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公開番号2024164427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023079891
出願日2023-05-15
発明の名称接合装置、接合システムおよび接合方法
出願人東京エレクトロン株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H01L 21/02 20060101AFI20241120BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】チップの不良率を低減する。
【解決手段】本開示による接合装置の制御部は、取得部と算出部と選択部と調整処理部とを備える。取得部は第1基板の複数の第1接合予定箇所の位置情報および第2基板の複数の第2接合予定箇所の位置情報を取得する。算出部は取得された位置情報に基づき、相対位置および相対向きの調整量を規定する複数の制御パラメータの値の組み合わせ毎に、第1基板と第2基板とが接合された重合基板から得られるチップの個数の期待値を、第1接合予定箇所と当該第1接合予定箇所に対応する第2接合予定箇所とのずれの程度に応じて決定される性能ランク別に算出する。選択部は複数の算出結果のうち所望の条件に合致する算出結果が得られる組み合わせを選択する。調整処理部は選択された組み合わせを用いて相対位置および相対向きの調整を行う。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
第1基板と第2基板とを接合する接合装置であって、
前記第1基板を保持する第1保持部と、
前記第2基板を保持する第2保持部と、
前記第1保持部に保持された前記第1基板と前記第2保持部に保持された前記第2基板との面内方向における相対位置および相対向きを調整する調整部と、
前記調整部を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記第1基板における複数の第1接合予定箇所の位置情報および前記第2基板における複数の第2接合予定箇所の位置情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された位置情報に基づき、前記相対位置および前記相対向きの調整量を規定する複数の制御パラメータの値の組み合わせ毎に、前記第1基板と前記第2基板とが接合された重合基板から得られるチップの個数の期待値を、前記第1接合予定箇所と当該第1接合予定箇所に対応する前記第2接合予定箇所とのずれの程度に応じて決定される性能ランク別に算出する算出部と、
前記算出部によって前記組み合わせ毎に算出された複数の算出結果のうち、所望の条件に合致する算出結果が得られる前記組み合わせを選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記組み合わせを用いて前記調整部を制御して前記相対位置および前記相対向きの調整を行う調整処理部と
を備える、接合装置。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記算出部は、前記第1基板に対して前記複数の第1接合予定箇所に対応する複数の第1接合予定領域を設定するとともに、前記第2基板に対して前記複数の第2接合予定箇所に対応する複数の第2接合予定領域を設定し、前記第1接合予定領域と当該第1接合予定領域に対応する前記第2接合予定領域との重なり度に基づいて、前記第1接合予定領域または前記第2接合予定領域から得られる前記チップの前記性能ランクを決定する、請求項1に記載の接合装置。
【請求項3】
前記第1基板における前記複数の第1接合予定箇所を撮像する第1撮像部と、
前記第2基板における前記複数の第2接合予定箇所を撮像する第2撮像部と
をさらに備え、
前記取得部は、前記第1撮像部の撮像結果に基づいて前記複数の第1接合予定箇所の位置情報を取得し、前記第2撮像部の撮像結果に基づいて前記複数の第2接合予定箇所の位置情報を取得する、請求項1に記載の接合装置。
【請求項4】
前記重合基板において接合不良が発生する確率と当該接合不良が発生する領域の位置情報とを関連づけた想定不良情報を記憶する記憶部と、
前記算出部による算出結果を前記想定不良情報に基づいて補正する補正部と
をさらに備える、請求項1に記載の接合装置。
【請求項5】
前記接合装置内の環境を測定するセンサと、
前記重合基板において接合不良が発生する確率と前記環境との関係を示す環境起因不良情報を記憶する記憶部と
を備え、
前記制御部は、
前記センサによる測定結果と、前記記憶部に記憶された前記環境起因不良情報とに基づき、前記第1基板と前記第2基板との接合処理の実行の可否を判定する、請求項1に記載の接合装置。
【請求項6】
前記算出部による算出結果に基づいて、複数の前記第1基板および複数の前記第2基板の中から、接合処理に用いる前記第1基板および前記第2基板のペアを選定する選定部をさらに備える、請求項1に記載の接合装置。
【請求項7】
第1基板および第2基板の表面を改質する表面改質装置と、
改質された前記第1基板および前記第2基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
親水化された前記第1基板と前記第2基板とを分子間力により接合する接合装置と
を備え、
前記接合装置は、
前記第1基板を保持する第1保持部と、
前記第2基板を保持する第2保持部と、
前記第1保持部に保持された前記第1基板と前記第2保持部に保持された前記第2基板との面内方向における相対位置および相対向きを調整する調整部と、
前記調整部を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記第1基板における複数の第1接合予定箇所の位置情報および前記第2基板における複数の第2接合予定箇所の位置情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された位置情報に基づき、前記相対位置および前記相対向きの調整量を規定する複数の制御パラメータの値の組み合わせ毎に、前記第1基板と前記第2基板とが接合された重合基板から得られるチップの個数の期待値を、前記第1接合予定箇所と当該第1接合予定箇所に対応する前記第2接合予定箇所とのずれの程度に応じて決定される性能ランク別に算出する算出部と、
