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公開番号2024166853
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083236
出願日2023-05-19
発明の名称エチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物、溶融成形材料、および溶融成形品
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 29/04 20060101AFI20241122BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】溶融成形加工性に優れ、高湿度下でのガスバリア性に優れるEVOH樹脂組成物の提供を目的とする。
【解決手段】エチレン構造単位の含有量が20~60モル%のエチレン-ビニルアルコール系共重合体(A)とハイドロタルサイト熱分解物(B)とを含有する、エチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エチレン構造単位の含有量が20~60モル%のエチレン-ビニルアルコール系共重合体(A)とハイドロタルサイト熱分解物(B)とを含有する、エチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記ハイドロタルサイト熱分解物(B)の含有量が、前記エチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物に対して0.7~12質量%である、請求項1記載のエチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物。
【請求項3】
請求項1または2記載のエチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物を含有する、溶融成形材料。
【請求項4】
20℃90%RHの環境下に2週間静置した前記溶融成形材料を、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=9~13°にハイドロタルサイト由来のピークを有する、請求項3記載の溶融成形材料。
【請求項5】
請求項3記載の溶融成形材料からなる、溶融成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン-ビニルアルコール系共重合体(以下、「EVOH樹脂」と称することがある)組成物、溶融成形材料、および溶融成形品に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
エチレン-ビニルアルコール系共重合体(以下、「EVOH樹脂」と称することがある)は、透明性、酸素等のガスバリア性、保香性、耐溶剤性、耐油性、機械強度等に優れており、フィルム、シート、ボトル等に成形され、食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等の各種包装材料として広く用いられている。
【0003】
しかし、EVOH樹脂は、分子内に比較的活性な水酸基を有するため、高湿度下におけるガスバリア性が劣化しやすい傾向があり、溶融成形時の加熱による分解温度を上げるなど熱安定性の点で改善が求められている。
【0004】
上記の課題に対し、例えば、特許文献1では、ガスバリア性、耐薬品性および柔軟性の向上を目的として、EVOH樹脂およびポリオレフィンにハロゲン捕捉剤としてハイドロタルサイトを含有した樹脂組成物が開示されている。
【0005】
また、特許文献2では、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物と多価カルボン酸の一部が架橋されている組成物に対して、耐熱水性を向上させる目的でハイドロタルサイト類化合物の水分散液を用いて塗工処理または浸漬処理してなるガスバリア性組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-88666号公報
特開2005-146267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、ハイドロタルサイトはEVOH樹脂およびポリオレフィンの比較的高温の加工温度により層間水の脱水による発泡が生じることから、溶融成形加工性に問題がある。
また、特許文献2では、水分散液を用いた塗工処理または浸漬処理が開示されているが、ハイドロタルサイト熱分解物は水分散液にした時点でハイドロタルサイトに戻ることが知られている上、水分散液を用いてフィルムを形成しており生産性に劣る。
【0008】
そこで、本発明ではこのような背景の下において、溶融成形加工性に優れ、高湿度下でのガスバリア性に優れるEVOH樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み、EVOH樹脂(A)にハイドロタルサイト熱分解物(B)を含有させることで、溶融成形時の製膜性が良好であり、高湿度下でのガスバリア性を改善できることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の態様を有する。
[1]
エチレン構造単位の含有量が20~60モル%のエチレン-ビニルアルコール系共重合体(A)とハイドロタルサイト熱分解物(B)とを含有する、エチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物。
[2]
前記ハイドロタルサイト熱分解物(B)の含有量が、前記エチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物に対して0.7~12質量%である、[1]記載のエチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物。
[3]
[1]または[2]記載のエチレン-ビニルアルコール系共重合体組成物を含有する、溶融成形材料。
[4]
20℃90%RHの環境下に2週間静置した前記溶融成形材料を、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=9~13°にハイドロタルサイト由来のピークを有する、[3]記載の溶融成形材料。
[5]
[3]記載の溶融成形材料からなる、溶融成形品。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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