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公開番号
2024164987
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023080767
出願日
2023-05-16
発明の名称
低分子イヌリン水溶液の製造方法、低分子イヌリンペーストの製造方法および低分子イヌリンペースト並びに低分子イヌリンを含む食品
出願人
合同酒精株式会社
代理人
主分類
C08B
37/18 20060101AFI20241121BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 本発明は、簡便な方法でイヌリンの分子量を調製する方法を提供することを目的とする。また本発明は、簡便な方法で得られたイヌリンを使用することで、新たな用途を提供することを目的とする。
【解決手段】 水にイヌリンを終濃度で10質量%~90質量%になるよう溶解または分散させたイヌリン水溶液を得る第1工程と、上記水または上記イヌリン水溶液の少なくとも一方にイヌリナーゼを添加する第2工程と、上記イヌリン水溶液中のイヌリンを上記イヌリナーゼによって反応させ、低分子イヌリン水溶液を得る第3工程と、を有する低分子イヌリン水溶液の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水にイヌリンを終濃度で10質量%~90質量%になるよう溶解または分散させたイヌリン水溶液を得る第1工程と、
上記水または上記イヌリン水溶液の少なくとも一方にイヌリナーゼを添加する第2工程と、
上記イヌリン水溶液中のイヌリンを上記イヌリナーゼによって反応させ、低分子イヌリン水溶液を得る第3工程と、
を有する低分子イヌリン水溶液の製造方法。
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【請求項2】
前記第2工程における前記イヌリナーゼの添加量が、前記水または前記イヌリン水溶液に対して、0.001~50unit/gの範囲内にある請求項1記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
【請求項3】
前記第3工程における前記イヌリン水溶液中のイヌリンと前記イヌリナーゼの反応を静置条件または緩やかな攪拌条件下で行う請求項1記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
【請求項4】
前記第3工程における前記イヌリン水溶液中のイヌリンと前記イヌリナーゼの反応温度が1℃~90℃の範囲内にある請求項1記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
【請求項5】
前記第3工程における前記イヌリン水溶液中のイヌリンと前記イヌリナーゼの反応時間が1分間~72時間の範囲内にある請求項1記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5いずれかに記載の製造方法によって得られた低分子イヌリン水溶液を、更に冷却する第4工程を行う、低分子イヌリンペーストの製造方法。
【請求項7】
イヌリナーゼと、10質量%~90質量%の低分子イヌリンと、水と、を含み、
硬さが20~50Nの範囲内にある低分子イヌリンペースト。
【請求項8】
請求項1~5いずれかに記載の製造方法によって得られた低分子イヌリン水溶液もしくは請求項6に記載の製造方法によって得られた低分子イヌリンペーストまたは請求項7に記載の低分子イヌリンペーストの少なくとも一つを含む食品。
【請求項9】
乳製品、ヨーグルト、アイスクリーム、乳製品ベーススムージー、乳製品トッピング、プディング、ミルクセーキ、カスタード、チーズ、栄養バー、エネルギーバー、朝食バー、糖菓、ベーカリー、クラッカー、クッキー、ビスケット、穀物チップ、トレイルミックス、アイスティーミックス、果物ジューススムージー、体重管理ドリンク、レディートゥードリンク飲料、スポーツドリンク、持久ドリンク、補助食品粉末ドリンクミックス、幼児および乳児粉ミルク、カルシウム強化オレンジジュース、パン、クロワッサン、シリアル、パスタ、パン用スプレッド、無糖のキャンディーおよびチョコレート、カルシウムキャンディチューズ、肉製品、代替肉、大豆ミート、マヨネーズ、サラダ用ドレッシング、木の実で作ったバター、冷凍アントレ、ソース、スープ、ならびに調理済み食品から選択される、請求項8記載の食品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、低分子イヌリン水溶液の製造方法、低分子イヌリンペーストの製造方法および低分子イヌリンペースト並びに低分子イヌリンを含む食品に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
イヌリンは、フルクタングループに属する多糖である。イヌリンの分子構造は、スクロースのフルクトース残基にフルクトース分子がβ(2,1)結合で直鎖上に結合したものである。イヌリンは様々な植物によって作られる。例えば、チコリ根、ダリア塊茎、菊芋、アーティチョーク等である。
【0003】
植物から抽出したイヌリンは、様々な鎖長を含む。高分子側のイヌリンを選択的に濃縮することにより、長鎖イヌリンを得る発明が開示されている(例えば、特許文献1)。
この長鎖イヌリンの特性として、通常のイヌリンに比べ、加熱処理または酸処理に対して高い安定性を示すクリームに加工することができること、高いゲル強度を有すること等が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2008-535983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の長鎖イヌリンを得る方法は、多段階の工程を経る(植物からのイヌリン抽出、遠心分離、ろ過、脱色、エタノール沈殿、凍結乾燥等)。こうした処理は手間であり、実施できる者が実質的にイヌリン製造メーカーに限定されるため、新たな用途開発につながりにくいことが課題であった。
