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公開番号2024164556
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023080128
出願日2023-05-15
発明の名称窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法
出願人富士電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 29/78 20060101AFI20241120BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高濃度のp型領域を実現することが可能な窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】窒化物半導体装置は、窒化物結晶層と、窒化物結晶層に設けられたp型領域と、を備える。p型領域は、3×1018cm-3以上1×1021cm-3以下の濃度でMgと、3×1017cm-3以上5×1021cm-3以下の濃度で13族元素及びアクセプタ元素の少なくとも一方と、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
窒化物結晶層と、
前記窒化物結晶層に設けられたp型領域と、を備え、
前記p型領域は、
3×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下の濃度でMgと、
3×10
17
cm
-3
以上5×10
21
cm
-3
以下の濃度で13族元素及びアクセプタ元素の少なくとも一方と、を含む窒化物半導体装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記13族元素は、B及びAlの少なくとも一方である、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項3】
前記アクセプタ元素は、Li及びBeの少なくとも一方である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項4】
窒化物結晶基板をさらに備え、
前記窒化物結晶層は前記窒化物結晶基板の一方の面上に設けられており、
前記p型領域の格子定数であって、前記一方の面に平行な第1方向の格子定数と、前記一方の面に平行で前記第1方向と交差する第2方向の格子定数は、前記窒化物結晶基板の前記第1方向及び前記第2方向の各格子定数とそれぞれ等しい、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項5】
前記窒化物結晶層に設けられたp型のウェル領域と、
前記窒化物結晶層に設けられ、前記ウェル領域にチャネルが形成される電界効果トランジスタと、を備え、
前記p型領域は、前記ウェル領域よりも前記アクセプタ元素の濃度が高く、かつ前記ウェル領域に電気的に接続する、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項6】
前記窒化物結晶層に設けられたダイオードを備え、
前記p型領域は前記ダイオードのアノード領域である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項7】
窒化物結晶層に3×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下の濃度でMgを導入する工程と、
前記窒化物結晶層において前記Mgが導入される領域に、3×10
17
cm
-3
以上5×10
21
cm
-3
以下の濃度で13族元素及びアクセプタ元素の少なくとも一方を導入する工程と、
前記Mgが導入され、かつ前記13族元素及び前記アクセプタ元素の少なくとも一方が導入された前記窒化物結晶層に熱処理を施して、前記Mgを活性化することによって、前記窒化物結晶層にp型領域を形成する工程と、を備える窒化物半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記窒化物結晶層において前記Mgが導入される領域にNをイオン注入する工程をさらに備え、
前記p型領域を形成する工程では、
前記Nがイオン注入された前記窒化物結晶層に前記熱処理を施す、請求項7に記載の窒化物半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記Mgが導入され、前記Nがイオン注入された前記窒化物結晶層上に保護膜を形成する工程をさらに備え、
前記p型領域を形成する工程では、
前記保護膜が形成された前記窒化物結晶層に前記熱処理を施す、請求項8に記載の窒化物半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記Mgを前記窒化物結晶層に導入する工程は、
前記Mgを前記窒化物結晶層にイオン注入することで行う、請求項7又は8に記載の窒化物半導体装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
縦型のMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造を有する窒化物半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、窒化物半導体装置では、マグネシウム(Mg)をドーパントとして用いることによりp型の伝導度制御が可能である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-096744号公報
特開2014-086698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
窒化物半導体装置において、良好なオーミック接触を実現するためには、高濃度のp型領域を窒化物半導体に選択的に形成する必要がある。しかし、高濃度のp型領域をイオン注入で形成しようとすると、Mgが偏析して濃度が低下する傾向があり、その実現は難しかった。本開示は上記課題に着目してなされたものであって、高濃度のp型領域を実現することが可能な窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る窒化物半導体装置は、窒化物結晶層と、前記窒化物結晶層に設けられたp型領域と、を備える。前記p型領域は、3×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下の濃度でMgと、3×10
17
cm
-3
以上5×10
21
cm
-3
以下の濃度で13族元素及びアクセプタ元素の少なくとも一方と、を含む。
【0006】
本開示の一態様に係る窒化物半導体装置の製造方法は、窒化物結晶層に3×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下の濃度でMgを導入する工程と、前記窒化物結晶層において前記Mgがイオン注入される領域に、3×10
17
cm
-3
以上5×10
21
cm
-3
以下の濃度で13族元素及びアクセプタ元素の少なくとも一方を導入する工程と、前記Mgがイオン注入され、かつ前記13族元素及び前記アクセプタ元素の少なくとも一方が導入された前記窒化物結晶層に熱処理を施して、前記Mgを活性化することによって、前記窒化物結晶層にp型領域を形成する工程と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、高濃度のp型領域を実現することが可能な窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の構成例を示す平面図である。
図2は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の構成例を示す断面図である。
図3は、図2の断面図を拡大した図であり、1つの縦型MOSFETを示す図である。
図4は、MgをドープしたGaN結晶の原子の結合状態を示すモデル図である。
図5は、GaN結晶のGaサイトをB、Al、Li、又は、Beで置換した場合のGaN結晶の内部圧力を、第一原理計算で計算した結果を示すグラフである。
図6は、GaN結晶のGaサイトをAl及びBeの少なくとも一方とMgとで置換した場合のGaN結晶の内部圧力を、第一原理計算で計算した結果を示すグラフである。
図7は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例1を工程順に示す断面図である。
図8は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例1を工程順に示す断面図である。
図9は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例2を工程順に示す断面図である。
図10は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例2を工程順に示す断面図である。
図11は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例3を工程順に示す断面図である。
図12は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例3を工程順に示す断面図である。
図13は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例4を工程順に示す断面図である。
図14は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の製造方法例4を工程順に示す断面図である。
図15は、本開示の実施形態1の変形例に係る縦型MOSFETの構成を示す断面図である。
図16は、本開示の実施形態2に係る縦型MOSFETの構成例を示す断面図である。
図17は、本開示の実施形態2の変形例1に係る縦型MOSFETの構成を示す断面図である。
図18は、本開示の実施形態2の変形例2に係る縦型MOSFETの構成を示す断面図である。
図19は、本開示の実施形態3に係るpnダイオードの構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本開示の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各装置や各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判定すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0010】
以下の説明では、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の文言を用いて、方向を説明する場合がある。例えば、X軸方向及びY軸方向は、後述のGaN基板10の表面10aに平行な方向である。また、Z軸方向は、GaN基板10の表面10aと垂直に交わる方向である。X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに直交する。
(【0011】以降は省略されています)

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