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公開番号
2024167056
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2024072456
出願日
2024-04-26
発明の名称
ブロック共重合体、分散剤、および、着色組成物
出願人
大塚化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
293/00 20060101AFI20241122BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】着色組成物の分散剤として用いた際に、着色材の分散性能が高いブロック共重合体を提供する。
【解決手段】ブロック共重合体は、AブロックとBブロックとCブロックとを含有し、各ブロックの配列がAブロック-Bブロック-Cブロックの順であり、前記Aブロックがヒドロキシ基および/またはエーテル基を有する構造単位(a-1)、前記Bブロックが含窒素官能基を有する構造単位(b-1)、前記Cブロックがヒドロキシ基を有する構造単位(c-1)をそれぞれ含有し、前記構造単位(c-1)の前記構造単位(b-1)に対するモル体積比((c-1)/(b-1))が0.1~1.5であり、前記Aブロックを構成する構造単位100mol%中の前記構造単位(b-1)の含有率が3mol%以下であり、前記Cブロックを構成する構造単位100mol%中の前記構造単位(b-1)の含有率が3mol%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
AブロックとBブロックとCブロックとを含有するブロック共重合体であって、
前記各ブロックの配列が、Aブロック-Bブロック-Cブロックの順であり、
前記Aブロックが、ヒドロキシ基および/またはエーテル基を有する構造単位(a-1)を含有し、
前記Bブロックが、含窒素官能基を有する構造単位(b-1)を含有し、
前記Cブロックが、ヒドロキシ基を有する構造単位(c-1)を含有し、
前記構造単位(c-1)の前記構造単位(b-1)に対するモル体積比((c-1)/(b-1))が0.1~1.5であり、
前記Aブロックを構成する構造単位100mol%中の前記構造単位(b-1)の含有率が3mol%以下であり、
前記Cブロックを構成する構造単位100mol%中の前記構造単位(b-1)の含有率が3mol%以下であることを特徴とするブロック共重合体。
続きを表示(約 2,500 文字)
【請求項2】
前記構造単位(a-1)の前記構造単位(b-1)に対するモル体積比((a-1)/(b-1))が0.1~10.0である、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項3】
前記構造単位(a-1)が、式(1)で表される構造単位である、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
TIFF
2024167056000019.tif
52
161
[式(1)において、R
11
は水素原子またはメチル基を表す。
A
11
はエステル基、アミド基または単結合を表す。
R
12
は2価の炭化水素基、-R
14
-(O-CO-R
15
)
m1
-基または-R
16
-(OR
17
)
n1
-基を表す。
R
13
は水素原子または1価の炭化水素基を表す。ただし、R
12
が2価の炭化水素基、または、-R
14
-(O-CO-R
15
)
m1
-基の場合、R
13
は水素原子である。
m1は1~10の整数を表す。
R
14
は2価の炭化水素基を表す。
R
15
は2価の炭化水素基を表し、m1が2以上である場合、複数存在するR
15
はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
n1は1~30の整数を表す。
R
16
は2価の炭化水素基を表す。
R
17
は2価の炭化水素基を表し、n1が2以上である場合、複数存在するR
17
はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項4】
前記構造単位(b-1)が、式(6)で表される構造単位および/または式(7)で表される構造単位である、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
TIFF
2024167056000020.tif
54
161
[式(6)において、R
61
は水素原子またはメチル基を表す。
A
61
はエステル基、アミド基または単結合を表す。
R
62
は2価の炭化水素基を表す。
R
63
およびR
64
は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状または環状の炭化水素基を表す。]
TIFF
2024167056000021.tif
62
161
[式(7)において、R
71
、R
72
、R
73
およびR
74
は、同一または異なって、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基を示す。
m7は0~4の整数を示す。
n7は1~3の整数を示す。]
【請求項5】
前記構造単位(c-1)が、式(8)で表される構造単位である、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
TIFF
2024167056000022.tif
50
161
[式(8)において、R
81
は水素原子またはメチル基を表す。
A
81
はエステル基、アミド基または単結合を表す。
R
82
は2価の炭化水素基、-R
83
-(O-CO-R
84
)
m8
-基または-R
85
-(OR
86
)
n8
-基を表す。
m8は1~10の整数を表す。
R
83
は2価の炭化水素基を表す。
R
84
は2価の炭化水素基を表し、m8が2以上である場合、複数存在するR
84
はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
n8は1~30の整数を表す。
R
85
は2価の炭化水素基を表す。
R
86
は2価の炭化水素基を表し、n8が2以上である場合、複数存在するR
