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公開番号2024165852
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082398
出願日2023-05-18
発明の名称インバータ一体型電動圧縮機
出願人サンデン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F04B 39/00 20060101AFI20241121BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】電動モータのロータが固定された回転軸を回転可能に支持する軸受の電食を抑制又は防止することができるインバータ一体型電動圧縮機を提供する。
【解決手段】インバータ一体型電動圧縮機10において、導電性を有するハウジング20の第1隔壁部212はインバータ60と電動モータ40との間を仕切り、ハウジング20の第2隔壁部232は電動モータ40と圧縮機構50との間を仕切っている。電動モータ40のステータ41はハウジング20に固定され、電動モータ40のロータ42が固定された導電性の回転軸30は、第1隔壁部212に保持された金属製の第1軸受25と第2隔壁部232に保持された金属製の第2軸受26とによって回転可能に支持されている。また、回転軸30とロータ42との間には絶縁層35が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性の回転軸と、前記回転軸を回転させる電動モータと、前記回転軸の回転によって駆動されて流体を圧縮する圧縮機構と、前記電動モータを駆動するインバータと、これらを収容する導電性のハウジングとを含むインバータ一体型電動圧縮機であって、
前記ハウジングは、前記インバータと前記電動モータとの間を仕切る第1隔壁部と、前記電動モータと前記圧縮機構との間を仕切る第2隔壁部とを有し、
前記電動モータは、前記ハウジングに固定されたステータと、前記回転軸に固定されたロータとを含み、
前記回転軸は、前記第1隔壁部に保持された金属製の第1軸受と前記第2隔壁部に保持された金属製の第2軸受とによって回転可能に支持されており、
前記回転軸と前記ロータとの間に絶縁層が設けられている、
インバータ一体型電動圧縮機。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記ロータは、前記回転軸が前記ロータの貫通孔に圧入されることによって前記回転軸に外周面に固定されており、
前記絶縁層は、前記回転軸の外周面の少なくとも前記ロータに対応する部分を覆うように形成されている、
請求項1に記載のインバータ一体型電動圧縮機。
【請求項3】
前記圧縮機構は、前記ハウジングに固定された固定スクロールと、前記固定スクロールに対して公転旋回運動を行う可動スクロールとを含むスクロール圧縮機構であり、
前記ロータの貫通孔は、前記圧縮機構側の開口と前記インバータ側の開口とを有し、前記圧縮機構側の開口の周縁部が前記インバータ側の開口の周縁部に比べて大きく面取りされている、
請求項2に記載のインバータ一体型電動圧縮機。
【請求項4】
内周部が前記回転軸の外周面に接触する導電性の軸シール部材が前記第2隔壁部に保持されている、請求項1~3のいずれか一つに記載のインバータ一体型電動圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータ一体型電動圧縮機に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
電動圧縮機の一例として従来からインバータ一体型電動圧縮機が知られている。この種の電動圧縮機においては、金属製の回転軸(駆動軸)、回転軸を回転させる電動モータ、回転軸の回転によって駆動される圧縮機構、及び電動モータを駆動するインバータが金属製のハウジング内に一体的に組み込まれていることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-2282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータによって電動モータが駆動される場合、回転軸とこれを支持する金属製の軸受を保持するハウジングとの間には電動モータ内の静電容量によって軸電圧が発生する。この軸電圧が例えば潤滑剤による絶縁膜の絶縁破壊電圧を超えると、回転軸と軸受との間や軸受内部で放電が起こり、その結果、軸受に電食が発生するおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、電動モータのロータが固定された回転軸を回転可能に支持する金属製の軸受の電食を抑制又は防止することができるインバータ一体型電動圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によると、インバータ一体型電動圧縮機が提供される。提供されるインバータ一体型電動圧縮機は、導電性の回転軸と、前記回転軸を回転させる電動モータと、前記回転軸の回転によって駆動されて流体を圧縮する圧縮機構と、前記電動モータを駆動するインバータと、これらを収容する導電性のハウジングとを含む。前記ハウジングは、前記インバータと前記電動モータとの間を仕切る第1隔壁部と、前記電動モータと前記圧縮機構との間を仕切る第2隔壁部とを有する。前記電動モータは、前記ハウジングに固定されたステータと前記回転軸に固定されたロータとを含む。前記回転軸は、前記第1隔壁部に保持された金属製の第1軸受と前記第2隔壁部に保持された金属製の第2軸受とによって回転可能に支持されている。また、前記回転軸と前記ロータとの間には絶縁層が設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一側面によれば、電動モータのロータが固定された回転軸を回転可能に支持する軸受の電食を抑制又は防止することができるインバータ一体型電動圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係るインバータ一体型電動圧縮機を示す断面図である。
回転軸と電動モータのロータとを示す図である。
電動モータ内部の静電容量による軸電圧の発生原理の一例を概念的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係るインバータ一体型電動圧縮機(以下単に「電動圧縮機」という。)の概略構成を示す断面図である。実施形態に係る電動圧縮機10は、例えば、車両用空調装置の冷媒回路に組み込まれ、冷媒回路を流れる気体冷媒(つまり、流体)を圧縮し、高圧化して吐出するように構成される。ここで、前記冷媒回路を流れる気体冷媒には潤滑剤が含まれ得る。
(【0011】以降は省略されています)

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