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公開番号2024165923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082517
出願日2023-05-18
発明の名称しころ、および呼吸器セット
出願人株式会社重松製作所
代理人個人,個人,個人
主分類A62B 18/02 20060101AFI20241121BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】吸気ラインの動作による首の露出の可能性を低減し、首周りを十分に保護することが可能なしころ、および呼吸器セットを提供する。
【解決手段】
使用者の首の側部に位置する内側オーバーラップ領域51と、首の側部に位置し、首の側方から見て内側オーバーラップ領域51に重なるように内側オーバーラップ領域51に対して外側に配置された外側オーバーラップ領域52と、内側オーバーラップ領域52から使用者の後側に延びる第一の非オーバーラップ領域53と、外側オーバーラップ領域52から使用者の前側に延びる第二の非オーバーラップ領域54と、内側オーバーラップ領域51と外側オーバーラップ領域52とが重なることで形成される内部空間である重畳空間を前側に開放させる前側開放端55と、重畳空間を後側に開放させる後側開放端56と、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シート状の部材であり、使用状態において使用者の首周りに巻き回されて環状となるシート本体によって構成されて防火帽に設けられる防炎用のしころであって、
前記シート本体は、
前記首の側部に位置する内側オーバーラップ領域と、
前記首の側部に位置し、前記首の側方から見て前記内側オーバーラップ領域に重なるように該内側オーバーラップ領域に対して外側に配置された外側オーバーラップ領域と、
前記内側オーバーラップ領域から前記使用状態で前記使用者の前後方向となるシート前後方向の後側に延びる第一の非オーバーラップ領域と、
前記外側オーバーラップ領域から前記シート前後方向の前側に延びる第二の非オーバーラップ領域と、
前記内側オーバーラップ領域と前記外側オーバーラップ領域とが重なることで形成される内部空間である重畳空間を前記前側に開放させる前側開放端と、
前記重畳空間を前記後側に開放させる後側開放端と、
を有するしころ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記内側オーバーラップ領域は、前記使用状態で前記使用者の上下方向となるシート上下方向に延びる自身の前端の縁となる内側前端縁を有し、
前記外側オーバーラップ領域は、前記シート上下方向に延びる自身の後端の縁となる外側後端縁を有し、
前記前側開放端は、前記内側前端縁と前記外側オーバーラップ領域とによって形成され、
前記後側開放端は、前記外側後端縁と前記内側オーバーラップ領域とによって形成され、
前記前側開放端の上端では、前記内側前端縁と前記外側オーバーラップ領域とが固定され、前記前側開放端の上端より下側の部分では、前記内側前端縁と前記外側オーバーラップ領域とが非固定となっており、
前記後側開放端の上端では、前記外側後端縁と前記内側オーバーラップ領域とが固定され、前記後側開放端の上端より下側の部分では、前記外側後端縁と前記内側オーバーラップ領域とが非固定となっている請求項1に記載のしころ。
【請求項3】
前記重畳空間における前記シート上下方向の少なくとも下側半分の領域は、全周で開放されている請求項1に記載のしころ。
【請求項4】
前記外側オーバーラップ領域における前記外側後端縁は、前記シート上下方向の下側に向かうにしたがって前側に向かって傾斜している請求項2または3に記載のしころ。
【請求項5】
前記内側オーバーラップ領域における前記内側前端縁は、前記シート上下方向の下側に向かうにしたがって後側に向かって傾斜している請求項4に記載のしころ。
【請求項6】
前記内側オーバーラップ領域および前記外側オーバーラップ領域は、前記首の一方側の側部のみに設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載のしころ。
【請求項7】
前記重畳空間は、前記使用者の背面に配置される吸気ガス源から吸気ガスを前記使用者まで案内する吸気ラインが配置される吸気ライン配置空間となっており、
前記前側開放端および前記後側開放端は、前記吸気ラインが通過可能となっている請求項1から3のいずれか一項に記載のしころ。