86
はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項6】
前記ブロック共重合体のアミン価が、10mgKOH/g~150mgKOH/gである、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
【請求項7】
前記Bブロックを構成する構造単位100mоl%中の前記構造単位(b-1)の含有率が、5mol%~100mol%である、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
【請求項8】
前記Aブロックを構成する構造単位の総モル量と、前記Bブロックを構成する構造単位の総モル量とのモル比(Aブロック/Bブロック)が10/90~95/5であり、 前記Cブロックを構成する構造単位の総モル量と、前記Bブロックを構成する構造単位の総モル量とのモル比(Cブロック/Bブロック)が、10/90~95/5である、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
【請求項9】
前記ブロック共重合体の重量平均分子量が、5,000~40,000である、請求項1また2に記載のブロック共重合体。
【請求項10】
前記ブロック共重合体がリビング重合で得られたものであり、その分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満である、請求項1または2に記載のブロック共重合体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック共重合体に関し、特に着色組成物の着色材の分散剤として使用できるブロック共重合体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、液晶ディスプレー等に用いられるカラーフィルタの製造において、基材への着色材の付与方法としては、染色法、印刷法、インクジェット法、電着法、顔料分散法等が知られている。これらの中でも、分光特性、耐久性、パターン形状および精度の観点から、顔料分散法が主流となっている。この顔料分散法においては、顔料、分散剤、分散媒体(溶媒)、バインダー樹脂等を混合した着色組成物からなる塗布膜を基板上に形成し、所望のパターン形状のフォトマスクを介して放射線を照射して硬化し、アルカリ現像が行われる。
【0003】
近年、カラーフィルタの良好な色再現性および高コントラストを得るために着色組成物中の顔料の高濃度化が検討されている。顔料を高濃度化する場合、相対的に分散剤の割合が減少するため、分散剤には高い分散性が求められる(例えば、特許文献1(段落0004)参照)。また、アルカリ現像では、アルカリ可溶性を有するバインダー樹脂が大きな役割を果している。しかし、顔料を高濃度化した顔料分散組成物の場合には、現像成分であるバインダー樹脂の割合が減少し、アルカリ現像性が低下する。そのため、本来、バインダー樹脂に求められてきたアルカリ現像性が、分散剤にも求められる。このような分散剤として、特許文献2には、側鎖にポリラクトン鎖を有するAブロックと、側鎖に3級アミノ基を有するBブロックとからなる、A-Bブロック共重合体を顔料分散として用いることが記載されている(特許文献2(段落0023~0045)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-265515号公報
特開2013-119568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
樹脂型分散剤において、着色材の分散性を高めるために、側鎖に3級アミノ基を導入することが提案されている(特許文献2参照)。しかし、近年の着色組成物中の着色材の高濃度化から、さらなる分散性能の向上が求められている。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、着色組成物の分散剤として用いた際に、着色材の分散性能が高いブロック共重合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することができた本発明のブロック共重合体は、AブロックとBブロックとCブロックとを含有するブロック共重合体であって、前記各ブロックの配列がAブロック-Bブロック-Cブロックの順であり、前記Aブロックが、ヒドロキシ基および/またはエーテル基を有する構造単位(a-1)を含有し、前記Bブロックが、含窒素官能基を有する構造単位(b-1)を含有し、前記Cブロックが、ヒドロキシ基を有する構造単位(c-1)を含有し、前記構造単位(c-1)の前記構造単位(b-1)に対するモル体積比((c-1)/(b-1))が0.1~1.5であり、前記Aブロックを構成する構造単位100mol%中の前記構造単位(b-1)の含有率が3mol%以下であり、前記Cブロックを構成する構造単位100mol%中の前記構造単位(b-1)の含有率が3mol%以下であることを特徴とする。
【0008】
本発明のブロック共重合体は、前記Aブロックが構造単位(a-1)、前記Bブロックが構造単位(b-1)、前記Cブロックが構造単位(c-1)をそれぞれ含有し、AブロックおよびCブロックの構造単位(b-1)の含有率が3mоl%以下である。構造単位(a-1)および構造単位(c-1)は、分散媒体との親和性が高く、構造単位(b-1)が着色材との親和性が高いため、構造単位(b-1)が着色材に吸着する。
そして、前記構造単位(c-1)の前記構造単位(b-1)に対するモル体積比((c-1)/(b-1))を所定の範囲内に制御することで、分散剤の着色材からの脱離を抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のブロック共重合体は着色材の分散性能に優れており、着色材の分散剤として使用すれば、粘度安定性に優れた着色組成物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。ただし、以下の実施形態は単なる例示である。本発明は以下の実施形態に何ら限定されない。
(【0011】以降は省略されています)
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