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公開番号2024164208
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-26
出願番号2024145192,2021569267
出願日2024-08-27,2020-05-20
発明の名称BTK阻害剤の結晶形態
出願人ノバルティス アーゲー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 239/47 20060101AFI20241119BHJP(有機化学)
要約【課題】BTK阻害剤である化合物の結晶形態を提供する。
【解決手段】様々な無水結晶形態N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル-2-フルオロベンズアミド、並びに組成物、この無水結晶形態を製造する方法及び使用する方法を提供する。この結晶形態は、典型的にはBTKの阻害により寛解される疾患及び障害の処置で有用である。そのような疾患及び障害として、炎症性障害及び自己免疫性障害、並びに肺及び気道の炎症が挙げられ得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
約25℃の温度、及び1.5405ÅのX線波長λで測定した場合に、7.8±0.2
°2θ、9.2±0.2°2θ、12.0±0.2°2θ、13.6±0.2°2θ、1
5.6±0.2°2θ、16.0±0.2°2θ、17.8±0.2°2θ、18.3±
0.2°2θ、18.7±0.2°2θ、19.2±0.2°2θ、19.9±0.2°
2θ、22.1±0.2°2θ、23.4±0.2°2θ、23.9±0.2°2θ、2
4.8±0.2°2θ、25.2±0.2°2θ、25.5±0.2°2θ、27.2±
0.2°2θ、及び29.6±0.2°2θからなる群から選択される2θに関して1個
又は複数個の代表的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする、化合物N-(3
-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ)ピリミジン-4-
イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル-2-フルオロベン
ズアミドの結晶形態。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
X線回折スペクトルは、図1に示すX線粉末回折スペクトルと実質的に同一である、請
求項1に記載の結晶形態。
【請求項3】
加熱速度が10℃/分である示差走査熱量測定(DSC)により測定された示差熱重量
プロファイルが、約194℃で始まる単一の吸熱ピークを含むことを特徴とする請求項1
に記載の結晶形態。
【請求項4】
示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムは、図2に示すものと実質的に同一である、
請求項1に記載の結晶形態。
【請求項5】
熱重量分析により決定した場合に、分解点は、240℃超であり、且つ乾燥時の重量減
少は、40~200℃の範囲で約0.3%である、請求項1に記載の結晶形態。
【請求項6】
熱重量分析(TGA)ダイアグラムは、図3に示すものと実質的に同一である、請求項
1に記載の結晶形態。
【請求項7】
形態Aから本質的になる請求項1~6のいずれか一項に記載の結晶形態。
【請求項8】
前記形態は、実質的な相純粋な形態の形態Aである、請求項1~6のいずれか一項に記
載の結晶形態。
【請求項9】
約25℃の温度、及び1.5405ÅのX線波長λで測定された、5.9±0.2°2
θ、6.7±0.2°2θ、7.8±0.2°2θ、8.3±0.2°2θ、11.1±
0.2°2θ、12.1±0.2°2θ、12.6±0.2°2θ、13.0±0.2°
2θ、13.3±0.2°2θ、14.8±0.2°2θ、15.8±0.2°2θ、1
6.4±0.2°2θ、17.6±0.2°2θ、19.5±0.2°2θ、20.2±
0.2°2θ、20.6±0.2°2θ、20.9±0.2°2θ、21.6±0.2°
2θ、22.3±0.2°2θ、23.3±0.2°2θ、24.0±0.2°2θ、2
4.9±0.2°2θ、及び25.3±0.2°2θからなる群から選択される2θに関
して1個又は複数個の代表的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする、化合物
N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ)ピリミジ
ン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル-2-フル
オロベンズアミドの結晶形態。
【請求項10】
X線回折スペクトルは、図4に示すX線粉末回折スペクトルと実質的に同一である、請
求項9に記載の結晶形態。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本開示は、N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキ
シ)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピ
ル-2-フルオロベンズアミドの結晶形態に関する。本開示はまた、この結晶形態を含む
医薬組成物、並びにそのような結晶形態を得る方法、及び典型的にはブルトン型チロシン
キナーゼの阻害により寛解される疾患及び障害の処置でそのような結晶形態を使用する方
法にも関する。そのような疾患及び障害として、炎症性障害及び自己免疫性障害、並びに
肺及び気道の炎症が挙げられ得る。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
背景
多形は、ある物質の複数種の結晶形態の存在を示す。
