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公開番号
2024166049
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023208801
出願日
2023-12-11
発明の名称
多官能基変性シラン化合物及びその製造方法、ハードコーティング及びその製造方法
出願人
深セン市華星光電半導体顕示技術有限公司
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
77/442 20060101AFI20241121BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】多官能基変性シラン化合物及びその製造方法、ハードコーティング及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ハードコーティングの材料は多官能基変性シラン化合物を含み、多官能基変性シラン化合物の構造は、R1:環状剛性構造、R2:フッ素含有構造、R3:極性基、及びR4:少なくとも3つの(メタ)アクリロイルオキシ基の多官能(メタ)アクリレートを含む。R1の環状剛性構造とR4のネットワーク化された架橋により、形成されたハードコーティングは、非常に良好な力学的性能を有し、鉛筆硬度≧4Hであり、スチールウール耐摩耗性≧100cycleである。R2のペルフルオロ構造により、形成されたハードコーティングは、非常に良好な防汚撥水効果を有し、接触角≧115°である。R3の極性基により、形成されたハードコーティングと基材との間の接着力を増加させることができ、クロスカット方法で測定された付着力が5Bである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の構造を含み、
TIFF
2024166049000014.tif
79
170
式中、R1は環状剛性構造を含み、R2はフッ素含有構造を含み、R3は極性基を含み、R4は少なくとも3つの(メタ)アクリロイルオキシ基の多官能(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする、多官能基変性シラン化合物。
続きを表示(約 3,200 文字)
【請求項2】
前記R1は、
TIFF
2024166049000015.tif
129
170
のうちの1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の多官能基変性シラン化合物。
【請求項3】
前記R2は、
TIFF
2024166049000016.tif
155
170
のうちの1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の多官能基変性シラン化合物。
【請求項4】
前記R3は、
TIFF
2024166049000017.tif
65
170
のうちの1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の多官能基変性シラン化合物。
【請求項5】
第1容器にビニル基含有シロキサン、環状構造含有アクリレート及び光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第1反応液を形成するステップと、
第2容器に前記ビニル基含有シロキサン、フルオロアクリレート及び前記光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第2反応液を形成するステップと、
第3容器に前記ビニル基含有シロキサン、極性基含有プロピレン化合物及び前記光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第3反応液を形成するステップと、
第4容器に前記ビニル基含有シロキサン、官能性度≧3のアクリレート及び前記光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第4反応液を形成するステップと、
第5容器にK
2
CO
3
、超純水及びテトラヒドロフランを添加して第1混合物を形成し、前記第1反応液、前記第2反応液、前記第3反応液及び前記第4反応液を前記第1混合物に添加して第2混合物を形成し、撹拌して前記第2混合物を無色水相及び濁り有機相に分解するステップと、
前記濁り有機相中の有機溶媒を蒸発除去し、残りの溶液をDCMに溶解し、超純水で複数回抽出してから蒸発させて前記多官能基変性シラン化合物を得るステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法。
【請求項6】
前記ビニル基含有シロキサンは、ビニルトリメトキシシラン、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、アクリル酸3-(トリメトキシシリル)プロピル、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、メチルビニルジエトキシシラン、テトラジメチルビニルシロキシシラン、メチルビス(トリメチルシロキシ)ビニルシラン、ビニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、トリメトキシ(4-ビニルフェニル)シラン、ビニルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、トリイソプロポキシ(ビニル)シラン及びトリエトキシル(1-フェニルビニル)シランのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法。
【請求項7】
前記環状構造含有アクリレートは、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニル、トリシクロデカンジメタノールジアクリラート、2-フェノキシエチルアクリレート、フルオレノアクリレート、トリメリット酸トリアリル、ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート、o-フェニルフェノキシエチルアクリレート、フェノキシベンジルアクリレート、ビスフェノールフルオレンジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールフルオレンジアクリレート及びトリアリルイソシアヌレートのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法。
【請求項8】
前記フルオロアクリレートは、1H,1H-パーフルオロ-n-オクチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルメタクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルアクリレート、パーフルオロアルキルエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルアクリレート、アクリル酸2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロヘプチル、2-(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルアクリレート、メタクリル酸2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、アクリル酸1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルメタクリレート、1,6-ビス(アクリロイルオキシ)-2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロヘキサン、2,3,4,5,6-ペンタフルオロスチレン、3-パーフルオロヘキシル-2-ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリル酸2,2,2-トリフルオロエチル、1H,1H,11H-パーフルオロウンデシルメタクリレート及びメタクリル酸2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロヘプチルのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法。
