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公開番号2024164924
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023080651
出願日2023-05-16
発明の名称発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物及び該組成物の使用方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C09D 183/04 20060101AFI20241121BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】紫外線の照射により硬化し、硬化した箇所を目視で容易に確認することが可能な発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物の提供。
【解決手段】
(A)ラジカル反応性基を有するオルガノポリシロキサン、
(B)光重合開始剤:(A)成分の質量に対し0.01~20質量%、
及び
(C)フォトクロミック色素:(A)成分及び(B)成分の合計質量に対し10~1,000ppm
を含有する発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ラジカル反応性基を有するオルガノポリシロキサン、
(B)光重合開始剤:(A)成分の質量に対し0.01~20質量%、
及び
(C)フォトクロミック色素:(A)成分及び(B)成分の合計質量に対し10~1,000ppm
を含有する発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
(メタ)アクリル基のラジカル重合又はチオール-エン反応によって硬化するものである請求項1に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
【請求項3】
(C)成分が、ジアリールエテン骨格、スピロピラン骨格又はスピロオキサジン骨格を有するフォトクロミック色素である請求項1に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
【請求項4】
紫外線の照射により硬化すると共に発色するものである請求項1に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
【請求項5】
紫外線の照射を受けて発色し、その後、紫外線を遮断するか、可視光の照射を受けることで退色するものである請求項1に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
【請求項6】
紫外線を照射する前の組成物における800nm光の光透過率を100とした際、紫外線を照射した後に得られる硬化物を23℃下で7日間静置した後の800nm光の光透過率が90以上となるものである請求項1に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
【請求項7】
基材上に、請求項1~6のいずれか1項に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物を塗布し、基材上の該組成物に紫外線を照射することで発色させ、紫外線照射が完了した後に該組成物を塗布した箇所を目視で確認する工程を含む、基材上における発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物の塗布部分の確認方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物に関し、特に、紫外線の照射を受けて液状シリコーン組成物が硬化すると共に、フォトクロミック色素が発色するため、コーティング部の目視検査が可能となる発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
液状シリコーン樹脂は表面張力が低いことから塗布性に優れており、また硬化後も良好な機械的強度、優れた絶縁性、耐熱性および難燃性を有しているため、基材の表面保護剤や電子基板のコンフォーマルコーティング剤として広く使用されている。その使用方法としては標的の塗布箇所に対してコーティング剤を数十~数百ミクロン程度の厚みとなるように塗布、硬化させる手法が多く、硬化方法としては縮合硬化、付加硬化のほかに紫外線硬化が知られている。中でも、紫外線硬化型のコーティング剤は紫外線の照射によって樹脂が瞬時に硬化するため、生産性の向上に寄与する。
【0003】
一方、シリコーン樹脂は一般的に高い透明性を有しているため、目的とする箇所において塗布・硬化が確実になされているかを、目視によって判断するのが難しい。あらかじめ染料や顔料を添加し、着色を施すことは可能であるが、染料の色抜けや顔料の沈降が生じたり、紫外線が遮蔽されることで樹脂の深部硬化性が損なわれたりするため、紫外線硬化型のコーティング剤には適さないことがあった。また、紫外線硬化型の透明なシリコーン樹脂を塗布した箇所に紫外線を照射した後、該シリコーン樹脂の硬化が確実になされているかを目視にて判断することは難しかった。このため、シリコーン組成物中に紫外線に応答する添加物を加え、紫外線の照射によって樹脂が発光する仕組みを取る手法が知られているが、この場合、紫外線を照射している間しか発光しないため、特殊な検査装置が必要となり、基材や電子基板上の凹凸が激しいと判断が難しいことがあった。また、検査に時間を要するため量産性を害する問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5021194公報
国際公開第03/011967号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、紫外線の照射により硬化し、硬化した箇所を目視で容易に確認することが可能な発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物、及び発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物の基材上における塗布部分を確認する方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定量のフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物に対し、紫外線を照射することにより、該組成物が硬化すると同時に、硬化物中のフォトクロミック色素の化学構造が変化して瞬時に発色するため、基材上に塗布した該組成物が所望の箇所にコーティングがなされているかを、特殊な検査装置を必要とせず、短時間で目視判断できることを見出して本発明を完成させた。
【0007】
従って、本発明は下記の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物、及び基材上における発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物の塗布部分を確認する方法を提供するものである。
【0008】
[1]
(A)ラジカル反応性基を有するオルガノポリシロキサン、
(B)光重合開始剤:(A)成分の質量に対し0.01~20質量%、
及び
(C)フォトクロミック色素:(A)成分及び(B)成分の合計質量に対し10~1,000ppm
を含有する発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
[2]
(メタ)アクリル基のラジカル重合又はチオール-エン反応によって硬化するものである[1]に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
[3]
(C)成分が、ジアリールエテン骨格、スピロピラン骨格又はスピロオキサジン骨格を有するフォトクロミック色素である[1]又は[2]に記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
[4]
紫外線の照射により硬化すると共に発色するものである[1]~[3]のいずれかに記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
[5]
紫外線の照射を受けて発色し、その後、紫外線を遮断するか、可視光の照射を受けることで退色するものである[1]~[4]のいずれかに記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
[6]
紫外線を照射する前の組成物における800nm光の光透過率を100とした際、紫外線を照射した後に得られる硬化物を23℃下で7日間静置した後の800nm光の光透過率が90以上となるものである[1]~[5]のいずれかに記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物。
[7]
基材上に、[1]~[6]のいずれかに記載の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物を塗布し、基材上の該組成物に紫外線を照射することで発色させ、紫外線照射が完了した後に該組成物を塗布した箇所を目視で確認する工程を含む、基材上における発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物の塗布部分の確認方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物は、紫外線を照射することでラジカル反応が瞬時に進行し、シリコーンゴムが得られる。また、フォトクロミック色素を添加しているため、組成物の硬化と同時に発色する。このため、所望の箇所にコーティングがなされているか、目視判断が可能であり、特殊な検査装置を必要としない。更に、フォトクロミック色素はシリコーンポリマーのマトリックス中に均一に溶解しているため、色抜けや沈降といった、染料や顔料を使用した際の不具合は生じない。したがって、本発明の組成物は、電子基板の保護に用いるコンフォーマルコーティング剤に、特に好適である。また、本発明の方法は、該コンフォーマルコーティング剤の塗布状態を確認するのに好適である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳しく説明する。
[発色性紫外線硬化型シリコーンコーティング剤組成物]
(A)成分
本発明の(A)成分は、後述する(B)成分の光重合開始剤と混和した後に紫外線照射を受けることにより、速やかに硬化する紫外線硬化性のオルガノポリシロキサンであり、例えば、(メタ)アクリル基のラジカル重合もしくはチオール-エン反応による重合が進行し、速やかにシリコーン硬化物となる、ラジカル反応性基を有するオルガノポリシロキサンであり、好ましくは下記(i)~(iii)のオルガノポリシロキサンの少なくとも一種である。
(【0011】以降は省略されています)

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