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公開番号
2024168485
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023085205
出願日
2023-05-24
発明の名称
両回転式スクロール型圧縮機
出願人
株式会社豊田自動織機
代理人
弁理士法人ぱてな
主分類
F04C
18/02 20060101AFI20241128BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】信頼性に優れた両回転式スクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明の両回転式スクロール型圧縮機1は、ハウジング6、駆動機構10、駆動スクロール30、従動スクロール40及び従動機構20を備えている。ハウジング6には、ハウジング6の外部から潤滑油18を含む冷媒が吸入される吸入室65が形成されている。また、吸入室65には、アキュムレータ15が収容されている。アキュムレータ15は吸入室65と連通しており、吸入室65内の冷媒を吸入して気体冷媒と液冷媒とに気液分離する。また、アキュムレータ15は、吸入室65内で回転可能に駆動スクロール30に固定されている。駆動スクロール30には、アキュムレータ15内に連通し、アキュムレータ15内の気体冷媒を圧縮室12に吸入させる吸入路35aが形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ハウジング、駆動機構、駆動スクロール、従動スクロール及び従動機構を備え、
前記ハウジングには、前記駆動スクロール及び前記従動スクロールが収容されるとともに前記ハウジングの外部から潤滑油を含む冷媒が吸入される吸入室が形成され、
前記駆動スクロールは、前記駆動機構によって駆動軸心周りに回転駆動され、
前記従動スクロールは、前記駆動スクロールに対して偏心しつつ従動軸心周りで前記駆動スクロール及び前記従動機構によって回転従動され、
前記駆動スクロールと前記従動スクロールとによって冷媒を圧縮する圧縮室が形成される両回転式スクロール型圧縮機であって、
前記吸入室には、前記吸入室と連通し、前記吸入室内の冷媒を吸入しつつ気体冷媒と前記潤滑油を含む液冷媒とに気液分離可能なアキュムレータが収容され、
前記アキュムレータは、前記吸入室内で回転可能に前記駆動スクロール又は前記従動スクロールに固定され、
前記駆動スクロール及び前記従動スクロールの少なくとも一方には、前記アキュムレータ内に連通し、前記アキュムレータ内の気体冷媒を前記圧縮室に吸入させる吸入路が形成されていることを特徴とする両回転式スクロール型圧縮機。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記ハウジングには、前記吸入室内に突出し、前記アキュムレータを回転可能に支持する支持部が設けられ、
前記支持部には、前記吸入室内の前記潤滑油を前記アキュムレータ内に流通させる還流路が形成されている請求項1記載の両回転式スクロール型圧縮機。
【請求項3】
前記駆動スクロール及び前記従動スクロールの少なくとも一方には、前記アキュムレータ内の前記潤滑油を前記圧縮室に供給する供給路が形成され、
前記供給路は、前記吸入路よりも前記駆動スクロール及び前記従動スクロールの径方向の外側で前記アキュムレータ内に連通している請求項1又は2記載の両回転式スクロール型圧縮機。
【請求項4】
前記駆動機構は、前記吸入室内に収容されつつ前記ハウジングに固定されたステータと、筒状に形成されて前記ステータ内で回転可能なロータとを有し、
前記アキュムレータは、前記駆動スクロールに固定されているとともに前記ロータの内側に配置されている請求項1又は2記載の両回転式スクロール型圧縮機。
【請求項5】
前記駆動機構は、前記吸入室内に収容されつつ前記ハウジングに固定されたステータと、筒状に形成されて前記ステータ内で回転可能なロータとを有し、
前記駆動スクロールは前記ロータの内側に配置され、