本発明は、簡便な方法でイヌリンの分子量を調製する方法を提供することを目的とする。
また本発明は、簡便な方法で得られたイヌリンを使用することで、新たな用途を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術的構成を有することにより、本発明の課題を解決したものである。
【0007】
(1)水にイヌリンを終濃度で10質量%~90質量%になるよう溶解または分散させたイヌリン水溶液を得る第1工程と、上記水または上記イヌリン水溶液の少なくとも一方にイヌリナーゼを添加する第2工程と、上記イヌリン水溶液中のイヌリンを上記イヌリナーゼによって反応させ、低分子イヌリン水溶液を得る第3工程と、を有する低分子イヌリン水溶液の製造方法。
(2)前記第2工程における前記イヌリナーゼの添加量が、前記水または前記イヌリン水溶液に対して、0.001~50unit/mLgの範囲内にある前記(1)記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
(3)前記第3工程における前記イヌリン水溶液中のイヌリンと前記イヌリナーゼの反応を静置条件または緩やかな攪拌条件下で行う前記(1)記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
(4)前記第3工程における前記イヌリン水溶液中のイヌリンと前記イヌリナーゼの反応温度が1℃~90℃の範囲内にある前記(1)記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
(5)前記第3工程における前記イヌリン水溶液中のイヌリンと前記イヌリナーゼの反応時間が1分間~72時間の範囲内にある前記(1)記載の低分子イヌリン水溶液の製造方法。
(6)前記(1)~(5)いずれかに記載の製造方法によって得られた低分子イヌリン水溶液を、更に冷却する第4工程を行う、低分子イヌリンペーストの製造方法。
(7)イヌリナーゼと、10質量%~90質量%の低分子イヌリンと、水と、を含み、硬さが20~50Nの範囲内にある低分子イヌリンペースト。
(8)前記(1)~(5)いずれかに記載の製造方法によって得られた低分子イヌリン水溶液もしくは前記(6)に記載の製造方法によって得られた低分子イヌリンペーストまたは前記(7)に記載の低分子イヌリンペーストの少なくとも一つを含む食品。
(9)乳製品、ヨーグルト、アイスクリーム、乳製品ベーススムージー、乳製品トッピング、プディング、ミルクセーキ、カスタード、チーズ、栄養バー、エネルギーバー、朝食バー、糖菓、ベーカリー、クラッカー、クッキー、ビスケット、穀物チップ、トレイルミックス、アイスティーミックス、果物ジューススムージー、体重管理ドリンク、レディートゥードリンク飲料、スポーツドリンク、持久ドリンク、補助食品粉末ドリンクミックス、幼児および乳児粉ミルク、カルシウム強化オレンジジュース、パン、クロワッサン、シリアル、パスタ、パン用スプレッド、無糖のキャンディーおよびチョコレート、カルシウムキャンディチューズ、肉製品、代替肉、大豆ミート、マヨネーズ、サラダ用ドレッシング、木の実で作ったバター、冷凍アントレ、ソース、スープ、ならびに調理済み食品から選択される、前記(8)記載の食品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡便な方法でイヌリンの分子量を調製する方法を提供することができる。イヌリンを使用する者が実施することができる発明であるため、イヌリンの使用用途を増やすことにつながる。
本発明によれば、得られた低分子イヌリン水溶液または低分子イヌリンペーストを大豆ミート等の代替肉に使用することにより、大豆ミート等の代替肉の硬さ、凝集性及びそしゃく性が増大させることができる。従来の大豆ミート等の代替肉における課題であった柔らかくて歯応えがない課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
低分子イヌリンペーストに関するテクスチャー解析結果である。
低分子イヌリンペーストの硬さを示した図である。
低分子イヌリンペーストの付着性を示した図である。
低分子イヌリンペーストの凝集性を示した図である。
低分子イヌリンペーストの弾力性を示した図である。
低分子イヌリンペーストのそしゃく性を示した図である。
大豆ミートに関するテクスチャー解析結果である。
大豆ミートの硬さを示した図である。
大豆ミートの凝集性を示した図である。
大豆ミートのそしゃく性を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1:低分子イヌリン水溶液の製造方法>
本発明の低分子イヌリン水溶液の製造方法は、水にイヌリンを終濃度で10質量%~90質量%になるよう溶解または分散させたイヌリン水溶液を得る第1工程と、上記水または上記イヌリン水溶液の少なくとも一方にイヌリナーゼを添加する第2工程と、上記イヌリン水溶液中のイヌリンを上記イヌリナーゼによって反応させ低分子イヌリン水溶液を得る第3工程と、を有する。
本発明の低分子イヌリン水溶液の製造方法は、イヌリン水溶液中のイヌリンをイヌリナーゼによって低分子化することを一特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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