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公開番号
2024167560
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2023083727
出願日
2023-05-22
発明の名称
化合物、添加剤及び潤滑油組成物
出願人
出光興産株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
69/40 20060101AFI20241127BHJP(有機化学)
要約
【課題】優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性を有する潤滑油組成物を調製し得る新規化合物、及び当該化合物を含有する新規な添加剤を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024167560000009.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">31</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">99</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物。
TIFF
2024167560000008.tif
31
99
(式中、
R
1
は、炭素数8~24のアルキル基又は炭素数8~24のアルケニル基を表し、
G
1
は、単結合、又は、-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、スルフィド基(-S-)及びエーテル基(-O-)から選択される基を表し、
G
2
は、炭素数2~4のアルキレンオキシド付加物を表し、
nは、G
1
が単結合又はエーテル基(-O-)の場合、1~10の整数であり、G
1
が-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、及びスルフィド基(-S-)から選択される基の場合、0~10の整数であり、
G
3
は、カルボニル基(-C(=O)-)、エステル基(-C(=O)O-)、及び-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)から選択される基を表し、
G
4
は、炭素数1~4のアルキレン基を表し、
G
5
は、水素原子又は有機アンモニウムを表す。)
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記一般式(1)において、
R
1
が、炭素数10~22のアルキル基又は炭素数10~22のアルケニル基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記一般式(1)において、
G
1
が、-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数4~20のアルキル基、炭素数4~20のアルケニル基、及び炭素数1~12のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、スルフィド基(-S-)及びエーテル基(-O-)から選択される基を表す、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
前記一般式(1)において、
G
2
が、炭素数2~3のアルキレンオキシド付加物を表す、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記一般式(1)において、
nが、G
1
が単結合又はエーテル基(-O-)の場合、1~8の整数であり、G
1
が-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、及びスルフィド基(-S-)から選択される基の場合、0~8の整数である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
前記一般式(1)において、
G
3
が、カルボニル基(-C(=O)-)、エステル基(-C(=O)O-)及び-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数4~20のアルキル基、炭素数4~20のアルケニル基、及び炭素数1~12のヒドロキシアルキル基から選択される基である)から選択される基を表す、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
前記一般式(1)において、
G
4
が、炭素数2~4のアルキレン基を表す、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
前記一般式(1)において、
G
5
が、水素原子、炭素数1~24のアルキルアンモニウム、又は炭素数1~24のアルケニルアンモニウムを表す、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物を含む、添加剤。
【請求項10】
基油及び請求項9に記載の添加剤を含む、潤滑油組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦低減効果及び耐摩耗性を付与できる化合物、当該化合物を含有する添加剤及び潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、石油資源の有効活用及びCO
2
の排出削減の観点から、自動車等の車両の省燃費化が強く求められている。そのため、自動車等の車両のエンジンに用いられる潤滑油組成物に対しても、省燃費化への要求が強くなってきている。自動車等の車両の省燃費性を向上させる対策として、具体的には、例えば、潤滑油組成物の低粘度化や、摩擦低減特性の更なる向上が検討されている。
グリセロールモノオレエート(GMO)は、特許文献1~5に記載のとおり、エンジン用の潤滑油組成物中で摩擦改質剤として機能することが周知である。
また、特許文献6には、モノエステルカルボン酸塩とエステル化合物との組成物が、耐摩耗性、摩擦低減性、耐金属腐食性に優れていることが報告されているが、摩擦低減効果が不十分である。他に、特許文献7にも、モノエステルカルボン酸塩が耐摩耗性と腐食性に優れることが報告されているが、摩擦低減効果は不明である。
さらに、特許文献8には、モノエステルカルボン酸塩と硫黄系極圧剤の組成物が、耐摩耗性と腐食性に優れることが報告されているが、摩擦低減効果は不明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第5,885,942号明細書
米国特許第5,866,520号明細書
米国特許第5,114,603号明細書
米国特許第4,957,651号明細書
米国特許第4,683,069号明細書
国際公開2020/184568号
国際公開2020/184570号
