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公開番号2024164591
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023080188
出願日2023-05-15
発明の名称手持ち動力作業機
出願人株式会社やまびこ
代理人弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類G01F 23/72 20060101AFI20241120BHJP(測定;試験)
要約【課題】タンク内の油面を検出してエンジンの作動を抑制するに際して、手持ち動力作業機の作業時の傾斜姿勢を考慮して、正常な作業が可能であるにも拘わらずエンジンが停止してしまう状況を無くす。
【解決手段】手持ち動力作業機は、エンジンが搭載された本体とエンジンによって駆動される作業部とを備え、本体が、手持ち式のハンドル部を備える手持ち動力作業機であって、本体は、エンジンに給油を行うタンクを備え、タンク内部には、油面の高さに応じて上下動するフロートと、フロートの上下動を許容するガイド部材とが設けられ、タンク外部には、フロートの近接を検知してエンジンの作動を抑制するセンサ部が設けられ、ガイド部材は、フロートの降下時に、フロートがセンサ部に近づかないように、フロートの上下動をガイドし、手持ち動力作業機の姿勢が正立状態で且つ、フロートの位置が設定位置より降下した場合に、フロートをセンサ部に近づける。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンが搭載された本体と前記エンジンによって駆動される作業部とを備え、前記本体が、手持ち式のハンドル部を備える手持ち動力作業機であって、
前記本体は、前記エンジンに給油を行うタンクを備え、
前記タンク内部には、油面の高さに応じて上下動するフロートと、前記フロートの上下動を許容するガイド部材とが設けられ、
前記タンク外部には、前記フロートの近接を検知して前記エンジンの作動を抑制するセンサ部が設けられ、
前記ガイド部材は、前記フロートの降下時に、前記フロートが前記センサ部に近づかないように、前記フロートの上下動をガイドし、前記手持ち動力作業機の姿勢が正立状態で且つ、前記フロートの位置が設定位置より降下した場合に、前記フロートを前記センサ部に近づけることを特徴とする手持ち動力作業機。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記ガイド部材が、前記タンク内に設けられたガイドスロープであって、前記ガイドスロープの少なくとも一部が鉛直方向に対して傾斜又は湾曲している、請求項1記載の手持ち動力作業機。
【請求項3】
前記ガイド部材が、前記タンクの内壁から前記ガイドスロープ側に突出するガイド壁を有することを特徴とする請求項2記載の手持ち動力作業機。
【請求項4】
前記エンジンは、分離潤滑式エンジンであり、
前記本体には、前記タンクとしての潤滑油用タンクが燃料用タンクとは別に設けられていることを特徴とする請求項1記載の手持ち動力作業機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち動力作業機に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンカッターなどの手持ち式の動力作業機は、エンジンが搭載されている本体に、手持ち作業用のハンドル部が設けられている。また、本体には、燃料や潤滑油を貯留するタンクが設けられている。特に、本体に搭載されるエンジンが分離潤滑式エンジンの場合、本体には、燃料用タンクと潤滑油用タンクがそれぞれ別に設けられている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-177867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
分離潤滑式エンジンが搭載された手持ち動力作業機は、燃料用タンクに燃料が溜まっていても潤滑油用タンク内の潤滑油が枯渇状態であると、潤滑不良の状態でエンジンが作動して、焼き付き等のエンジン不具合が生じる懸念がある。これを回避するには、潤滑油用タンクの油面を検知して油面が設定高さ以下になるとエンジンの作動を抑制するシステムの適用が考えられる。しかしながら、手持ち動力作業機は、作業状態では、潤滑油用タンクが正立状態に対して傾いた状態になるので、油面の検出位置が正立状態より高くなってしまい、潤滑油残量が相当量残っていて、正常な作業が可能であるにも拘わらず、エンジンが停止してしまう状況が生じる。
【0005】
このような問題は、混合油式エンジンの場合も同様に生じる。例えば、混合油が貯留されたタンクに、油面が設定高さ以下になるとエンジンの作動が抑制させるシステムを設ける。正立状態では、設定した混合油残量に相当する油面高さで正しくシステムが作動するが、手持ち動力作業機を傾けた状態で使用した場合には、混合油残量が相当量残っているにも拘わらず、システムが誤って作動し、エンジンが停止してしまう状況が生じる。
【0006】
本発明は、このような事情に対処するために提案されたものである。すなわち、分離潤滑式エンジンが搭載された手持ち動力作業機において、潤滑油用タンク内の潤滑油が枯渇した状態でエンジンが作動することによる不具合を解消すること、タンク内の油面を検出してエンジンの作動を抑制するに際して、手持ち動力作業機の作業時の傾斜姿勢を考慮して、正常な作業が可能であるにも拘わらずエンジンが停止してしまう状況を無くすこと、などが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
エンジンが搭載された本体と前記エンジンによって駆動される作業部とを備え、前記本体が、手持ち式のハンドル部を備える手持ち動力作業機であって、前記本体は、前記エンジンに給油を行うタンクを備え、前記タンク内部には、油面の高さに応じて上下動するフロートと、前記フロートの上下動を許容するガイド部材とが設けられ、前記タンク外部には、前記フロートの近接を検知して前記エンジンの作動を抑制するセンサ部が設けられ、前記ガイド部材は、前記フロートの降下時に、前記フロートが前記センサ部に近づかないように、前記フロートの上下動をガイドし、前記手持ち動力作業機の姿勢が正立状態で且つ、前記フロートの位置が設定位置より降下した場合に、前記フロートを前記センサ部に近づけることを特徴とする手持ち動力作業機。
【発明の効果】
【0008】
このような特徴によると、分離潤滑式エンジンが搭載された手持ち動力作業機において、潤滑油用タンク内の潤滑油が枯渇した状態でエンジンが作動することによる不具合を解消することができる。また、タンク内の油面を検出してエンジンの作動を抑制するに際して、手持ち動力作業機の作業時の傾斜姿勢を考慮して、正常な作業が可能であるにも拘わらずエンジンが停止してしまう状況を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態に係る手持ち動力作業機の全体構成を示す説明図。
手持ち動力作業機のタンクの内部を示す説明図(正立状態)。
手持ち動力作業機のタンクの内部を示す説明図(作業状態)。
手持ち動力作業機のタンクの内部を示す説明図(正立状態)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。なお、図示矢印の「上」「下」「前」「後」は、「上」が鉛直方向上側、「下」が鉛直方向下側、「前」が作業機の前側、「後」が作業機の後ろ側を示している。
(【0011】以降は省略されています)

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