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公開番号2024168487
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085208
出願日2023-05-24
発明の名称スクロール型圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人弁理士法人ぱてな
主分類F04C 18/02 20060101AFI20241128BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】高い静粛性を発揮するとともに信頼性に優れたスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明のスクロール型圧縮機は、ハウジング6、駆動機構10、第1スクロール30及び第2スクロール40を備えている。第1スクロール30及び第2スクロール40は、冷媒を圧縮する圧縮室12を形成している。第1スクロール30にはケース15が固定されている。ケース15には吐出室16が形成されている。吐出室16は圧縮室12と連通しており、圧縮室12で圧縮された冷媒が吐出される。また、ケース15は、ハウジング6内で回転可能に軸受14を介してハウジング6に支持されている。吐出室16は、軸受14の外径よりも大径に形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ハウジング、駆動機構、第1スクロール及び第2スクロールを備え、
前記駆動機構、前記第1スクロール及び前記第2スクロールは前記ハウジング内に収容され、
前記第1スクロールと前記第2スクロールとによって、冷媒を圧縮する圧縮室が形成されるスクロール型圧縮機であって、
前記第1スクロール、前記第2スクロール及び前記駆動機構の少なくとも一つには、内部に前記圧縮室と連通して前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される吐出室が形成されたケースが固定され、
前記ケースは、前記ハウジング内で回転可能に軸受を介して前記ハウジングに支持され、
前記吐出室は、前記軸受の外径よりも大径に形成されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記吐出室には、前記圧縮室で圧縮された冷媒とともに潤滑油が吐出され、
前記ケースには、前記ハウジング内において前記吐出室よりも低圧となる個所に対し、前記ケース内の前記潤滑油を還流させる還流路が形成されている請求項1記載のスクロール型圧縮機。
【請求項3】
前記第1スクロールは、前記駆動機構によって駆動軸心周りに回転駆動され、
前記第2スクロールは、前記第1スクロールに対して偏心しつつ従動軸心周りで前記第1スクロール及び従動機構によって回転従動され、
前記ケースは、前記第1スクロールに固定されている請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機。
【請求項4】
前記駆動機構は、前記ハウジング内に固定されたステータと、筒状に形成されて前記ステータ内で回転可能なロータとを有し、
前記ケースは、前記ロータの内側に配置されている請求項3記載のスクロール型圧縮機。
【請求項5】
前記第1スクロールは、前記駆動機構によって駆動軸心周りに回転駆動され、
前記第2スクロールは、前記第1スクロールに対して偏心しつつ従動軸心周りで前記第1スクロール及び従動機構によって回転従動され、
前記駆動機構は、前記ハウジング内に固定されたステータと、筒状に形成されて前記ステータ内で回転可能なロータとを有し、
前記第1スクロールは前記ロータの内側に配置され、
前記ケースは、前記第1スクロールに固定されている請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機。
【請求項6】
前記駆動機構は、前記ハウジングに固定されたステータと、筒状に形成されて前記ステータ内で回転可能なロータと、前記ロータに固定されて前記ロータとともに回転可能な駆動軸とを有し、
前記第1スクロールは前記ハウジングに固定され、
前記第2スクロールは前記駆動軸の一端と接続され、前記駆動軸の回転によって前記第1スクロールに対して相対的に公転し、
前記ケースは前記駆動軸の他端に固定され、
前記駆動軸の内部には、前記一端から前記他端まで延びて前記圧縮室と前記吐出室とを連通させる軸路が形成されている請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はスクロール型圧縮機に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来のスクロール型圧縮機(以下、単に圧縮機という。)が開示されている。この圧縮機は、ハウジング、駆動機構、第1スクロール、第2スクロール及び従動機構を備えている。駆動機構及び第1スクロールはハウジング内に収容されている。また、ハウジングには、第1スクロールに向かって突出するボスが形成されている。ボスの内部には支持孔が形成されている。
【0003】
第1スクロールには駆動軸が形成されている。駆動軸は円筒状をなしており、内部にボスを収容している。駆動軸とボスとの間、より具体的には、駆動軸の内周面とボスの外周面との間には軸受が設けられている。また、駆動軸は外周面が駆動機構に固定されている。こうして、第1スクロールは、ハウジング内において駆動機構と固定されているとともに、軸受を介してボスに駆動軸心周りで回転可能に支持されている。
【0004】
第2スクロールは第1スクロール内に収容されている。これにより、第2スクロールは第1スクロールとの間に圧縮室を形成している。また、第2スクロールには、ボスに向かって突出する従動軸が形成されている。従動軸は支持孔に挿通されている。これにより、第2スクロールは、第1スクロール内に収容された状態でボスに従動軸心周りで回転可能に支持されている。また、従動軸の内部には吐出室が形成されている。吐出室は圧縮室と連通している。従動機構は第1スクロールと第2スクロールとの間に配置されている。
【0005】
この圧縮機では、第1スクロールが駆動機構によって駆動軸心周りに回転駆動され、従動スクロールが第1スクロール及び従動機構によって従動軸心周りで回転従動される。これにより、回転駆動する第1スクロールと回転従動する第2スクロールとによって圧縮室の容積が変化する。こうして、この圧縮機では、圧縮室内に冷媒が圧縮室内に吸入されつつ圧縮される。そして、圧縮室で圧縮された冷媒は吐出室に吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平2-227575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の圧縮機では、作動時における高い静粛性が求められる。しかし、上記従来の圧縮機では、第2スクロールの従動軸の内部に吐出室が形成されているため、吐出室の容積を十分に確保することができない。これにより、この圧縮機では、圧縮室から吐出室に冷媒が吐出された際の吐出脈動を十分に低減させることができず、静粛性を向上させることが難しい。
【0008】
そこで、この圧縮機において、吐出室を大径化させて吐出室の容積を確保することが考えられるものの、この場合には、吐出室の大径化に伴って従動軸も大径化させる必要がある。また、この圧縮機では、従動軸の大径化に応じてボスの支持孔、ひいてはボスを大径化する必要がある。さらに、ボスの大径化によって軸受及び第1スクロールの駆動軸も大径化する必要がある。しかしながら、軸受を大径化すると、第1スクロールの高速回転時に軸受が駆動軸を十分に支持し得なくなる。このため、圧縮機の信頼性が損なわれてしまう。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、高い静粛性を発揮するとともに信頼性に優れたスクロール型圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のスクロール型圧縮機は、ハウジング、駆動機構、第1スクロール及び第2スクロールを備え、
前記駆動機構、前記第1スクロール及び前記第2スクロールは前記ハウジング内に収容され、
前記第1スクロールと前記第2スクロールとによって、冷媒を圧縮する圧縮室が形成されるスクロール型圧縮機であって、
前記第1スクロール、前記第2スクロール及び前記駆動機構の少なくとも一つには、内部に前記圧縮室と連通して前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される吐出室が形成されたケースが固定され、
前記ケースは、前記ハウジング内で回転可能に軸受を介して前記ハウジングに支持され、
前記吐出室は、前記軸受の外径よりも大径に形成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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