特開2022-45295号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~8に記載の摩擦調整剤を含む潤滑油組成物は、内燃機関用の潤滑油組成物として、摩擦低減特性及び省燃費性能の観点から十分では無い。そのため、従来の構造を刷新する付加価値の高い新規添加剤の開発が求められている。
本発明は、以上の問題点を鑑みてなされたものであり、優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性を有する潤滑油組成物を調製し得る新規化合物、及び当該化合物を含有する新規な添加剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討の結果、式(1)で表される化合物(以下、「式(1)化合物」ともいう)を合成し、当該化合物を添加剤に用いることで、当該添加剤を含有する潤滑油組成物に優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性が付与されることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、次のとおりである。
[1]
下記一般式(1)で表される化合物。
TIFF
2024167560000001.tif
33
100
(式中、
R
1
は、炭素数8~24のアルキル基又は炭素数8~24のアルケニル基を表し、
G
1
は、単結合、又は、-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、スルフィド基(-S-)及びエーテル基(-O-)から選択される基を表し、
G
2
は、炭素数2~4のアルキレンオキシド付加物を表し、
nは、G
1
が単結合又はエーテル基(-O-)の場合、1~10の整数であり、G
1
が-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、及びスルフィド基(-S-)から選択される基の場合、0~10の整数であり、
G
3
は、カルボニル基(-C(=O)-)、エステル基(-C(=O)O-)、及び-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)から選択される基を表し、
G
4
は、炭素数1~4のアルキレン基を表し、
G
5
は、水素原子又は有機アンモニウムを表す。)
[2]
前記一般式(1)において、
R
1
が、炭素数10~22のアルキル基又は炭素数10~22のアルケニル基を表す、[1]に記載の化合物。
[3]
前記一般式(1)において、
G
1
が、-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数4~20のアルキル基、炭素数4~20のアルケニル基、及び炭素数1~12のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、スルフィド基(-S-)及びエーテル基(-O-)から選択される基を表す、[1]又は[2]に記載の化合物。
[4]
前記一般式(1)において、
G
2
が、炭素数2~3のアルキレンオキシド付加物を表す、[1]~[3]のいずれか一項に記載の化合物。
[5]
前記一般式(1)において、
nが、G
1
が単結合又はエーテル基(-O-)の場合、1~8の整数であり、G
1
が-N(-R
2
)-で表される基、-C(=O)N(-R
2
)-で表される基(R
2
は、水素原子、又は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルケニル基、及び炭素数1~24のヒドロキシアルキル基から選択される基である)、カルボニル基(-C(=O)-)、及びスルフィド基(-S-)から選択される基の場合、0~8の整数である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の化合物。
【発明の効果】
【0006】
本発明の好適な一態様は、優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性を付与できる化合物を提供する。また、本発明の好適な一態様は、優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性を有する潤滑油組成物を調製し得る添加剤を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60又は60超)、100以下(100又は100未満)」という範囲であることを意味する。
さらに、本明細書に記載された上限値及び下限値の規定において、それぞれの選択肢の中から適宜選択して、任意に組み合わせて、下限値~上限値の数値範囲を規定することができる。
加えて、本明細書に記載された好ましい態様として記載の各種要件は複数組み合わせることができる。
【0008】
〔式(1)化合物〕
本発明は、下記一般式(1)で表される、摩擦低減効果及び耐摩耗性を付与できる化合物を提供する。以下に詳述するように、本発明の式(1)化合物は、炭素数8~24のアルキル基又は炭素数8~24のアルケニル基を表すR
1
に隣接するG
1
、G
2
、及びG
3
のうち、少なくともG
2
及びG
3
(好ましくはG
1
、G
2
、及びG
3
)に、極性原子である酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つを含有することで、金属への吸着性が向上し、前記アルキル基又は前記アルケニル基が金属摩擦面に入り込み易くなる結果、摩擦低減効果を向上させることができる。さらに、本発明の式(1)化合物は、上記の極性原子をG
1
、G
2
、及び/又はG
3
に含有することに伴う油溶性の低下を改善すべく、G
4
として、所定のアルキレン基を導入している。これにより、本発明の式(1)化合物は、好適な油溶性を備えつつ、当該化合物を含有する対象に優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性を付与することができる。
TIFF
2024167560000002.tif
33
100
【0009】
前記一般式(1)において、R
1
は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又は直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を表す。
R
1
として選択し得る前記アルキル基又はアルケニル基の炭素数は、好ましくは8~24、より好ましくは10~22、更に好ましくは12~20、特に好ましくは12~18である。R
1
の炭素数が8以上であれば、優れた摩擦低減効果及び耐摩耗性を付与することができ、炭素数が24以下であれば、室温で固化することなく油溶性を維持できる。
【0010】
R
1
として選択し得る前記アルキル基として、具体的には、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基等が挙げられる。なお、これらの基には、構造異性体も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)
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