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公開番号2024167565
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-04
出願番号2023083734
出願日2023-05-22
発明の名称圧着端子及び端子付き電線
出願人矢崎総業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01R 4/18 20060101AFI20241127BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】圧着端子において露出する導体を、防食材が覆う構成を有する端子付き電線において、防食材と圧着端子との密着性に優れ、かつ、導体に対する防食性能を向上し得る端子付き電線を提供する。
【解決手段】絶縁性を有する絶縁被覆によって導電性を有する導体を被覆した電線と、絶縁被覆の端部から露出する導体を圧着する導体圧着部、絶縁被覆を加締める被覆加締部、及び導体圧着部と被覆加締部とを連結する中間部を含む圧着端子と、少なくとも、中間部において露出する導体を覆う防食材と、を備え、中間部は、導体側の面に形成され、電線の軸線方向に延びる溝部を少なくとも1つ有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
絶縁性を有する絶縁被覆によって導電性を有する導体を被覆した電線の端部から露出する前記導体を圧着する導体圧着部と、
前記絶縁被覆を加締める被覆加締部と、
前記導体圧着部と前記被覆加締部とを連結する中間部とを備え、
前記中間部は、前記導体側の面に形成され、前記電線の軸線方向に延びる溝部を少なくとも1つ有する、圧着端子。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記中間部には、前記電線の軸線周りに沿う周方向の両端に立ち上がり端部が立設されており、前記溝部は前記立ち上がり端部に形成されている、請求項1に記載の圧着端子。
【請求項3】
前記溝部は、前記導体圧着部及び/又は前記被覆加締部まで延在している、請求項1又は2に記載の圧着端子。
【請求項4】
絶縁性を有する絶縁被覆によって導電性を有する導体を被覆した電線と、
前記絶縁被覆の端部から露出する前記導体を圧着する導体圧着部、前記絶縁被覆を加締める被覆加締部、及び前記導体圧着部と前記被覆加締部とを、前記導体が露出した状態で連結する中間部を含む圧着端子と、
少なくとも、前記中間部において露出する前記導体を覆う防食材と、を備え、
前記中間部は、前記導体側の面に形成され、前記電線の軸線方向に延びる溝部を少なくとも1つ有する、端子付き電線。
【請求項5】
前記中間部には、前記電線の軸線周りに沿う周方向の両端に立ち上がり端部が立設されており、前記溝部は前記立ち上がり端部に形成されている、請求項4に記載の端子付き電線。
【請求項6】
前記溝部は、前記導体圧着部及び/又は前記被覆加締部まで延在している、請求項4又は5に記載の端子付き電線。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧着端子及び端子付き電線に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来の端子付き電線に適用される技術として、被覆導線と端子とが接続される端子付き電線が開示されている。被覆導線は、被覆部と、被覆部の先端から露出する導線とを具備する。端子は、端子本体と圧着部とを有する。そして、圧着部は、導線が圧着される電線圧着部と、被覆部が圧着される被覆加締部と、電線圧着部と被覆加締部との間に位置する中間部と、を具備し、中間部から電線圧着部までの導線が露出する部位が防食材で覆われる。
【0003】
上記のような構成の端子付き電線において、防食性能を確保するため、特許文献1には次のような提案がなされている。すなわち、電線圧着部と被覆加締部との間に位置する中間部に、導体側の面に設けられ、電線の軸線周りに沿う周方向の両端からそれぞれ周方向の中心側に向かって形成された溝部を有する構成である。この構成により、中間部において、溝部を介して防食材を周方向の中心側に浸透させ易くすることができるため、中間部において露出する導体を防食材によって確実に覆うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-150104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のように、圧着端子の中間部に溝部が設けられたとしても、防食材と中間部との界面から水(塩水等)が内部に浸入することで腐食が発生した場合、その腐食は溝部を通じて導体に到達する。しかも、溝部は、外部空間から導体まで直線状に延在するため、腐食が進行しやすい。また、溝部は、中間部において、電線の軸線周りに沿う周方向の両端から周方向の中心側に向かって形成されているため、溝部によるアンカー効果を期待できず密着性に優れるとは言い難い。
【0006】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、圧着端子において露出する導体を、防食材が覆う構成を有する端子付き電線において、防食材と圧着端子との密着性に優れ、かつ、導体に対する防食性能を向上し得る端子付き電線及び当該端子付き電線を構成し得る圧着端子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に係る圧着端子は、絶縁性を有する絶縁被覆によって導電性を有する導体を被覆した電線の端部から露出する導体を圧着する導体圧着部と、絶縁被覆を加締める被覆加締部と、導体圧着部と被覆加締部とを連結する中間部とを備え、中間部は、導体側の面に形成され、電線の軸線方向に延びる溝部を少なくとも1つ有する。
【0008】
本発明の他の態様に係る端子付き電線は、絶縁性を有する絶縁被覆によって導電性を有する導体を被覆した電線と、絶縁被覆の端部から露出する導体を圧着する導体圧着部、絶縁被覆を加締める被覆加締部、及び導体圧着部と被覆加締部とを、導体が露出した状態で連結する中間部を含む圧着端子と、少なくとも、中間部において露出する導体を覆う防食材と、を備え、中間部は、導体側の面に形成され、電線の軸線方向に延びる溝部を少なくとも1つ有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、圧着端子において露出する導体を、防食材が覆う構成を有する端子付き電線において、防食材と圧着端子との密着性に優れ、かつ、導体に対する防食性能を向上し得る端子付き電線及び当該端子付き電線を構成し得る圧着端子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本実施形態の端子付き電線の概略構成を表す分解斜視図である。
図2は、本実施形態の端子付き電線の概略構成を表す模式的な部分平面図である。
図3は、図2のA-A線に沿った断面図である。
図4は、本実施形態の端子付き電線が備える圧着端子の溝部を含む部分斜視図である。
図5は、本実施形態の端子付き電線が備える圧着端子の圧着前の展開状態を部分的に示す模式平面図である。
図6は、図2のC-C線に沿った断面図である。
図7は、図2のD-D線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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