【請求項9】
前記極性基含有プロピレン化合物は、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、2-メチル-2-アクリル酸-2,3-ジヒドロキシプロピル、アクリル酸、2-ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロニトリル、シアノアクリル酸エチル、2-シアノ-2-ブチルアクリレート、2-シアノ-3-フェニルアクリル酸メチル、2-シアノ-3-エトキシアクリル酸エチル、2-シアノエチルアクリレート、アクリル酸エポキシプロピル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、2-フランアクリル酸、2-アセトアミノアクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N-tert-ブチルアクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-エチルアクリルアミド、N-[トリ(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、N,N’-メチレンビスアクリルアミドのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法。
【請求項10】
前記官能性度≧3のアクリレートは、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ビス(トリメチロールプロパン)トリ(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビス(トリメチロールプロパン)テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビス(トリメチロールプロパン)ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート並びにビス(トリメチロールプロパン)ヘキサ(メタ)アクリレートのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は材料分野に関し、具体的には、多官能基変性シラン化合物及びその製造方法、ハードコーティング及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
表示装置はコンピュータのデータを各種の文字、数字、記号又は直感的な画像に変換して表示することができ、そして、キーボードなどの入力ツールを利用してコマンド又はデータをコンピュータに入力し、システムのハードウェアとソフトウェアを利用して表示内容をいつでも追加、削除、変換することができる。表示装置は、使用する表示デバイスに応じてプラズマ、液晶、発光ダイオード及び陰極線管などのタイプに分類されている。
【0003】
ディスプレイは使用中にスクラッチされることがあるため、ディスプレイ表面には耐傷性、高硬度、耐摩擦の特徴が求められている。また、ディスプレイは使用中に汚染されることがあり、汚染物が除去されにくく、溶剤で拭き取ると表面が破壊されるため、ディスプレイ表面には防汚撥水性が求められている。
【0004】
ディスプレイ表面に高い力学的性能と防汚性能を同時に持たせるために、一般的に2種類の方法がある。第1の方法はハードコーティングにフッ素含有助剤を添加することであり、良好な力学的性能を得ることができるが、ハードコーティングのフッ素含有量が低いため、防汚疎水効果は限られており、水接触角は110°を超えることが難しい。第2の方法はディスプレイ表面にシリコーン又はフッ素炭素化合物材料を硬化させて成膜することであるが、このような膜は高度に架橋されておらず、良好な力学的性能を持つことが難しい。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、従来技術においてハードコーティングにフッ素含有助剤を添加して力学的性能を向上させる場合の防汚疎水効果が限られ、及びシリコーン又はフッ素炭素化合物材料を用いて硬化させて成膜する場合の力学的性能が低いなどの問題を解決できる、多官能基変性シラン化合物及びその製造方法、ハードコーティング及びその製造方法を提供することである。
【0006】
上記問題を解決するために、本発明は、以下の構造を含む多官能基変性シラン化合物を提供する。
TIFF
2024166049000001.tif
82
170
式中、R1は環状剛性構造を含み、R2はフッ素含有構造を含み、R3は極性基を含み、R4は少なくとも3つの(メタ)アクリロイルオキシ基の多官能(メタ)アクリレートを含む。
【0007】
さらに、前記R1は、
TIFF
2024166049000002.tif
129
170
のうちの1つを含む。
【0008】
さらに、前記R2は、
TIFF
2024166049000003.tif
152
170
のうちの1つを含む。
【0009】
さらに、前記R3は、
TIFF
2024166049000004.tif
63
170
のうちの1つを含む。
【0010】
上記問題を解決するために、本発明は、本発明に記載の多官能基変性シラン化合物の製造方法をさらに提供し、前記方法は、第1容器にビニル基含有シロキサン、環状構造含有アクリレート及び光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第1反応液を形成するステップと、第2容器に前記ビニル基含有シロキサン、フルオロアクリレート及び前記光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第2反応液を形成するステップと、第3容器に前記ビニル基含有シロキサン、極性基含有プロピレン化合物及び前記光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第3反応液を形成するステップと、第4容器に前記ビニル基含有シロキサン、官能性度≧3のアクリレート及び前記光開始剤を添加し、窒素バブリングして撹拌し、光照射下で反応させて第4反応液を形成するステップと、第5容器にK
2
CO
3
、超純水及びテトラヒドロフランを添加して第1混合物を形成し、前記第1反応液、前記第2反応液、前記第3反応液及び前記第4反応液を前記第1混合物に添加して第2混合物を形成し、撹拌して前記第2混合物を無色水相及び濁り有機相に分解するステップと、前記濁り有機相中の有機溶媒を蒸発除去し、残りの溶液をDCMに溶解し、超純水で複数回抽出してから蒸発させて前記多官能基変性シラン化合物を得るステップと、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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