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公開番号2024165063
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023080896
出願日2023-05-16
発明の名称透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類G01N 1/28 20060101AFI20241121BHJP(測定;試験)
要約【課題】薄片試料の湾曲を防止しつつ、イオンビームによる再加工が可能な透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法を得る。
【解決手段】集束イオンビーム装置100からイオンビーム4を薄片試料15の主面に照射して薄片試料15を加工する。加工した薄片試料15の主面の外周部の一部を避けるように主面に補強層20を形成する。補強層20を形成していない主面の外周部の一部を起点としてイオンビーム4により薄片試料15を再加工する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
集束イオンビーム装置からイオンビームを薄片試料の主面に照射して前記薄片試料を加工する工程と、
加工した前記薄片試料の前記主面の外周部の一部を避けるように前記主面に補強層を形成する工程と、
前記補強層を形成していない前記主面の外周部の一部を起点としてイオンビームにより前記薄片試料を再加工する工程とを備えることを特徴とする透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記薄片試料の前記主面は四角形であり、
前記主面の3辺に沿って前記薄片試料の前記主面の外周部に前記補強層を形成することを特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法。
【請求項3】
前記薄片試料の前記主面は、第1の辺と、前記第1の辺に隣接する第2の辺とを有する四角形であり、
前記第1の辺において前記薄片試料が試料台に接合され、
前記第1の辺と前記第2の辺に沿って前記薄片試料の前記主面の外周部に前記補強層をL字形に形成することを特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法。
【請求項4】
前記薄片試料の前記主面は四角形であり、
前記薄片試料の前記主面の1辺において前記薄片試料が試料台に接合され、
前記試料台に接合された辺及び前記主面の対角線に沿って前記薄片試料の前記主面に前記補強層を形成することを特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法。
【請求項5】
前記薄片試料の前記主面に材料ガスを吹き付けながら電子ビーム又は不活性ガスイオンビームを照射して材料をデポジションして前記補強層を形成することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法。
【請求項6】
前記集束イオンビーム装置の成膜機能を用いて前記補強層を形成することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、透過型電子顕微鏡で観察する薄片試料の作製方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
透過型電子顕微鏡(以下、TEMと称する)は、数十から数百ナノメートル程度の厚さに薄片化された試料(以下、薄片試料と称する)に対して電子を照射し、透過又は散乱した電子を観察する装置である。薄片試料の厚さが狙いの値よりも厚い場合、電子が試料を透過せず、適切な観察結果を得られない。従って、数十から数百ナノメートルの範囲で、できるだけ資料を薄くする必要がある。このような薄片試料を作製する方法として、収束イオンビーム装置(以下、FIB装置と称する)を用いた試料加工が一般的である。
【0003】
イオンビーム照射中に試料の正確な厚さを測ることはできず、薄片試料の厚さが判明するのは加工後の観察の段階である。従って、所望の厚さに達していない場合には再加工することになるため、一般には複数回の再加工が必要となる。
【0004】
イオンビームは照射源から遠くなると強度が低くなる。試料の片面のみにイオンビームを照射した場合、照射源から遠い部分(例えば試料上方からイオンビームを照射した場合は試料下方)でビーム強度が低くなり、くさび型で厚さが不均一な試料が形成される。この問題を解決するには、イオンビームを試料の両面に角度をつけて照射する必要がある。従って、再加工に際して、薄片試料面内の観察個所を均一な厚さに加工するには薄片試料の表裏両面からイオンビームを照射しなければならない。
【0005】
また、内部応力により薄片試料が湾曲するという課題がある。加工中に湾曲した場合、イオンビームを均一に照射することが難しくなり、薄片試料の厚さが不均一になる。湾曲することで最終的に薄片試料が破損する場合もある。湾曲による電子線の散乱(ベンドコンター)が発生し観察の妨げとなる場合もある。これに対して、薄片試料が応力によって湾曲しないようにするため、薄片試料にデポジション膜で補強層を形成する手法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-198412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先行技術では、補強層が薄片試料の主面全体を覆うか又は主面の外周部の全周に形成されていた。このため、イオンビームが補強層に遮られて再加工ができないという問題があった。
【0008】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は薄片試料の湾曲を防止しつつ、イオンビームによる再加工が可能な透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る透過型電子顕微鏡用薄片試料の作製方法は、集束イオンビーム装置からイオンビームを薄片試料の主面に照射して前記薄片試料を加工する工程と、加工した前記薄片試料の前記主面の外周部の一部を避けるように前記主面に、前記集束イオンビーム装置のデポジションの成膜機能を用いて、補強層を形成する工程と、前記補強層を形成していない前記主面の外周部の一部を起点としてイオンビームにより前記薄片試料を再加工する工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本開示では、薄片試料の主面に補強層を形成するため、薄片試料の湾曲を防止することができる。また、薄片試料の主面の外周部の一部を避けるように補強層を形成するため、その補強層を形成していない部分を起点としてイオンビームにより薄片試料を再加工することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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