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公開番号2024168636
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085478
出願日2023-05-24
発明の名称低温地上式タンク、低温地上式タンクの構築方法
出願人株式会社IHIプラント,株式会社IHI
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F17C 3/04 20060101AFI20241128BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】屋根の保冷を容易に行え、低温ガスパージを容易に行える低温地上式タンク、低温地上式タンクの構築方法を提供する。
【解決手段】低温地上式タンク1は、円筒状に形成されたコンクリート製の側壁と、側壁の径方向内側に設けられ、低温液の貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンと、側壁に固定され、貯蔵空間の上方を覆う屋根40と、を備え、屋根40の外面40aに、保冷構造体50が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
円筒状に形成されたコンクリート製の側壁と、
前記側壁の径方向内側に設けられ、低温液の貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンと、
前記側壁に固定され、前記貯蔵空間の上方を覆う屋根と、を備え、
前記屋根の外面に、保冷構造体が設けられている、
低温地上式タンク。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記保冷構造体は、
前記屋根の外面に固定された複数の成形断熱材と、
前記複数の成形断熱材の間に充填された発泡材と、を備える、
請求項1に記載の低温地上式タンク。
【請求項3】
前記保冷構造体は、
前記複数の成形断熱材を覆う防湿シートと、
前記防湿シートと共に前記複数の成形断熱材を前記屋根の外面に固定する鋼帯と、を備える、
請求項2に記載の低温地上式タンク。
【請求項4】
前記保冷構造体は、
前記鋼帯と共に前記防湿シートの外面を覆う複数のメッキ鉄板を備える、
請求項3に記載の低温地上式タンク。
【請求項5】
前記保冷構造体は、
前記屋根の外面に立設する複数のサポート材と、
前記複数のサポート材に支持され、前記屋根の周方向に延びる多重環状に配置された複数のパイプ材と、を備え、
前記鋼帯は、前記屋根の径方向において隣り合う前記パイプ材の間に架設されている、
請求項3または4に記載の低温地上式タンク。
【請求項6】
前記低温液は、液体アンモニアである、
請求項1~4のいずれか一項に記載の低温地上式タンク。
【請求項7】
コンクリート製の側壁を円筒状に形成し、
前記側壁の径方向内側に、低温液の貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンを形成し、
前記貯蔵空間の上方を覆う屋根を前記側壁に固定し、
前記屋根の外面に、保冷構造体を設ける、
低温地上式タンクの構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低温地上式タンク、低温地上式タンクの構築方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)、液体窒素などの低温液を貯蔵する低温地上式タンクが開示されている。この低温タンクは、金属製の球面屋根付きで平底円筒形の内槽と、コンクリート製の側壁及び当該側壁に固定された金属製球面屋根からなる外槽との二重殻構造となっており、内槽と外槽の間に粒状パーライト等の保冷材や、冷熱抵抗緩和材を充填して構成されている。
また、低温地下式タンクでは、側部及び底部に関しては低温地上式タンクと同様に二重構造となっているため、同様に内槽と外槽の間に保冷材を充填している。しかし屋根は一重となっているため、球面状の屋根の内面に保冷材を固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-267099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような低温地下式タンクでは、内槽と外槽との間だけでなく、屋根も保冷する必要がある。図6は、従来の低温地下式タンク100の屋根140の保冷構造を示す図である。図6に示すように、従来では、屋根140の内面140bに保冷構造体150を固定していた。しかしながら、屋根140の内面140bには、屋根140を支える鉄骨部材142(凸部)があり、その鉄骨部材142を含めて保冷を行わなければならなかった。また、屋根140の内面140bの保冷は、施工時に作業員が上向きになるので、施工が難しい、という問題がある。
また、これらの保冷材は、工場にて直方体に成形されたものを、現場で屋根の内面に固定する構造となっているが、この成形保冷材の相互の目地部には、柔軟性のある別の保冷材を充填している。この充填された保冷材は、密なものとなっていないので、低温ガスを貯蔵する間にこの充填された保冷材の中に低温ガスが入り込んでしまう。一方、低温地下式タンクの開放検査時には、低温ガスをパージする必要があるが、この目地部に入り込んだ低温ガスを完全にパージするのは非常に困難である。
このような低温地下式タンクの屋根構造を、低温地上式タンクの屋根構造に適用する場合、同様の問題が生じ得る。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、屋根の保冷を容易に行え、低温ガスパージを容易に行える低温地上式タンク、低温地上式タンクの構築方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る低温地上式タンクは、円筒状に形成されたコンクリート製の側壁と、前記側壁の径方向内側に設けられ、低温液の貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンと、前記側壁に固定され、前記貯蔵空間の上方を覆う屋根と、を備え、前記屋根の外面に、保冷構造体が設けられている。
【0007】
また、本発明の第2の態様では、第1の態様の低温地上式タンクにおいて、前記保冷構造体は、前記屋根の外面に固定された複数の成形断熱材と、前記複数の成形断熱材の間に充填された発泡材と、を備えてもよい。
【0008】
また、本発明の第3の態様では、第2の態様の低温地上式タンクにおいて、前記保冷構造体は、前記複数の成形断熱材を覆う防湿シートと、前記防湿シートと共に前記複数の成形断熱材を前記屋根の外面に固定する鋼帯と、を備えてもよい。
【0009】
また、本発明の第4の態様では、第3の態様の低温地上式タンクにおいて、前記保冷構造体は、前記鋼帯と共に前記防湿シートの外面を覆う複数のメッキ鉄板を備えてもよい。
【0010】
また、本発明の第5の態様では、第3または第4の態様の低温地上式タンクにおいて、前記保冷構造体は、前記屋根の外面に立設する複数のサポート材と、前記複数のサポート材に支持され、前記屋根の周方向に延びる多重環状に配置された複数のパイプ材と、を備え、前記鋼帯は、前記屋根の径方向において隣り合う前記パイプ材の間に架設されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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