【請求項8】
前記使用者に供給される吸気ガスが貯留された吸気ガス源によって構成され、前記使用者の背面に装着される呼吸器本体と、
前記使用者の顔面に装着される面体と、
前記呼吸器本体との前記面体との間に設けられて前記吸気ガスを面体に供給可能とするとともに、前記使用者の肩の近傍に配置される吸気ラインと、
前記吸気ラインを、前記重畳空間に配置する請求項1から3のいずれか一項に記載のしころと、
前記しころが設けられた防火帽と、
を備える呼吸器セット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は防炎用のしころ、およびこれを備えた呼吸器セットに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、火災現場や工事現場、その他の場所において酸素欠乏の可能性があったり、人体に有害な物質を吸入してしまうおそれがあったりするような場面で使用される空気呼吸器(自給式呼吸器)が知られている。
【0003】
そして特許文献1に示すように、例えば火災現場では空気呼吸器とともに防火服、防火帽(ヘルメット等)が使用される。そして防火帽には、首周りを覆う「しころ」と呼ばれる防炎用のシート状部材が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-205785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の空気呼吸器においては、使用者の背面に装着された呼吸器の本体から、吸気ラインを介して吸気ガスが面体まで供給されるようになっている。したがって吸気ラインは使用者の肩の近傍を通過して延びている。このため、使用者の顔の動作にともなって吸気ラインが動作すると、吸気ラインに「しころ」が干渉して捲れ上がってしまうことがある。
【0006】
そこで本発明は、吸気ラインの動作による首の露出の可能性を低減し、首周りを十分に保護することが可能な防炎用のしころ、およびこれを備えた呼吸器セットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るしころは、シート状の部材であり、使用状態において使用者の首周りに巻き回されて環状となるシート本体によって構成されて防火帽に設けられる防炎用のしころであって、前記シート本体は、前記首の側部に位置する内側オーバーラップ領域と、前記首の側部に位置し、前記首の側方から見て前記内側オーバーラップ領域に重なるように該内側オーバーラップ領域に対して外側に配置された外側オーバーラップ領域と、前記内側オーバーラップ領域から前記使用状態で前記使用者の前後方向となるシート前後方向の後側に延びる第一の非オーバーラップ領域と、前記外側オーバーラップ領域から前記シート前後方向の前側に延びる第二の非オーバーラップ領域と、前記内側オーバーラップ領域と前記外側オーバーラップ領域とが重なることで形成される内部空間である重畳空間を前記前側に開放させる前側開放端と、前記重畳空間を前記後側に開放させる後側開放端と、を有する。
【0008】
上記のしころでは、前記内側オーバーラップ領域は、前記使用状態で前記使用者の上下方向となるシート上下方向に延びる自身の前端の縁となる内側前端縁を有し、前記外側オーバーラップ領域は、前記シート上下方向に延びる自身の後端の縁となる外側後端縁を有し、前記前側開放端は、前記内側前端縁と前記外側オーバーラップ領域とによって形成され、前記後側開放端は、前記外側後端縁と前記内側オーバーラップ領域とによって形成され、前記前側開放端の上端では、前記内側前端縁と前記外側オーバーラップ領域とが固定され、前記前側開放端の上端より下側の部分では、前記内側前端縁と前記外側オーバーラップ領域とが非固定となっており、前記後側開放端の上端では、前記外側後端縁と前記内側オーバーラップ領域とが固定され、前記後側開放端の上端より下側の部分では、前記外側後端縁と前記内側オーバーラップ領域とが非固定となっていてもよい。
【0009】
上記のしころでは、前記重畳空間における前記シート上下方向の少なくとも下側半分の領域は、全周で開放されていてもよい。
【0010】
上記のしころでは、前記外側オーバーラップ領域における前記外側後端縁は、前記シート上下方向の下側に向かうにしたがって前側に向かって傾斜していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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