑剤タンクは、前記転動体と接触したときに、前記転動体との間で潤滑剤溜りを形成する溝形状部を有していることを特徴とする転動案内装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の転動案内装置において、
前記エンドプレートは、前記移動部材の長手方向の端部との設置箇所に対して、弾性変形のための変形用隙間を有した状態で固定されていることを特徴とする転動案内装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の転動案内装置において、
前記エンドプレートは、外表面に弾性変形のための変形用溝を有していることを特徴とする転動案内装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転動案内装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
テーブル等の移動体の直線運動や曲線運動を案内するための機械要素として、案内部分にホイール、ボール、ローラ等の転動体を介在させた転動案内装置は、軽快な動きが得られるので、ロボット、工作機械、半導体・液晶製造装置、医療機器、開閉装置等、様々な分野で利用されている。
【0003】
この種の転動案内装置を使用する際には、良好な潤滑、すなわち、転動体と転動体転動面の間に油脂の膜を作り、金属と金属が直接接触するのを防ぐ必要がある。無給脂のままで使用すると、転動体および転動体転動面の摩耗が増加し、早期寿命の原因となるからである。
【0004】
転動案内装置の潤滑剤給脂方法には種々の方式が存在するが、例えば、転動案内装置の移動部材に取り付けられた給脂ニップルを経由して給脂が行われるものがある。一般的には、移動部材の長手方向の両端面に取り付けられるエンドプレートに対して給脂ニップルが取り付けられるとともに、この給脂ニップルと転動体循環経路とを繋げる潤滑剤供給経路が移動部材の内部および移動部材の端面と接触する側に形成されており、給脂ニップルに対してオイルやグリース等の潤滑剤を給脂すると、潤滑剤供給経路を介して潤滑剤が転動体に塗布される。そのような転動案内装置を開示する先行技術文献として、例えば、下記特許文献1等が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-207469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上掲した特許文献1に代表される従来技術に係る転動案内装置の給脂構造は、グリース等の潤滑剤を転動体の転動体転動面に塗布する際に給脂ニップルから複雑な経路を通じて潤滑剤を給脂する構造を採用しているので、構成部品の構造が複雑化し、金型製作の費用や潤滑剤が部品間で漏れたりするなど、コスト面や運用面での課題が存在していた。
【0007】
また、従来技術では、転動体の適切な部位に適切な量の潤滑剤を塗布することが難しいので、例えば、転動体転動面に必要な潤滑剤が塗布されなかった場合には、摺動抵抗に大きな影響を与えてしまい、転動案内装置の装置寿命に悪影響を及ぼすことが考えられる。逆に、転動体転動面に必要以上の潤滑剤が塗布されてしまった場合には、環境悪化や運用コストの増加などの悪影響も発生する。
【0008】
本発明は、上述した従来技術に存在する課題に鑑みて成されたものであって、転動案内装置を構成する転動体の転動体転動面に対して潤滑剤を塗布するための構成部品の構造を簡略化することで製造コストを低減し、また、転動体の適切な部位に適切な量の潤滑剤を塗布することで転動案内装置の安定した稼働状態を維持し、さらに、塗布する潤滑剤の無駄をなくすことで環境面と運用コスト面に優れた転動案内装置を実現することを発明の目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る転動案内装置は、長手方向に延びる長尺の部材であって、外部部材との取付基準となる取付面部と、当該取付面部の両端のそれぞれから一方に向けて立設される一対の壁部と、によって形成される軌道部材と、前記軌道部材の長手方向に沿って往復移動可能に設置される移動部材と、前記軌道部材と前記移動部材の間であって、前記軌道部材を形成する前記取付面部と前記一対の壁部とで囲まれた空間の内部に転動自在に配置されることで、前記軌道部材に対する前記移動部材の相対的な往復移動を案内する複数の転動体と、を備え、前記一対の壁部の対向した壁面のそれぞれには、前記転動体の転動体外周面と接触する転動体転動面が形成される転動案内装置であって、前記移動部材の長手方向の端部には、板状のエンドプレートと、前記エンドプレートの外方面側に取り付けられた給脂ニップルと、前記エンドプレートの内方面側に取り付けられた潤滑剤タンクと、が設置され、前記潤滑剤タンクは、常には前記転動体との間に隙間を有しており、使用者が給脂ガンを前記給脂ニップルに押し付けて潤滑剤封入を行うときには、前記給脂ガンの押付力によって前記エンドプレートが弾性変形することで前記潤滑剤タンクと前記転動体とが隙間なく接触した状態となって前記転動体に対する潤滑剤の塗布が行われることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、転動案内装置を構成する転動体の転動体転動面に対して潤滑剤を塗布するための構成部品の構造を簡略化することで製造コストを低減することができ、また、転動体の適切な部位に適切な量の潤滑剤を塗布することで転動案内装置の安定した稼働状態を維持することができ、さらに、塗布する潤滑剤の無駄をなくすことで環境面と運用コスト面に優れた転動案内装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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