前記算出部によって前記組み合わせ毎に算出された複数の算出結果のうち、所望の条件に合致する算出結果が得られる前記組み合わせを選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記組み合わせを用いて前記調整部を制御して前記相対位置および前記相対向きの調整を行う調整処理部と
を備える、接合システム。
【請求項8】
第1基板と第2基板とを接合する接合方法であって、
前記第1基板を保持する第1保持部を用いて前記第1基板を保持する工程と、
前記第2基板を保持する第2保持部を用いて前記第2基板を保持する工程と、
前記第1保持部に保持された前記第1基板と前記第2保持部に保持された前記第2基板との面内方向における相対位置および相対向きを調整する工程と
を含み、
前記調整する工程は、
前記第1基板における複数の第1接合予定箇所の位置情報および前記第2基板における複数の第2接合予定箇所の位置情報を取得する工程と、
前記取得する工程によって取得された位置情報に基づき、前記相対位置および前記相対向きの調整量を規定する複数の制御パラメータの値の組み合わせ毎に、前記第1基板と前記第2基板とが接合された重合基板から得られるチップの個数の期待値を、前記第1接合予定箇所と当該第1接合予定箇所に対応する前記第2接合予定箇所とのずれの程度に応じて決定される性能ランク別に算出する工程と、
前記算出する工程によって前記組み合わせ毎に算出された複数の算出結果のうち、所望の条件に合致する算出結果が得られる前記組み合わせを選択する工程と、
前記選択する工程によって選択された前記組み合わせを用いて、前記相対位置および前記相対向きを調整する調整部を制御する工程と
を含む、接合方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、接合装置、接合システムおよび接合方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウエハなどの基板同士を接合する接合装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-145287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、チップの不良率を低減する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による第1基板と第2基板とを接合する接合装置は、第1保持部と、第2保持部と、調整部と、制御部とを備える。第1保持部は、第1基板を保持する。第2保持部は、第2基板を保持する。調整部は、第1保持部に保持された第1基板と第2保持部に保持された第2基板との面内方向における相対位置および相対向きを調整する。制御部は、取得部と、算出部と、選択部と、調整処理部とを備える。取得部は、第1基板における複数の第1接合予定箇所の位置情報および第2基板における複数の第2接合予定箇所の位置情報を取得する。算出部は、取得部によって取得された位置情報に基づき、相対位置および相対向きの調整量を規定する複数の制御パラメータの値の組み合わせ毎に、第1基板と第2基板とが接合された重合基板から得られるチップの個数の期待値を、第1接合予定箇所と当該第1接合予定箇所に対応する第2接合予定箇所とのずれの程度に応じて決定される性能ランク別に算出する。選択部は、算出部によって組み合わせ毎に算出された複数の算出結果のうち、所望の条件に合致する算出結果が得られる組み合わせを選択する。調整処理部は、選択部によって選択された組み合わせを用いて調整部を制御して相対位置および相対向きの調整を行う。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、チップの不良率を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。
図2は、第1実施形態に係る上ウエハおよび下ウエハの模式側面図である。
図3は、第1実施形態に係る接合装置の構成を示す模式平面図である。
図4は、第1実施形態に係る接合装置の構成を示す模式側面図である。
図5は、第1実施形態に係る上チャックおよび下チャックを示す模式図である。
図6は、第1実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図7Aは、第1接合予定箇所の一例を示す図である。
図7Bは、第2接合予定箇所の一例を示す図である。
図8は、第1接合予定領域および第2接合予定領域の一例を示す図である。
図9は、算出部における算出結果の一例を示す表である。
図10は、第1実施形態に係る接合システムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
図11は、ステップS110に示す処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
図12は、第2実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図13は、想定不良情報の一例を示す図である。
図14は、フィードバック情報の一例を示す図である。
図15は、第3実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図16は、環境起因不良情報の一例を示す図である。
図17は、第4実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図18は、選定部による選定処理の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示による接合装置、接合システムおよび接合方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0009】
また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば製造精度、設置精度などの誤差および公差を許容するものとする。
【0010】
また、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする直交座標系を示す場合がある。また、鉛直軸を回転中心とする回転方向をθ方向と呼ぶ場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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