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公開番号2024168127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023084560
出願日2023-05-23
発明の名称タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C08L 9/00 20060101AFI20241128BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高荷重時における耐チッピング性能を改善できるタイヤ用ゴム組成物及びタイヤを提供する。
【解決手段】本発明は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含むゴム成分と、補強用充填剤とを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量/前記ゴム組成物中の総スチレン量>10であり、前記イソプレン系ゴムの含有量>前記補強用充填剤の含有量>前記ブタジエンゴムの含有量+前記スチレンブタジエンゴムの含有量であるタイヤ用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含むゴム成分と、補強用充填剤とを含有し、
前記イソプレン系ゴムの含有量／前記ゴム組成物中の総スチレン量＞１０であり、
前記イソプレン系ゴムの含有量＞前記補強用充填剤の含有量＞前記ブタジエンゴムの含有量＋前記スチレンブタジエンゴムの含有量であるタイヤ用ゴム組成物。
続きを表示（約 520 文字）【請求項２】
前記ゴム組成物１００質量部に対する前記補強用充填剤の含有量が６５質量部以下である請求項１記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項３】
前記ゴム成分中の総スチレン量＞酸化亜鉛の含有量である請求項１又は２記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項４】
前記補強用充填剤を２種以上含有する請求項１又は２記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項５】
前記補強用充填剤がセチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積１３０ｍ
２
／ｇ以上のカーボンブラックを含む請求項１又は２記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項６】
前記補強用充填剤がシリカを含む請求項１又は２記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項７】
前記シリカの平均粒子径が１６ｎｍ以下である請求項６記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項８】
樹脂を含有する請求項１又は２記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項９】
加硫ゴム粒子を含有する請求項１又は２記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項１０】
請求項１又は２記載のゴム組成物を用いたタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びタイヤに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
これまで、耐チッピング性能を改善する手法が種々検討されている（例えば、特許文献１参照）。しかしながら、近年では、耐チッピング性能の更なる改善が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－２５６６３０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、前記課題を解決し、高荷重時における耐チッピング性能を改善できるタイヤ用ゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含むゴム成分と、補強用充填剤とを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量／前記ゴム組成物中の総スチレン量＞１０であり、前記イソプレン系ゴムの含有量＞前記補強用充填剤の含有量＞前記ブタジエンゴムの含有量＋前記スチレンブタジエンゴムの含有量であるタイヤ用ゴム組成物に関する。
【発明の効果】
【０００６】
本発明は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含むゴム成分と、補強用充填剤とを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量／前記ゴム組成物中の総スチレン量＞１０であり、前記イソプレン系ゴムの含有量＞前記補強用充填剤の含有量＞前記ブタジエンゴムの含有量＋前記スチレンブタジエンゴムの含有量であるタイヤ用ゴム組成物であるので、高荷重時における耐チッピング性能が良好となる。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含むゴム成分と、補強用充填剤とを含有し、前記イソプレン系ゴムの含有量／前記ゴム組成物中の総スチレン量＞１０であり、前記イソプレン系ゴムの含有量＞前記補強用充填剤の含有量＞前記ブタジエンゴムの含有量＋前記スチレンブタジエンゴムの含有量である。
【０００８】
上記ゴム組成物で前述の効果が得られる理由は、以下のように推察される。
ゴム成分としてイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含むことで、ゴム成分内にミクロな相分離構造が生じ、その界面において外部からの衝撃を吸収しやすくなる。
スチレンブタジエンゴムを含むことで、スチレン由来のドメインが生じ、このドメインにおいても衝撃を吸収しやすくなるが、スチレンドメインは周りのジエン系成分に比べて硬いドメインとなる。そのため、イソプレン系ゴムの含有量とゴム成分中の総スチレン量を上記の関係とすることで、イソプレン系ゴムのネットワークにより、スチレンドメインを起点とする破壊を抑制しつつ、外部からの衝撃を吸収しやすくなる。
さらに、補強用充填剤を上記の関係で配合することにより、イソプレン系ゴム相にも補強用充填剤が分配されやすくなり、上記のスチレンドメイン由来の破壊を更に抑制しやすくなる。
以上の作用により、系内の相分離構造及びスチレンドメインで衝撃を吸収しやすくなり、かつ、補強用充填剤で補強されたイソプレン系ゴムがスチレンドメインの周囲も補強することができるため、高荷重時においても破壊が抑制され、耐チッピング性が向上すると考えられる。
【０００９】
上記ゴム組成物は、ゴム成分を含有する。
ここで、ゴム成分は、架橋に寄与する成分であり、一般的に、重量平均分子量（Ｍｗ）が１万以上のものである。
【００１０】
ゴム成分の重量平均分子量は、好ましくは５万以上、より好ましくは１５万以上、更に好ましくは２０万以上であり、また、好ましくは２００万以下、より好ましくは１５０万以下、更に好ましくは１００万以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
（【００１１】以降は省略されています）

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