前記アキュムレータは、前記駆動スクロールに固定されている請求項1又は2記載の両回転式スクロール型圧縮機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は両回転式スクロール型圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の両回転式スクロール型圧縮機(以下、単に圧縮機という。)が開示されている。この圧縮機は、ハウジング、駆動機構、駆動スクロール、従動スクロール及び従動機構を備えている。ハウジングには主フレームが設けられており、この主フレームによって、ハウジング内にはスクロール室と低圧室とが区画されている。スクロール室内には、駆動スクロール、従動スクロール及び従動機構が収容されている。低圧室内には駆動機構が収容されている。また、主フレームには、低圧室とスクロール室とを連通する吸入路が形成されている。さらに、ハウジングには、低圧室とハウジングの外部とを連通させる吸入管が設けられている。
【0003】
駆動スクロールと従動スクロールとは、スクロール室内で対向して配置されている。これにより、駆動スクロールと従動スクロールとは、双方の間に圧縮室を形成している。また、駆動スクロールは駆動軸を有している。駆動軸は主フレームに回転可能に支持されつつ低圧室内に延びており、駆動機構に固定されている。従動機構は駆動スクロールと従動スクロールとの間に配置されている。
【0004】
この圧縮機では、駆動スクロールが駆動機構によって駆動軸心周りに回転駆動され、従動スクロールが駆動スクロール及び従動機構によって従動軸心周りで回転従動される。また、吸入管を通じてハウジングの外部から低圧室内に冷媒が吸入され、さらに、この冷媒は吸入路によってスクロール室内に吸入される。そして、この圧縮機では、回転駆動する駆動スクロールと回転従動する従動スクロールとによって圧縮室の容積が変化することにより、スクロール室内の冷媒が圧縮室内に吸入されて圧縮される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平4-76287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この種の圧縮機は、熱交換器等を有する空調装置に用いられ得る。ここで、このような空調装置では、例えば冷房運転から暖房運転への運転状態の切り替え等を行った際に、熱交換器等に貯留された液冷媒が気相の冷媒である気体冷媒とともにハウジング内に吸入されることが懸念される。そして、このような液冷媒が圧縮室に吸入されることで液圧縮が生じた場合、駆動スクロール及び従動スクロールが損傷するおそれがあることから、圧縮機の信頼性が損なわれる。
【0007】
そこで、上記従来の圧縮機にアキュムレータを設けて冷媒を気体冷媒と液冷媒とに気液分離させ、気体冷媒については低圧室から圧縮室に吸入させる一方、液冷媒が圧縮室に吸入されることを防止することが考えられる。
【0008】
しかし、気液分離によってアキュムレータ内に液冷媒が多く貯留された場合、この液冷媒は、アキュムレータに吸入された気体冷媒によってアキュムレータ内で撥ね上げられてしまう。これにより、アキュムレータでの気液分離が不十分となり、アキュムレータ内の液冷媒の一部が気体冷媒とともに低圧室、ひいては圧縮室に吸入されるおそれがある。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、信頼性に優れた両回転式スクロール型圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の両回転式スクロール型圧縮機は、ハウジング、駆動機構、駆動スクロール、従動スクロール及び従動機構を備え、
前記ハウジングには、前記駆動スクロール及び前記従動スクロールが収容されるとともに前記ハウジングの外部から潤滑油を含む冷媒が吸入される吸入室が形成され、
前記駆動スクロールは、前記駆動機構によって駆動軸心周りに回転駆動され、
前記従動スクロールは、前記駆動スクロールに対して偏心しつつ従動軸心周りで前記駆動スクロール及び前記従動機構によって回転従動され、
前記駆動スクロールと前記従動スクロールとによって冷媒を圧縮する圧縮室が形成される両回転式スクロール型圧縮機であって、
前記吸入室には、前記吸入室と連通し、前記吸入室内の冷媒を吸入しつつ気体冷媒と前記潤滑油を含む液冷媒とに気液分離可能なアキュムレータが収容され、
前記アキュムレータは、前記吸入室内で回転可能に前記駆動スクロール又は前記従動スクロールに固定され、
前記駆動スクロール及び前記従動スクロールの少なくとも一方には、前記アキュムレータ内に連通し、前記アキュムレータ内の気体冷媒を前記圧縮室に吸入させる吸入路が形成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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