【0003】
特定の薬物の活性医薬成分(API)の固体形態は、この薬物の調製のし易さ、吸湿性
、安定性、溶解性、貯蔵安定性、製剤化のし易さ、胃腸液中での溶解率、及びインビボで
のバイオアベイラビリティの重要な決定因子であることが多い。結晶形態は、同一組成の
物質が異なる格子配列で結晶化し、その結果、特定の結晶形態に特有の異なる熱力学的特
性及び安定性がもたらされる場合に生じる。結晶形態はまた、同一化合物の異なる水和物
又は溶媒和物も含み得る。どの形態が好ましいかの決定では、形態の多数の特性を比較し
、多くの物理的特性変数に基づいて好ましい形態を選択する。調製のし易さ、安定性等の
ある特定の態様が重要視される状況では、ある形態が好ましい可能性があることが十分に
あり得る。他の状況では、より高い溶解率及び/又はより優れたバイオアベイラビリティ
から、別の形態が好ましい場合がある。
【0004】
従って、化学物質が複数種の結晶形態へと結晶化するこの能力は、薬物の有効期間、溶
解性、製剤化特性、及び加工特性に大きな影響を及ぼす可能性がある。加えて、薬物の作
用は、この薬物の分子の多形による影響を受ける可能性がある。多形が異なると、体内へ
の取り込み率が異なる可能性があり、そのため、生物活性が、所望されているものよりも
高くなるか又は低くなる。極端な場合では、望ましくない多形が毒性を示す可能性さえあ
る。製造中に未知の結晶形態が生じると、大きな影響を受ける可能性がある。
【0005】
特定の化合物又は化合物の塩が多形を形成するかどうか、任意のそのような多形が治療
用組成物中での商業的使用に適しているかどうか、又はどの型がそのような所望の特性を
示すかどうかを、未だ予測することはできない。しかしながら、ある特定の場合には薬物
のどの結晶形態が可能であるかを理解することで、研究者は、溶解性、製剤化特性、加工
特性、及び有効期間等の化合物の望ましい特性を最大化し得る。新規の薬物の開発の初期
にこれらの要因を理解することは、より活性な、より安定した、又はより安価な薬品を意
味し得る。
【0006】
従って、N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ
)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル
-2-フルオロベンズアミドを含む安全で且つ有効な医薬品の確実な製造を可能にする物
理化学特性を有する、N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド
)エトキシ)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シク
ロプロピル-2-フルオロベンズアミドの固体形態を提供することが必要とされている。
【0007】
N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ)ピリミ
ジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル-2-フ
ルオロベンズアミドは、2014年11月28日に出願された国際公開第2015/07
9417号パンフレットの実施例6で最初に開示されており、このパンフレットは、その
全体が参照により組み込まれる。N-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアク
リルアミド)エトキシ)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)
-4-シクロプロピル-2-フルオロベンズアミドは、式(I):
TIFF
2024164208000001.tif
60
170
の構造を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤である。
【0008】
しかしながら、国際公開第2015/079417号パンフレットは、N-(3-(6
-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ)ピリミジン-4-イル)
-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル-2-フルオロベンズアミ
ドの結晶形態に関する情報を提供していない。典型的にはBTKの阻害により寛解される
疾患の処置で有用なN-(3-(6-アミノ-5-(2-(N-メチルアクリルアミド)
エトキシ)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-4-シクロ
プロピル-2-フルオロベンズアミドの結晶形態が発見されている。そのような疾患及び
状態として、炎症性障害及び自己免疫性障害、並びに肺及び気道の炎症が挙げられ得る。
【0009】
概要
一態様では、本発明は、遊離形態(即ち非塩形態)でのN-(3-(6-アミノ-5-
(2-(N-メチルアクリルアミド)エトキシ)ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ
-2-メチルフェニル)-4-シクロプロピル-2-フルオロベンズアミドの3種の結晶
形態を提供する。特定の実施形態では、この遊離形態は、式(I)の化合物の無水形態で
ある。
【0010】
これらの結晶形態の実施形態は、本明細書では形態A、形態B、及び形態Cと命名され
ている形態を含む。特定の形態を同定するために本明細書で使用されている名称(例えば
、「形態A」、又は「形態B」、又は「形態C」)は、類似しているか又は同一の物理的
特徴及び化学的特徴を有するあらゆる他の物質に関して限定的であると見なされるべきで
はなく、むしろ、これらの命名は、本明細書でも提示されているキャラクタリゼーション
情報に従って解釈されるべき識別子にすぎないと理解すべきである。
(【0011】以降は省略されています)

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